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2005年6月13日 (月)

「マーキュリー通信」no.117【私の読書法】

 「マーキュリー通信」の情報源としては、人からの生の情報が多いですが、書籍からの情報も貴重です。特に良書に出逢ったときには、本当に嬉しいです。著者が得た情報を、僅か1千円から2千円程度の投資で、入手できるのですから本当に安上がりです。

 私自身年間最低100冊は読むように目標を立てています。ジャンルは多岐に亘っていますが、友人知人の紹介、友人知人の書いた書籍、新聞、雑誌、それから時々書店に行って気に入った本を買ってきます。読んだ本で気に入らなかったものは、ブックオフ行きです。行ったついでに本を仕入れてきます。ブックオフで引き取ってくれない本は、私のマンションのリサイクル文庫行きです。実は、私が理事長の時に、リサイクル文庫制度を作り、結構活用されています。私も、このリサイクル文庫からも仕入れてきます。

 私の読書法は、多読、熟読・精読の併用です。内容が面白くない場合には、さっと読んでしまい、次の本に移ります。面白い本は熟読します。更に、座右の銘となるような本は何度も読み返したり、キーセンテンスを活用して、仕事や人生への応用、キーワードをベースにして思索にふけたりします。時には、考えて、考え抜くこともあります。こうした読む習慣を付けていくと、知らず知らずのうちに、私の脳内の格納庫の引き出しはどんどん埋まります。情報の質と量が格段にアップしていきます。そして、マスコミ情報、人から得た情報をリンクして、いろいろな発想が出てきます。このアウトプットの一部が「マーキュリー通信」として発信されてきます。
 さて、週末読んだ本で、長谷川慶太郎著「中国反日の末路」(東洋経済新報社1575円)は実に面白く、マスコミでは得られない情報で満載でした。本書を読むことで、今後の中国情勢を読み解く鍵となります。それは、日本人として決して放置できない重要事です。ここでは、そのエッセンスを書きますが、詳細は是非本書を読んでみてください。
 現在、小泉首相が、「靖国神社参拝」で又ぞろマスコミ、政治家、評論家が騒ぎ立てています。しかし、一番押さえておくべきポイントは、中国が、多民族国家を共産党による一党独裁政権維持のために、「反日」を中国政府が利用しているという点です。中国は、日本が再び戦争をするということは絶対ないと思っている。しかし、仮想敵国を米国にするには余りにもリスクが大きすぎる。米国には戦争で勝てないと思っているので、国民を「反日」の方向でまとめるには、小泉首相の「靖国神社参拝」問題は、格好の材料提供となる。寧ろ、「靖国神社参拝」をしてくれた方が、「反日」でまとまるには好都合とさえ思っている。仮に、小泉首相が「靖国神社参拝」を中止しても、次のカードを出してくる。

 さて、いくら「反日」で、国民をまとめようとしても、共産党政権は崩壊寸前まで来ている。かつて、ソ連のゴルバチョフが、情報の自由化を進めてソ連が崩壊したように、中国も情報統制がとれずに崩壊の一途をたどっている。国民の情報源は、世界一の普及台数となった携帯端末である。現在3億2千万台も普及している。インターネットは、7千万人が加入しているが、こちらは情報規制がかけやすいが、携帯電話の規制は難しい。国民は、携帯電話を通じて、情報のネットワークを形成してしまった。この情報ネットワークを通じて、デマも含め様々な情報が流れる。この情報ネットワークを通じ、中国では毎日のように各地でデモが行われている。
 中国は、高度経済成長路線をとり続けているが、その実態を見ると、高度経済成長の歪みが爆発寸前のところまで来ている。公害対策は殆ど取られていないため、大気汚染、河川汚染は深刻の一途をたどっている。かつて日本がたどった同じ道以上のひどい公害病に中国民は悩まされている。揚子江や黄河の水は干上がっているそうだ。電力不足や水不足は深刻だそうだ。週の内半分はストップするのが当たり前の地域も多い。2008年開催予定の北京オリンピックで、電力と水が円滑に供給できるかどうかが最大の悩みだそうだ。

 中国には現在7千の工業団地があるそうだが、大半は中央政府の承認なしに地方政府が勝手に認可してできあがる。中央集権とは名ばかりで、実態は面従腹背、つまり一応表面的には、中央政府からの通達には従っているふりをして、実際にはその逆のことをやっているそうだ。工業団地は農地を転用して造る。農地を失った農民が、民工として働く。しかし、工業団地は、無秩序に造られるため、倒産も多い。そこで、他の場所に別の工業団地を造る。この繰り返しだそうだ。この自転車操業状態を続けないと、貧しい民工が暴動を起こす。彼等は明日の食料にも事欠くくらい貧しい生活を強いられている。もし、失業状態が長引けば、携帯電話の情報ネットワークを通じ、大規模ストを打つことくらいたやすいそうだ。

 一方、今年は自動車ブームもピリオドを打ち、減産体制になるのではないかと危惧されている。自動車産業は非常に裾野の広い産業なので、もし減産体制になったら多くの業界に与えるが深刻となり、中国経済は一挙に破綻に突き進んでいく。自動車の購入には、ローンの活用をするが、その不良債権率が、一説には5割を超えているとも言われている。銀行の不良債権問題は、日本の銀行の比ではいそうだ。政府はそんなことはおかまいなく、自動車の増産体制を維持するために、自動車ローンを奨励している。この点は、これからどんどん値下がりしていくことを承知で、マイホームローンを奨励する日本政府と似ている。

 更には、役人の不正、汚職、腐敗は堕ちるところまで堕ちてしまったようだ。中央から、地方に天下り、我がもの顔で私腹を肥やそうとする。誰しも中国経済が時間の問題で破綻することは知っている。国家が破綻する前に、できるだけ蓄財しようとする。既に、私財を海外に預けている役人、経営者は多数いる。そして、中国が破綻を来したら、海外逃避も念頭に置いている官僚、経営者は多数存在する。中国官僚の徹底した腐敗ぶりを見ると、日本の官僚の腐敗ぶりなどまだまだ可愛く、スケールが小さいように思えてくる。

 先日、森木亮著「2008年IMF占領」で、日本の国家破綻は2008年とお伝えしました。しかし、中国の国家破綻はそれ以前、北京オリンピック以前もありうべしと著者長谷川慶太郎氏は警告する。もし、そうなら日本に対する影響も甚大なものとなる。現在、多数の企業が中国進出しているが、現地の工場没収や破壊とか、想像を絶することが起こることも考えておかなければならない。
 中国を世界の工場、そして世界の大市場と捉え、各企業が集中豪雨的に中国に進出しているが、そろそろ中国のカントリーリスクも考慮に入れた経営を考える時期となってきた。

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