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2006年2月17日 (金)

「マーキュリー通信」no.312【会社法改正、大いに疑義有り!】

 昨夜、住友生命主催の異業種交流会で、公認会計士都井清史先生の「会社法改正」講義を受けて、改めてとんでもない法律ができるものだと実感しました。
 会社法改正は、5月適用されますが、極めて問題点の多い内容です。
1.現在過渡的な措置として1円株式会社が認められていたが、1円株式会社が正式に認められる。
2.法改正以降、有限会社の設立は認められず、株式会社1本となる。但し、現在の有限会社は希望をすれば、そのまま有限会社の特典を有しながら、有限会社の存続が可能。
3.類似商号は原則OK。
4.定款の内容は原則何でもあり。
5.利益処分案は廃止し、その代わり株主資本変動計算書に変わる
6.その他改正点は多々ありますが、ここでは省略します。

 上記1の問題点として、会社設立時に登記費用等が20万円程度かかるが、1円の株式会社を設立した場合、最初から債務超過の株式会社を認めることとなる。又、1円株式会社は、経済犯の連中に様々に悪用される危険性がある。計画倒産、親会社との利益調整等に悪用される可能性がある。例えば、マーキュリー物産で利益が出すぎたので、1円会社に架空発注する。1円会社は利益が出るが、税務申告する前に倒産させてしまう。1円会社の代表には他人名義を使って、利益調整を逃れる輩も出るかもしれない。とにかく悪い奴らは、あの手この手を使って悪知恵を働かせてくるだろうから、今後1円株式会社による経済犯罪が多発することが予測される。そうなると株式会社の信用はがた落ちになる。

 上記2の問題点としては、「商法改正により有限会社は認められなくなる。ついては、株式会社に切り替えるための手続きが必要となる」と触れ回って、稼ぎ回る悪徳司法書士が出てくる可能性がある。

 上記3の問題点は、有名企業の名前をかたった詐欺商法が出てくる恐れがある。これには高齢者がターゲットとなり、社会問題化する恐れも出てくる。

 上記4の問題点としては、法律に触れなければ何でもできる内容になっている。例えばマーキュリー物産が増資をする際に、配当や議決権を他の株主に渡さず、私菅谷信雄個人が全て独り占めにすることも理論的には可能となる。

 さて、私自身都井先生に、商法改正は「悪貨が良貨を駆逐する典型例で、なぜこのような馬鹿げた法改正をしたのか」と質問をしました。都井先生からは、「建前は景気刺激策だが、実態は、若手法学者が法務省に法改正を主張し通った。もちろん、従来の良心的な商法の伝統を重んじる法学者は猛反対したが、若手法学者に押し切られた形となった」との回答を頂きました。
 又、有限会社から株式会社に切り替えるメリットは殆ど無いとのことです。唯一のメリットは、株式会社にした方が世間的に見栄えが良くなるというだけ。しかし、これも法改正以降は、株式会社の信用は地に堕ちるだろうから、余り意味がないだろうとのこと。

 現在、駆け込みで有限会社を設立する企業が増えているそうです。駆け込み的に有限会社を設立して、法改正以降に売り飛ばして儲けようとする輩もいるそうです。悪法も愚法も法律は法律、遵守しなければいけないですが、今後経済犯罪が多発し、これで小泉政権、そしてその後の自民党政権は野党からかなりゆさぶりをかけられる爆弾を抱えたといえるかもしれません。

 今回の商法改正で、公認会計士、税理士、司法書士、そして経済犯罪が多発するだろうから弁護士に特需が来ることでしょう。マーキュリー物産は資本金1000万円の有限会社ですが、有限会社のメリットを享受するために、敢えて株式会社にせずに有限会社としました。商法改正となっても、株式会社に変えるつもりは当面ありません。
 新進気鋭の法学者は、どうも法改正を頭だけで考えるようです。現在の日本は精神的にかなり退廃した国、精神的荒廃が問題視されている国だという社会問題まで踏み込む見識に欠けているようです。このような悪法、愚法が施行されれば、経済犯罪が多発することは目に見えていることまで理解できていないようです。

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