« 「マーキュリー通信」no.108【談合は日本企業社会の特質】 | トップページ | 「マーキュリー通信」no.110【小さな幸福】 »

2005年5月26日 (木)

「マーキュリー通信」no.109【介護保険赤字3倍に】

 介護保険サービスの費用を賄いきれず、都道府県からの借入金に頼った実質赤字の市町村数が2004年度は291に上り、前年度より7割増加、赤字総額は150億円、前年比3.4倍となっていることが日経の調査で判明しました。
 介護保険制度に関しては、私は以前から役所がやってはいけない制度と主張してきました。その理由の1つとして、このような制度を作った場合に、必ず族議員と官僚、そして、利権団体、業界との癒着が起こるからです。事実、介護保険料は、年金同様利権の温床と化しているようです。介護業界最大手、ニチイのトップの介護保険制度の実態に関する話です。
 この業界は中小・零細企業が圧倒的に多く、福祉という美名の下に、役所から予算獲得の為に群がっている。例えば、老人用の杖が必要な旨役所に働きかける。予算がつけば、老人が必要かどうかはチェックされないまま、予算消化の為に大量の杖が老人に配布される。
 介護ベッドや、車椅子等日本製品の質は非常に悪く、リコール対象のものも数多く存在する。それはこれらの商品のユーザーは物言わぬ介護老人の一方、お金を出すのは役所、そして、家族も施設に預けっぱなしのことが多いからだそうです。\

 次に、役人が介護保険制度に関わると、民間と比べ生産性が悪く、又、非営利事業とはいえ採算マインドがないため、赤字の垂れ流しになることが多い。更に、人口動態的にみると、現在は人生60年時代から80年時代、更には100年時代へと平均寿命が伸びていく。寝たきり・痴呆老人も増加の一途をたどり、現在2百数十万人がいずれ500万人、1000万人の時代がくると言われています。
 役人、族議員は、こういう都合の悪いことは隠し、自分たちの利権を築き上げるために、介護保険制度をスタートさせました。彼等には、戦略や理念はありません。目先のことしか考えません。確かに、役人、族議員が主張するように、介護保険制度自体もちろん制度導入のメリットは否定しません。しかし、いったんこのような制度を導入すると、赤字は自己増殖して、幾何級数的に膨らんでいくのは年金の歴史が証明しています。

 介護保険料の支払いは、40歳以上が対象ですが、現在支払対象者の引き下げが検討されています。又、保険料収支の赤字を補うために、今後保険料の値上げは加速化していくことでしょう。国は、年金負担の増額に加え、介護保険制度維持のために、今後国民負担の増大を強いていくことでしょう。そして、その問題は年々大きくなり、気がついたときには、年金同様破産状態となるでしょう。それでも役人や族議員は、年金同様、詭弁を弄し、国民を煙に巻くことしか考えないでしょう。

|

« 「マーキュリー通信」no.108【談合は日本企業社会の特質】 | トップページ | 「マーキュリー通信」no.110【小さな幸福】 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「マーキュリー通信」no.109【介護保険赤字3倍に】:

« 「マーキュリー通信」no.108【談合は日本企業社会の特質】 | トップページ | 「マーキュリー通信」no.110【小さな幸福】 »