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2006年5月22日 (月)

「マーキュリー通信」no.385【「世界が裁く東京裁判」-戦後の歴史観が一変】

 今月の朝食会「素心会」で、佐藤和男先生の名著「世界がさばく東京裁判」(佐藤和男監修 明成社1680円)を基に東京裁判の勉強会がありました。
 私を含め大多数の日本人が描く戦後の歴史観を一変させる内容です。今年一番衝撃を受けたことです。

 国際法学者佐藤和男先生は、本書で欧米の国際法学者の東京裁判に関する法解釈を参考に東京裁判の過ちを力説する。東京裁判が過ちだったことは、世界的常識であり、真っ当な国際法学者なら誰しも認める厳然たる事実であった。そのエッセンスだけを下記致します。

1.大東亜戦争は、侵略戦争ではない。 日本はABCD(米国、英国、中国、オランダ4カ国をいう)包囲網によりアジアからの物資ルートを絶たれ、開戦せざるを得ない状況となった。当時、日本の労働者数は4000万人といわれていたが、この供給ルートを絶たれると、約3割に当たる1200万人の労働者が失業する恐れがあった。 開戦権は、明治憲法に明記されており、当時の首相東条英機は正規の手続きを経て、真珠湾攻撃を行った。因みに、英語のagressionを侵略と誤訳してしまったが、これを日本語に正確に訳すと侵攻と訳した方が正しい。侵攻とは、外国に攻め入ることであり、真珠湾攻撃はまさに侵攻である。尚、侵略は英語では、invasionであり、国際法に違反して外国に侵攻し、略奪行為をすることです。※大東亜戦争のことを、太平洋戦争とも言うが、太平洋戦争は米国がプロパガンダで使った言葉で、日本人としては大東亜戦争の方が正しい用語。

2.開戦権は国際法で認められており、犯罪行為ではない。但し、戦争には国際法に則ったルールがあり、そのルールを破ると犯罪行為となる。例えば、民間施設の破壊及び民間人の殺戮。化学兵器、原爆等長期間に亘り人体に影響を及ぼす兵器。従って、広島、長崎への原爆投下、東京大空襲等は明らかに米国による戦争犯罪となる。

3.東京裁判で決めることは、賠償問題と領土問題。それ以外は内政干渉となる。 従って、東条英機元首相他7名をA級戦犯として処刑したのは明らかに国際法違反。東条英機元首相がとるべき責任は政治責任であり、その結果最高の刑罰は死刑宣告であり、それ以外の責めは負わず、当然戦争犯罪人ではない。東条英機元首相の死刑は公務による死として扱われるべきであり、靖国神社に他の戦争犠牲者と共に合祀されるべきである。従って、現代の世論である戦犯を靖国神社に合祀するのはけしからんという説は理論的に正しくない。小泉首相の靖国参拝は、公務として東条英機元首相始め戦死者を弔うべきであることは国際法上の正当な解釈。中国による靖国参拝批判は国際法上に照らしておかしいし、内政干渉。 最近、民主党の野田佳彦議員がA級戦犯は戦争犯罪人で無い旨国会で質問しているが、政府の回答は曖昧模糊としている。詳しくはインターネット参照。

4.ポツダム宣言は無条件降伏ではない。無条件に降伏したのは、武装解除である。

5.ポツダム宣言以降マッカーサーのGHQが日本を占領統治したが、数々のポツダム宣言違反を行っている。例えば、ポツダム宣言では、国際法に基づき、被占領国である日本の言論の自由を認めているが、GHQは徹底的に言論統制を行った。 反戦映画を米国の指示の下に作られ、映画やNHKを通じて放映された。我々がイメージする反戦映画像は、「日本国は実に愚かな侵略戦争を行った。2度とこのような愚かな戦争は行わない。」というものだが、実はこれは米国が巧みに日本国民に刷り込んだ反戦像とのこと。又、多くの日本人が、アジアの同胞に悪いことをしたという自虐史観を持っているが、これも米国による洗脳であった。 又、内政干渉もポツダム宣言違反であるが、米国は日本国憲法まで米国に都合のよいように創ってしまった。軍隊を持たせない、財閥解体、宗教の骨抜きを骨子に日本国憲法を創った。

6.昭和天皇の詔勅である昭和20年8月15日は終戦ではなく武装解除の日である。終戦日は、昭和27年4月28日サンフランシスコ講和条約が発効した日である。

7.戦勝国の戦争行為の正当性も裁判で問われるべき。もし、正当性を問われたら、当然広島・長崎への原爆投下や、東京大空襲は犯罪となる。ソ連の60万人日本人のシベリヤ抑留も戦争犯罪。もちろん、ナチスのユダヤ人大量虐殺も犯罪行為。 そして、ポツダム宣言違反の米国の占領政策も明らかに国際法違反行為となる。
 上記は、本書のごくごくエッセンスです。本書を熟読することで、戦後の歴史観ががらっと一変してしまいました。本書は、国際法の下、国際法学者の意見を多数取り入れ、日本では非常識である歴史観を、外国の国際法学者間では、東京裁判の過ちを明確に説ききっているところが特徴です。尚、東京裁判はインターネットにも多数掲載されています。

 それでは、米国は何故東京裁判を日本に押しつけ、日本を占領したのか。それは原爆投下という犯罪行為を隠蔽、正当化するためだったと私は思います。 そして、米国は日本をアジアにおける属国とし、米国の意のままに動かすことができるようにする。日本の為政者は、戦後一貫して米国追随外交と批判されてきたが、まさに戦後日本は米国の属国として統治されてきたことが頷けるわけです。
 さて、この誤った戦後の歴史観を変えて行くには、長い年月を掛けて地道に変えて行かざるを得ません。
 一方で、もし終戦当時言論の自由が許されていたなら、終戦前鬼畜米英と言っていた日本人の反米感情はそう簡単には納まらなかったでしょう。従って、徹底的に言論統制されたことで、却って反米感情が抹殺され、戦後の日本経済の奇跡的復興に繋がった事とも言えるかもしれません。

 戦後既に60年以上経ち、21世紀になり、米国統治の歪み・ほころびが様々なところに出ています。私がシリーズ物で、「日本人の精神的荒廃を考える」を発信していますが、東京裁判の後、米国占領下で、米国が恐れていた日本人の精神的強靱さを木っ端微塵に砕くために、徹底的に精神的なもの、宗教心をたたきつぶしてきた結果がまさに現代の日本人の精神的荒廃に繋がっています。そして、それはまさに米国の計画したとおりになっているわけです。その意味では、本書は戦後歴史の根っこの部分を理解するための極めて貴重な書籍です。戦前のトラウマを消し去り、米国によって刷り込まれた自虐史観から抜け出し、正しい歴史観を持ち、21世紀は明るい日本の世紀となることを信じ、新しい国家理念の下に今こそ求められる時期と言えるのではないでしょうか。 

 本書の勉強会では、日本の歴史教育を次のように変えるべきだという意見も出されました。 古代から現代までの世界史、日本史の概略をざっと教える。その上で、戦後日本の歴史を詳しく教える。これにより正しい日本の歴史認識を持つことができると。私も全く同感です。正しい歴史認識の下に、正しい国家間が形成されます。 本書を熟読することで、これまで戦前の為政者の間違った行為は徹底的に反省すべきですが、精神的には正しかった部分も理解することで、戦後世代の我々は自信と勇気を持ち、21世紀はを明るい世紀として生きていくことが可能といえます。

 最後に東条英機首相に関してのエピソードをご紹介します。 ドイツ・イタリアと三国同盟を結んでいる最中に、ユダヤ人がソ満国境を通過しようとした際、追い返すかどうか迷い、時の首相東条英機に伺いを立てた際に、東条英機は通過のOKを出したそうです。ここからも東条英機の人間像を見直すべきではないかと考えています。私自身も東条英機の文献を今後勉強してみたいと思います。

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