「マーキュリー通信」no.157 人生の新発見ー2【本当の自分との葛藤、偽物の自分との葛藤】
前回の「本当の自分」をもとにした心のハンドル捌きの話をしました。しかし、実際には「言うは易く、行うは難し」です。そして、この「本当の自分」と実際の出来事の間に私自身も様々な葛藤をしてきました。
しかし、私自身56年の人生を振り返ってみて、過去の葛藤の部分、苦しみの部分を達観して見ます。 すると、透明な湖の底に沈む小石や貝殻のように見えてきます。そして、自分はそんなことで悩んでいたのかと、心が軽くなってくる自分を発見します。
一方で、過去の葛藤の部分、苦しみの部分は、自分の魂を磨く格好の材料、自己を成長させる砥石というふうに受け止めることもできるようになります。 これを八正道の最初の正見といい、物事を縁起の理法、原因結果の法則で見ていきます。この時、お釈迦様が発見した、この縁起の理法の素晴らしさに気づきます。同時に仏の慈悲に感謝の思いで胸が熱くなってきます。そして、この時には、心の塵や垢が取れて、心がさっぱりとしてきます。
一方で、偽物の自分との葛藤もあります。
5歳で母親を亡くした私は、母親の愛情をあまり受けなかったことに、思春期以降思いが募ってきます。そして、自分が好きになる女性に母親の愛情を知らずの内に求めています。いつもプラトニック・ラブです。求められた女性は迷惑で、この原理を知らない私は失恋の連続で、「女性にもてない」悩みを抱えていました。
そして、今回の研修で、これは「偽物の自分」であることを知り、偽物の自分との葛藤も、透明な湖底に沈む小石や貝殻として見ることができました。そして、偽物の自分との葛藤を通じても、自らの魂の成長を発見できました。
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