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2005年9月26日 (月)

「マーキュリー通信」no.194 【努力の天才「野口みずき、ベルリン・マラソンで優勝!」】

 昨年のアテネ五輪のマラソンで優勝した野口みずき選手が、昨日のベルリン・マラソンでは予告通り渋井陽子選手の日本最高記録を30秒も上回る2時間19分11秒の記録で優勝した。第2位の選手を8分も引き離してのぶっちぎりの優勝でした。この記録は、アジア最高記録(世界第3位)でもあり、惜しむらくはレース時の気温が20度近く、マラソン選手にとっては過酷なレースだったので、もし平年並の10度程度の気温だったら、2時間17分台の世界第2位の記録も取れたこと間違いないです。

 因みに世界最高記録は、昨年アテネ五輪で途中リタイアしたイギリスのらドクリフ選手の2時間15分台で、次は是非世界記録に挑戦してほしい。野口選手が藤田監督の下に弟子入りしたときには、6選手中5番目の成績で、それほど期待されなかったそうです。野口選手の身長は僅か150cmの小柄の為、余り期待されないのも無理はない。
 しかし、それを持ち前の努力でカバーした。ベルリン・マラソンの前2ヶ月間、毎日40km走り、合計2400km走ったそうです。野口選手の名せりふ、「走った距離は自分をだまさない」。雨の日も、風の日もただひたむきに走り続けた。本番は練習の延長戦なのだ。だから普段着通りの走りをできれば、必然と優勝できることになる。
 今回一番の敵は、暑さ、そして誰も競争相手がいない孤独な自分との戦い。40km過ぎてのラスト・スパートは明らかに苦しそうでした。優勝インタビューの時も、その辛い心情を打ち明けていました。野口選手は、恩師藤田監督に最高の誕生日プレゼントをあげたいという「思い」と「熱意」でひたすら記録にこだわり、その思いを遂げることができました。

 野口選手の努力には頭が下がります。ただ、体も小さく、それほど目立たない選手がスーパースターになれたのは、努力をひたむきに続けたからです。努力を続ける天才といえます。野口選手は、今年初め膝に異常を感じたそうです。その時は、練習をストップし、そのリハビリにただひたすら集中したそうです。そして、膝が治ったら、再び練習に集中しました。

 「努力の継続」、「集中力」、「自分の体を無理せずコントロールする能力」。そして、「思い」と「熱意」の部分。野口選手の場合、イチローやゴジラ松井のように我々が全く手の届かない存在でなく、我々も野口選手と同じようなことをやれば、夢が叶うことを教えてくれました。そんな勇気を与えてくれた野口みずき選手に感謝。そして拍手喝采です。

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