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2006年6月

2006年6月30日 (金)

「マーキュリー通信」no.414【日本人の精神的荒廃を考える-15「私の理想郷 生活者大国カナダ」】

「生活者大国カナダ:20年前のカナダに現代の理想郷を見る」

 私は1980年から84年までカナダ三井物産?潟Jルガリー店に新規炭鉱開発等の仕事で駐在していました。カルガリーは、石油、石炭、天然ガスの一大拠点で、カナダの太平洋の玄関口バンクーバーから東へ約700kmの地にあり、カナディアンロッキーの東側に位置する人口60万人のアルバータ州の中核都市です。アルバータ州はカナダの西から数えて2番目の州で、天然資源が豊富で、当時カナダで唯一州税のかからない大変豊かな州でした。
 私はカナダ駐在で多くのことを経験しましたが、その中で今でも印象に残っているのが、カナダ人のライフスタイルです。

 私とお付き合いのあったカナダ人は石炭を中心としたエリートビジネスマンでした。彼らは、一生懸命仕事をしますが、プライベートライフも大事にします。もし、残業になりそうな場合には、早朝7時ごろ出勤して仕事を片付けます。夜は必ず家族と一緒に食事をとります。会社から自宅まで車で30分程度ですので、6時頃には帰宅します。カナダ人との付き合いは、夜酒席を共にすることはありません。たいてい、昼食を取りながらのミーティングです。又は、夫婦単位で家庭の食事に招待したり、されたりといった感じです。

 週末の過ごし方は、土曜はカナディアンロッキー観光を中心としたレジャー、日曜は協会に行く。カナダ着任当初、日曜日にショッピングセンターが閉まっているので驚きましたが、日曜日は協会に行く聖なる日(holy day)なのです。

 又、20日間の年間有給休暇は夏と冬にそれぞれ2週間の休暇をとって消化します。もし、有給休暇が残ったら雇用者側には買取義務があります。その為、カナダ三井物産?鰍ナも年度末にはカナダ人従業員に対し、休暇の消化を促進させます。日本人スタッフにも20日間の有給休暇がありますが、当然未消化で、休暇の買取もありません。カナダ人にはこれ以外に、病気の場合の傷病休暇が別途あります。

 一方、25年前の当時、どんな中小企業、零細企業も完全週休2日制。当時は景気がよく、石油会社を中心に週休3日制、土曜日が半ドンのところも結構ありました。
 カナダ人の所得は、当時でも日本人より少なめでした。しかし、中流の上クラスのカナダ人は、会社から車で通勤30分、200?u程度の一戸建てに住んでいました。そして、仕事も一生懸命やると同時に、プライベートライフも大切にしていました。

 女性の場合、子育てが終ると、ボランティア活動に参加する主婦も多く、男性の場合には、会社を定年退職してからボランティア活動に参加するケースが多いようです。尚、カナダでは当時でもバリアフリーがハード、ソフト面でも徹底しており、老人、身障者、妊婦等弱者が住みやすい社会でした。カナダ人は弱者に対して、積極的に手を差し伸べようとしていました。もし、目の前を車いすの人が通ったなら、直ぐに手をさしのべようとします。

 25年前のカナダには、携帯電話もなければ、パソコンもありません。ビデオデッキがやっと出回り始めた頃でした。 しかし、現代の日本と比べ、生活の豊かさでは物心両面でずっと上でした。私は、25年前のカナダにユートピアの原型を見ました。カナダ人のような生活をすることが今でも私の理想型です。

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2006年6月29日 (木)

「マーキュリー通信」no.413「創レポート」6月号「経営計画に取り組む本当の意味」

 今月の「創レポート」も大変参考になりました。3年の資金計画を立て、借入金の返済を実行するには、最低限どの程度の売上を上げていったらよいのかという視点で経営計画を立てます。
 当社でも、中長期の経営計画は立てていますが、借入金返済という切り口からどの程度売上を上げたらよいかという視点はこれまで持っていなかったので、大変参考になりました。そして、これを実施することで、これまで見えていなかったことまで見えるようになります。

 詳しくは「創レポート」をご参照下さい。
「20066.pdf」をダウンロード

机上の空論?が経営を変える力を持つ時
   経営計画に取り組む本当の意味

☆☆☆ 経営革新の視点から ☆☆☆

◆本レポートの内容◆

【1】A社経営に気付きを与えた“架空”計算…? …………… 1
【2】問題意識がなければ見落としてしまう“ヒント”  …………2
【3】気付きが“確信”になると“変わる”こと!  ……………… 3
【4】経営革新成功者が必ず経験する“行動の変化”  ……… 4
【5】それでも計画が行動の変化につながらないなら  ………  5

----- 中小零細企業の存続とその未来のために -----

【公認会計士・税理士 伊藤 隆】
東京本部 03-3538-5798
会計工場 059-352-0855
URL http://www.cpa-itoh.com

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2006年6月27日 (火)

「マーキュリー通信」no.412【日本人の精神的荒廃を考える-14「マスコミの罪」】

 本日テレビのスイッチ(NHK)を入れたら、21歳の女子大生誘拐事件が何度も報道されていました。女子大生K子さんは無事救出されたのですが、記者からK子さんへのインタビューが行われ、当惑しているK子さんの映像が何度も映し出されていました。他のテレビ局もワイドショー的に放映していました。

 このようなマスコミ報道が個人情報保護の面からもプライバシーの侵害に当たることをマスコミはもっと配慮すべきです。悪党から見ると、K子さんの家庭事情が見えてきて、次の犯行動機を与えます。新聞(日経)には事細かに事件の詳細を時系列的に書いてありました。これなども悪党側からすれば、今回誘拐事件が失敗に終わった理由をチェックすることができ、次の犯行ではしくじらないようにしようと考えます。

 この種の事件は、簡単に触れるだけで充分です。それが被害者への配慮でもあります。一方、この種の事件が日常茶飯事的に発生します。マスコミはこぞってワイドショー的に報道します。凶悪事件を電波を通じて流すと、その悪い波動が電波を通じてお茶の間に流れます。お茶の間は悪い波動で充満し、その悪い波動と呼応した人間が更に事件を起こす引き金・誘因となります。

 仮に我々が凶悪事件に巻き込まれたと仮定してみてください。その場の雰囲気は嫌なムード、波動に包まれます。要はそれがお茶の間に電波を通じて流れて来るということです。「お茶の間」が「お茶の魔」と化してしまうわけです。
 仮に、私たちが教会で賛美歌を歌っているシーンを想像してください。そちらの波動は厳かで、良い波動なはずです。

 マスコミは、このような悪い波動を無意識に的に流し、国民に害悪を垂れ流していることをもっと自覚すべきです。自らが電波公害の発生源となり、凶悪事件の岡棒を担いでいることを認識すべきです。
 私がシリーズで「日本人の精神的荒廃を考える」を発信してきましたが、マスコミもその責任の一端があることを本日の報道状況を見て改めて感じた次第です。

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2006年6月26日 (月)

「マーキュリー通信」no.411【日本人の精神的荒廃を考える-13「理想の家庭像 サザエさん一家」】

人間の幸福って何だろうと考えた時に、いろいろな回答がでてきます。しかし、これだけは外せないモノといえば家族の幸福ではないかと思います。
 戦後核家族化が進行し、一番失われたモノの1つに家族の絆、ぬくもり、ふれあい、良さ、そしてそういったモノの中から平凡な家庭生活の中に垣間見る幸福ではないでしょうか。

 昭和30年代の日本を取り扱った映画「Always3丁目の夕日」が大ヒットしました。私の小中学生の頃です。私の子供の頃は、今と比べ家庭電化製品は少なく、携帯電話もパソコンももちろんありませんでした。しかし、心の豊かさは断然上だったと思います。どちらの時代がよいかといえば、私は迷わず私の子供の頃をとります。

 私は毎週日曜日マンガ「サザエさん」(フジTV18:30~19:00)を楽しみに見ていますが、昭和30年代のほのぼのとした日本の家庭像、家族を垣間見て、見た後で心が温まってきます。家族が幸福なら、地域が幸福になります。サザエさん一家のご近所は善人の固まりのようだし、うらやましい近所づきあいです。もし日本中がサザエさん一家のようだったら、最近多発する凶悪犯罪など無縁の社会となるでしょう。

 難しい幸福論を定義したり論じる前に、まず家庭のユートピアを実現する。政府としては、これ以上の核家族化の進行にブレーキをかけ、大家族制にもっていくような制作にシフトしていけば、日本はもっともっと暮らしやすく、平和で安全な社会になっていくでしょう。そうすれば少子化問題にも自ずとブレーキがかかっていくことでしょう。

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2006年6月25日 (日)

「マーキュリー通信」no.410「国民の判断の是非」

 日銀福井総裁が村上ファンドに投資していたことが判り、マスコミはこぞって福井総裁の辞任要求をしています。本日のフジテレビ報道2001でも、与謝野大臣に黒岩キャスターが、「大多数の国民が福井総裁は辞任すべきと判断しているのだから辞めるべきと考えるがどう思うか」と詰め寄っていました。
 国民の判断基準はマスコミです。マスコミはこぞって福井総裁が村上ファンドで大もうけしたのはけしからんと主張しています。福井総裁がインサイダー取引に深く関わっていた場合、当然辞任すべきです。これは経済犯罪に当たるからです。

 しかし、今回のような倫理的問題の場合、高度の政治的判断が求められます。日銀総裁の辞任は、日本国経済、しいては世界経済にも大きな影響を与える可能性があります。
 従って、マスコミがこぞって福井総裁の辞任要求を迫るのはちょっと越権行為です。マスコミはよく第4の権力といわれますが、見方を変えると一番強い権力になりうることも往々にしてあります。よって、TV番組で、経済担当大臣に日銀総裁の辞任を迫るなどちょっと横暴です。

 もし、私が福井総裁は辞任すべきかと聞かれたら、「私には判断できない」と答えます。辞任した場合の経済への影響等考慮に入れ、高度の政治的判断をすべきと意見します。\n 今や最大の権力を持つに至ったマスコミは、自らの使命を逸脱することの恐ろしさを認識すべきと思います。

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2006年6月24日 (土)

「マーキュリー通信」no.409【私のコミュニケーション論18「プラスの釘を打つ」】

 人間の心の状態はプラスだったりマイナスだったり一定の状態ではありません。私の場合など、気分的に落ち込んでいても、注文がとれたりすると、それまでマイナスの気分が一瞬の内にプラスになります。

 昨日、「家庭用生ごみ処理機」助成金の件で愛知県N市の市職員の対応が余りにもお役所的だったので憤慨していました。

 そこで、夜に久しぶりに大塚駅近くのカラオケボックスに行きました。 するとビートルズの曲が一挙に増えていました。ビートルズ解散後の曲も含め、100曲以上掲載されていました。 一般には余り知られていないけれどビートルズには名曲がたくさんあるので、昨夜は、マイナーな曲を中心に歌いまくりました。""This boy""""Till there was you""""Ask me why""""Octopus garden""""Jealous guy""等これらの曲はカラオケボックスでおめにかかることは殆どありませんでした。特に私が一番好きなポールの""Wanderlust""があったので感激でした。 カラオケボックスで一人ビートルズの曲を2時間歌いまくりました。今朝はちょっとのどがいがらっぽいですが、昨日の嫌な気分はすっ飛んでしまいました(^y^)

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2006年6月23日 (金)

「マーキュリー通信」no.408【その時人生が動いた-3「テレマーケティングの新会社 株式会社もしもしホットライン創業」】

 本日は株式会社もしもしホットラインの創業19年目の記念日です。
 私が三井物産の鉄鋼部門から情報産業部門に異動してまもなく、テレマーケティングのパイオニア ベルシステム24買収の話が来ました。しかし、CSKにもダブルオファーがあったので、創業者でワンマンのカリスマ社長大川功氏の鶴の一声で、CSKが買収しました。

 その後、アンチ大川氏のベルシステム24経営陣が三井物産を訪れ、新しいテレマーケティングの会社を三井物産主導で創って欲しい旨要請がありました。 その時私が担当者に任命されました。テレマーケティングは、当時米国では高度情報通信の発達と共に急成長している分野でした。 カナダに駐在経験のあった私は、日本の情報通信の遅れを身をもって経験していました。日本は電電公社が民営化されNTTとしてスタートを切りました。同時に長距離系、国際系他各種新電電が設立され、カスタマーセンターの必要性がありました。

 株式会社もしもしホットライン設立は、情報通信分野が急成長する離陸直前の時でした。カナダ駐在の時に、北米で流行ったビジネスは、時間差で日本でも流行ることを経験していました。 私は、テレマーケティング事業は面白いとテレマーケティングの新会社作りに全力投球しました。
 しかし、当時の三井物産ではこのようなサービス会社を創ることに関し、余り理解がありませんでした。管理部門で反対する人も多く、中には、「三井物産がテレクラをやるのはけしからん」と勘違いする管理職までいました。

 私のミッションは、その年(1987年)の9月に新電電のサービスが開始となるので、できるだけ早く会社を設立し、できるだけ多数の新電電からカスタマーセンター業務の受注を決めることでした。
 株式会社もしもしホットライン設立までに半年を要しましたが、最後の3ヶ月は朝6時に出社し、深夜まで残業し、毎日タクシーで帰宅し、体力気力の限界まで仕事をしました。そして、19年前の今日6月23日にテレマーケティングの新会社株式会社もしもしホットラインの誕生となりました。

 会社設立後、もしもしホットラインは、情報通信業界の急成長と併せ、各種新電電のカスタマーセンター業務を受注し、成長軌道に乗ることができました。私は営業担当役員としてもしもしホットラインには4年弱在籍し、同社が単年度黒字となったのを機に、本社情報通信事業部の新規事業責任者として三井物産に戻りました。

 もしもしホットライン創業に関しては、株主への出資要請、組織作り、給与体系、就業規則、事務所探し、什器備品の手配、見込み客への営業等何でもやりました。この時の経験が現在に生きています。
 もしもしの事務所探しに関しては、三井生命の早稲田ビルが第一候補として上がり、借りる交渉をしました。しかし、「株式会社もしもしホットラインの菅谷です」というと、窓口の女性が怪訝そうな声で、各種書類を持ってこいと事務的な対応でした。 そこで、「三井物産が今度創ったテレマーケティングの新会社として事務所を借りたい」と話したら、手のひらを返すように、三井生命の現場責任者が三井物産を訪れ、「是非借りて下さい」と懇願されました。

 そこで私は賃貸契約書に、「first refusal right」を盛り込み、もしもしホットラインに圧倒的な有利な条件で契約しました。「first refusal right」とは、当時三井生命早稲田ビルに空室があったので、その空室に賃借人が出てきたら、まずもしもしに声をかけ、その賃料でもしもしがOKすれば、もしもしが借り、NOなら他の賃借人に貸しても良いという条件です。この条件を付けたお陰で、ワンフロア116坪でスタートしたもしもしは、会社の発展に併せ、6階建ての三井生命早稲田ビルの大半を借りることができました。

 もしもし創業に関わり、新規事業の創業の喜びを経験しました。その10年後に私は三井物産を退職することになるのですが、もしもしの創業経験が三井物産退職の引き金となっています。その意味では、株式会社もしもしホットライン創業は、私の人生が大きく動いた1日といえます。
 一方、私自身もしもしホットラインの社長を目指すという選択肢もあったのですが、どういうわけかそういう気持ちは全くありませんでした。 もしもしホットラインは、現在従業員1万5千人(正社員は約600名)を擁する大企業に成長しました。確かに東証一部上場の大企業の社長の方が世間的には恰好がよいのですが、私には世界最小の総合商社マーキュリー物産の社長の方が魂的に喜びを感じています。そして、その選択で良かったと思っています。

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ザンビア・エイズ孤児対策に皆様の古着を贈ってください!

昨年の衣替えの季節には「ザンビアエイズ孤児に古着を贈ろう!」との呼びかけに今回も多数の方の応募を頂き、感謝しております。衣替えで不要となった衣類(冬物でも大人の衣類でももちろんOKです)を贈って頂けませんか?

<送り先>〒112-0006東京都文京区小日向3-11-4
ザンビア共和国大使公邸 シベソ シマシク様(Mrs.SibesoSimasiku,ザンビア大使婦人)
Tel03-3943-7447

尚、送り主のあとにマーキュリーを示す(M)を記してください。物騒な時代なので、送り主が誰なのか判れば安心します。

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2006年6月22日 (木)

「マーキュリー通信」no.407【核家族から拡家族へ】

 本日の日経のトップ記事「消費をつかむ」に「核家族は大拡家族」、「核家族から拡家族へ」という記事が載っていました。
 核家族化が進行しており、「夫婦と2人の子供という標準世帯」は、20年前は2割だったのが、現在では半分の1割となり、「夫婦と2人の子供という標準世帯」は今やすっかり少数派となってしまいました。

 一方、財布という切り口、消費という切り口で考えると別のとらえ方ができます。 専業主婦の場合、親から年間25万円の金銭的補助を得ています。この場合連結家計というとらえ方もできます。 又、赤ちゃんが誕生するとそこには6つのポケットが存在します。両親とそれぞれの両親を足すと6名です。

 当社ではフランス・イタリア製の高級ベビーウェアを販売しています。ターゲットは孫ができたおじいちゃん、おばあちゃんの世代です。私も「拡家族」という言葉は知りませんでしたが、この概念は使っていました。ターゲットに到達すると、本商品のデザインを評価して頂きよく売れるのですが、ターゲットに到達するのがマーケティング的には大変です。

 更に広義に捉えて、口コミという考え方を取り入れると「拡家族」は更に拡大していきます。遠い親戚より近くの他人とよく言います。良い商品の場合、インパクトのある商品の場合、友人知人経由で伝わっていきます。

 今週、当社のウェブサイトから「環境生活館」の注文が入りました。愛知県西尾市に住むお客様です。「どちらで「環境生活館」をお知りなりましたか?」と尋ねたところ、「夫の友人からペットの糞も処理できる生ごみ処理機があってとても重宝しているから」との回答でした。「拡家族」の考え方をどんどん拡大していけば、いろいろな発想に結びついていきます。マーケティング戦略上、面白い用語なので、本日のboblog「マーキュリー通信」で紹介させて頂きました。

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2006年6月21日 (水)

「マーキュリー通信」no.406【町田和隆氏出版記念パーティに参加して】

  昨夜、市ヶ谷グランドヒルで市場戦略家町田和隆氏の独立開業10周年記念を兼ねた出版記念パーティに参加しました。

 新たに出版した第2作「本当に役立つマーケティング入門」(フォレスト出版1365円)に加え、7月7日出版予定の「営業マネージャー・リーダーのための使えるマーケティングテクニック」(ソフトバンクビジネス1365円)も披露されました。 早速入手した2冊を読んでみました。
 町田氏の著作は、独立開業前に中小企業の営業マンとして苦労してきた経験を活かし、中小企業向けの営業の成果に結びつく活きたマーケティングが特長です。

 通常マーケティングは、4P(Product,Price,Place,Promotion)の最適化といわれます。しかし、町田氏のアピールするマーケティングは、「市場と対話しながら、売れる仕組みをつくること」と定義します。 そして、その為の具体的手法を本書で開陳します。町田氏のマーケティングは、通常の4Pに3Pを加えた7Pが特長です。

 追加の3Pとは、 ・ターゲット・プロファイリング(顧客像推定、顧客像識別):見込み客に対し、   現在どこでどんなふうに日々行動している人であるかを、売り手側がイメージするこ  と。この作業により、潜在顧客に向けて、自社が発信する各種のメッセージを効果  的に届けることができる。 ・コミュニケーション・プロセス:売り手と買い手の間に発生する双方向のやりとり  のこと。売り手の発信する情報に対し、買い手がどのように反応し、購買に結びつ  いていくかをいかに効果的、効率的に行う手法。 ・ポジショニング:ポジショニングには製品ポジショニングとマーケット・ポジショ  ニングの2つがあるが、町田氏はマーケット・ポジショニングを重視する。このポ  ジショニングにより、いかにライバルに優位に立つか。その具体的手法として、ポ  ジショニング・マップの作成を提案し、例題も付けているので、各企業の商品・サービスに合ったポジショニング・マップができるようになっている。

上記7P以外にも、随所に売るためのマーケティング手法が記述されている。 「本当に役立つマーケティング入門」が入門書的役割。「営業マネージャー・リーダーのための使えるマーケティングテクニック」が応用編といえる。

 一方、2年半前に出版された処女作「なぜ顧客が見つからないか」(総合法令1365円)もお勧めです。こちらもより具体的に売れる手法が書かれています。私も同書の中の具体的手法を活用して、実際の営業の参考にしています。

 町田さんの本は、私が講師を受け持っている丸の内起業塾の「ベンチャー企業の販売・マーケティング」で紹介してきましたが、今回の2冊も中小・ベンチャー企業向けにお勧めなので、丸の内起業塾でも紹介していきたいと思います。町田氏は、この処女作により評価を得て、今回の第2作、第3作に繋がったとのことです。
 町田氏とは、5年前に東京商工会議所のNPO起業塾で出会い、NPO起業塾OB会の世話役を一緒にやったことがご縁の始まりでした。町田さんのプライベートに関しては、余り突っ込んだことにはこれまで触れてきませんでしたが、今回町田さんが空手の有段者であることを初めて知り、意外な一面を知ることとなりました。

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2006年6月20日 (火)

「マーキュリー通信」no.405 私の健康法-20「ストレッチポール」

 ストレッチ・ポールは、直径15cm、長さ98cmのポリウレタン製の器具で、スポーツトレーナーが5年前に考案したエクササイズプログラムです。 プロ野球、Jリーグ、競輪、ゴルフ他スポーツ選手にあっという間に広がった。この上に背中を乗せると、背筋がピント伸びとても気持ちがよい。そして説明書に従い手足を動かすだけでとても簡単。場所もとらず、手間がかからないので老若男女誰でも手軽にできる。私も、毎朝ストレッチ・ポールを使っていますが、腰が伸びて気持ちがよいです。

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2006年6月19日 (月)

「マーキュリー通信」no.404【日本人の精神的荒廃を考える-12「心の教育の必要性」

 「マーキュリー通信」にて「日本人の精神的荒廃を考える」をシリーズでお伝えし、結論的には「武士道の精神+仏教の教え」を日本人全体が見直しし、「心の復活」が重要と説いてきました。

 しかし、これには教育の部分が極めて重要です。いくら政府やマスコミ、識者が叫んでも、残念ながら現代の日本人にはそれを受け入れる土壌が乏しくなってきています。

 私が受けてきた教育を振り返った時に、やはりこの精神的な面、心の教育が欠落していました。 小学生(調布第一小学校)の時に、クラスに小児麻痺のK君がいました。背は高く、小児麻痺独特のひょろひょろとして、くにゃくにゃといった感じでした。又、普通の子供と同じようにしゃべることができませんでした。
 クラスの子供達は、K君の仕草を見て面白がりました。そして、ドッジボールで相手を何度も当てて良い「何歩当て」ではK君がいつも標的となりました。これを見て担任の先生は子供達を叱りませんでした。 又、学校には知能指数の遅れている児童だけを集めた特殊学級がありました。普通の子供達は同様に特殊学級の児童を好奇の目で見、バカにしました。この時も先生は特に叱りませんでした。 私は、知能指数の遅れている子供や肉体的ハンデを負っている子供を見ると、小学生の頃のK君を今でも思い出し、心が痛みます。「何故あの時先生は我々児童を叱ってくれなかったのか。何故、これらの生徒の痛みを理解するように指導してくれなかったのか。何故、労ってあげるように指導してくれなかったのか」と今でも思います。 「心の教育」といっても小学生には人間として必要なこの程度の基本的なことを教えれば良いと思います。相手の痛みが分かるようなそんな教育でよいと思います。

 中学(調布中学)に進学してからは、風紀、しつけの部分がかなり厳しかったです。「靴は上履き、下履き共にかかとを踏むな。男子生徒は坊ちゃん刈りにしろ」とか箸の上げ下ろしまで厳しく指導されました。ちょっと行き過ぎのところもありましたが、子供の頃はこのくらい厳しい方が却って良いかもしれません。但し、しつけは厳しかったのですが、「何故?」の部分がないのです。ただただ理屈抜きにルールに従えでした。そして、心の教育、精神的なことは教わりませんでした。

 高校(都立神代高校)では、倫理の授業がありましたが、表面的なことを学んだだけでした。哲学なら、ソクラテスやプラトンのもっと根元的なところを学びたかったのですが、無味乾燥で興味を持てませんでした。

 大学(一橋大学)では、「徹底的に考える」ということを学びませんでした。大学受験まで○×教育で来たわけですから、「徹底的に考える」力を付けたかったのですが、その部分が抜け落ちていたような気がします。

 私の受けてきた教育に関しては、まずまず合格点だと思います。70点くらいでしょうか。行き過ぎた偏差値教育に関する批判がありますが、団塊の世代の私たちは一番厳しい受験戦争を体験してきましたが、それほど大変に思いませんでした。寧ろ、若い頃、何でも暗記でき、何でも吸収できる年代に詰め込み教育をする訓練を積んできたお陰で、今日の基礎があるわけです。脳のトレーニングができたわけです。
 抜け落ちた部分としては、「心の教育」、そして大学時代の「徹底的に考える習慣」、この2つだけは現代の教育に付け加えて欲しいと思います。後は枝葉の部分、教育関係者の間で、じっくりと練って頂ければと思います。

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2006年6月17日 (土)

「マーキュリー通信」no.403【私のコミュニケーション論17「タイム・ジャック」】

 先日の「新しい時代を創る経営者の会」は1人の女性経営者にタイム・ジャックされた感じでした。

 タイム・ジャックとはハイジャックに模して私が造った言葉です。 先日の「新しい時代を創る経営者の会」では初の試みとして「少子化社会を考える」というテーマでディスカッションをする予定でした。各経営者から忌憚のない意見を期待していましたが、初参加者のその女性経営者は一人でしゃべり始めました。その内容が、少子化に関係のある関係のある話なら歓迎なのですが、ちょっと視点がずれていて、話があっちこっちに飛び、下ネタまで出てくる始末です。本人は、皆を笑わせるつもりだったのでしょうが、周りのしらけている雰囲気が全く理解できていないようです。 私の方で、一人だけしゃべらないで、他の人にもできるだけ発言の機会を与えるようにアドバイスするとその場では一応理解するのですが、又、話し始めてしまいます。

 「少子化社会を考える」というテーマで一応ディスカッションしたのですが、何か噛み合わず、皆つかれ、しらけてしまったようです。当の本人は、場の雰囲気を理解できていないようです。 このように、場の雰囲気を理解せず、一人でしゃべりまくり、本人だけがご満悦しているケースは日常時々出くわします。結婚式のスピーチ、何かの会合の時のスピーチ等参加者はそんな話しは聞きたくなく、徒に時間だけが過ぎていく現象を私はタイム・ジャックと呼んでいます。

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2006年6月16日 (金)

「マーキュリー通信」no.402【第48回新しい時代を創る経営者の会「少子化社会を考える」】

 今回の「新しい時代を創る経営者の会」は、「少子化社会を考える」というテーマを基に、参加した経営者が、各自自社の経営にも照らし合わせながら、ディスカッションを進めていくという初めてのやり方でした。

 ディスカッションの内容は、テレビ等の討論会のような建前ベースの話ではなく、各経営者が自分の経験を基に、オフレコも含め本音ベースで語って頂きました。 甲論乙駁、各種意見が出ましたが、何か結論を出すのが目的ではなかったので、各経営者はそれなりにいろいろな意見を咀嚼して頂いて、各自の経営に役立てていただいたことと思います。 その中で、私なりに感じたことを下記致します。

 当社のような社員10名程度のような小さな会社でも、少子化社会が影響しています。 自治体や大企業の出産対策、育児制度は大分改善されてきたようです。又、大企業では産前産後の休暇、育児休暇等制度面では大分進んでたようです。しかし、制度面がいくら進んでも、それを運用するのは人間です。職場の雰囲気、職場の管理職の理解がないと、折角の制度もなかなか活かされません。

 一方、当社のような中小企業の場合、制度として確立したモノはありませんが、運用面ではかなり柔軟に対応しています。
 当社では30代の女性が2人の子育て中です。自宅は当社の近くにあります。子供が病気で休んだり、父母参観、学校の行事等状況に応じて、時間単位で休みを取ることを認めています。彼女が子育てに心おきなく、上司に気を遣わないように配慮をしています。このような気遣いがあるか無いかで、女性の職場での働きやすさが、かなり変わってくると思います。

 一方、当社には30歳前後の男性が3名働いていますが、3名とも結婚をする気などさらさらありません。全員フリーター感覚です。この辺も当世若者気質を反映しています。  だから国が出生率を上げるための諸施策をいくら講じても余り効き目はないようです。東京の出生率は既に1.0を切り、今後も出生率は低下の一途を辿っていきます。政府がいくら詭弁を弄しても、現代の社会的風潮を変えることは非常に困難です。 よって、出生率を上げるためには、若者の意識変革を迫るような社会的風潮が必要です。あるいは独身で一生涯通すことのデメリットを、年をとってから身をもって体験してもらうしかありません。現代の若者がフリーター感覚のまま年をとった時のしっぺ返し、精神的な寂しさ、年をとってから経済的にも貧乏であることの惨めさを、身をもって体験してもらうしかないと考えます。20~30年後にフリーター感覚の中高年が多数出て、大きな社会問題となることが予測されます。

 時代が変わるのは、その時ではないかと思います。その時に、あんな惨めな中高年、年寄りになりたくない、子供と一緒にいることの幸せを感じる時代になると思います。その時に少子化社会のターニングポイントとなるのではないでしょうか。
 現在の少子化対策は、このままでは年金の財源が危ぶまれるというそのような視点が中心に語られており、何か本質からずれているような気がします。 本来の少子化対策は、日本の国益、日本人の幸福にとってどの程度の人口が適性なのかを基に議論すべきです。 年金財政はとっくに破綻しているので、年金は通常の税体系に移行すべきというのが識者の一致した意見です。 従って、年金のくびきから解放されれば、少子化対策ではなく、どの程度の人口にすべきか、その為には、どの程度の出生率が適正なのかを議論すべきです。そして、現代の社会的問題点を是正し、あるべき日本の姿を論じ、その為の人口政策をとるべきです。
 団塊の世代の大量定年後の労働力確保は、外国人労働者の確保でも事足ります。IT時代が高度に発達した現代において、インターネットで打合せをすればよいわけで、そのような動きは企業では既に現実化しています。

 また、高齢者に関しては、日本の中に住まなくても、現在の年金水準で遙かに良い生活を過ごせる海外の国は多数存在します。 これだけ国際化とIT化が進んだ現在においては、視点、視野をもっと海外にまで拡げて政府も政治家も考えるべきです。その意味で、現代は明治維新以来の第2の開国といえるかもしれません。

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2006年6月14日 (水)

「マーキュリー通信」no.401【その時人生が動いた-2「別れても好きな人」】

私自身、子供の頃から学級委員長を務めるなどリーダーとしては皆から頼りがいにされてきました。 しかし、こと女性のことになるとプラトニックな片思いのことが多く、「菅谷さんっていい人」と言われてお終いでした。
 私の場合、5歳の時に母親を亡くした為に、女性に対し自然と理想の母親像を求めていました。これが持てない原因の1つのようです。

 そんな私でしたが、私が26歳の時に三井物産府中寮のテニスコートで出会ったA子(当時21歳)に一目惚れし、全力でアタックし、見事ハートを射止めました。 彼女とは、毎日のように会い、デートから帰宅した後も、電話でラブコールを楽しんでいたので、多い時には1週間に10回位会ったり、電話で話したりしていました。彼女の22歳の誕生日には、自作自演の歌をプレゼントし、代々木公園でギター片手に披露しました。

 30年前の3月、那須塩原のスキー場で私は脚をくじき、スキーができなくなりました。彼女もスキーを止めて、私と一緒にいました。その時彼女は私に向かって、「ボブのバカ!バカ!バカ!」とさんざん悪態をつきました。今ならこの程度の戯れ言は、「可愛いやっちゃ」と軽く受け止められたのですが、当時の私は、このような場合の女性の対応が下手で、彼女の悪態をそのままストレートに受け止めてしまいました。

 スキーから帰ってから彼女とデートをしても何か楽しくありません。そこで、彼女に、「別れよう」と話し、別れることになりました。
 別れた後、男としてふがいない自分に自己嫌悪し、そして物凄い後悔に襲われ、暫く立ち上がれませんでした。彼女も私も恋愛下手で、お互いに初めての恋人同士でした。

 その後立ち直った私は、「今度自分が本当に愛する人が出てきたら、絶対泣かすことはしないぞ!」と心に誓いました。そして、精神的にも未熟な自分を反省し、結婚はもっと精神的に大人になった30歳の時にしようと決めました。
 そして、今の妻と29歳の時に出会い、30歳で結婚しました。妻とは結婚して27年がたちます。物産マン時代の上司から、「病弱で子供も産めないような女とは早く別れろ」と言われたこともありました。又、海外勤務、国内栄転の話もありましたが、出世よりも妻を選びました。

 A子との出会いと辛い別れが、私を精神的に大きく成長させてくれました。そして、女性の気持ちをより理解できるようになりました。その意味では、A子には感謝の思いで一杯です。
 30年前の6月の丁度今頃はA子と別れた時でした。しかし、その時点で、私の女性観ができあがった時でした。そして、私にとっては人生が大きく動いた時でした。

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2006年6月13日 (火)

「マーキュリー通信」no.400【道交法改正後の駐車違反状況】

 6月1日から停車中の車でも、車内に人がいないと駐車と見なされ、駐車違反の対象となる事になりました。もし、これが本当にその通り実行されたら、特に宅配便業者等大打撃を受け、商売にならなくなってしまいます。

 本日、当社に出入りのクロネコヤマトのドライバーから状況を聞きました。駐車違反の取り締まりの厳しい地区は、駅の周辺等駐車により著しく交通渋滞を引き起こしている地域が厳しい取り締まりの対象だそうです。

 池袋駅東口にはビックカメラがありますが、そこに納品している業者は、400m離れた駐車場に車を置いて、そこからビックカメラまで台車で運んでいるそうです。しかし、繁華街のため人通りが激しく、台車で移動するのは非常に大変なようです。

 一方、都内の交通渋滞は解消され、道路が急に広くなったと感じるそうです。池袋地区でも、取り締まりの厳しい場所では、警察より駐車取締中の立て看板が置かれており、ドライバーに警告しているので、その地域には絶対駐車しないそうです。 その代わり、立て看板のない地域の取り締まりはなく、大きな混乱もなく、荷物の配達ができているそうです。 今のところ、地域毎の差はあるものの、大きな混乱はなく、推移しているそうです。こいういう建前と実態をうまく使いながらの取り締まりは、民間としては歓迎です。

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2006年6月12日 (月)

「マーキュリー通信」no.399【世界最小の総合商社的経営論-17「ボトルネックはトップであると認識する」】

 私のコミュニケーション論-16で「ボトルネック」を取り上げました。
 しかし、私自身世界最小の総合商社マーキュリー物産を経営し、又多数の中小企業経営者と接触し、トップがボトルネックであることも多々あることを経験してきました。
 
 翻って、マーキュリー物産はどうなのかと自問自答してみました。 私の経営理念は、「活私豊幸」=「自分を活かしながら人生の途上で出会った人々をいかに豊かに幸福にできる人間でありたい」 であり、この具現化のため、経営に取り組んできました。 しかし、私の思いが伝わるばかりの社員はまだまだ少なく、私の思いの部分を自分に都合の良いように解釈し、辞めていった社員も過去多数います。 「恒産無くして恒心無し」という諺がありますが、当社の社員でまだ経済的ゆとりのある社員は少ないです。経済的ゆとり出てきて初めて他人の気持ちを理解できるようになるのでしょうか。

 過去2年間の経営を振り返り、私の思いのマイナスの部分、つまり人の良さが経営状態、決算にも反映されています。 私自身この脇の甘さを徹底的に反省し、自己改造し、自己改善することこそ成功への道であると強く強く認識しました。 この不退転の心境を磨く。即ち、「鋭さ、厳しさ、智慧」を磨き、自己研鑽することで、会社のボトルネックは解消し、会社は成長していくものだという境地に至りました。

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2006年6月11日 (日)

「マーキュリー通信」no.398【日本人の精神的荒廃を考える-11「仏教と資本主義」】

 宗教と資本主義の関係に関しては、20世紀の偉大な思想家マックス・ヴェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」が有名です。

 先日の「マーキュリー通信」でご紹介したとおり、初期の資本主義はプロテスタントの倫理が反映され、職業はcallingとして天職を全うすべく神から与えられた才能(gift)を発揮することがそもそもの基本でした。
 ルターと並んで有名な16世紀のフランスの宗教革命家カルヴァンは、「神のために人間が存在するのであって、人間のために神があるのではない」という人間中心の世界観から神中心の世界観へとコペルニクス的転回を果たしました。 経済は神の宇宙計画実現のための手段であり、資本主義を通じ得られた利潤は神の宇宙計画実現に奉仕するものだと主張しました。

 さて、資本主義というと日本では明治維新以降と一般的には考えられています。しかし、日本にも奈良時代に既に資本主義の精神が源流が流れていたと「仏教と資本主義」(新潮新書714円)の著書長部日出雄氏は語っています。

 奈良の大仏は聖武天皇が建立したことで有名です。しかし、その陰で奈良の高僧行基菩薩の協力無くして奈良の大仏はできなかったといわれています。 長部氏は、最澄や空海を押しのけて、行基菩薩は我が国の仏教史上最初で最大の巨人であると力説しています。
 行基菩薩に関しては、先日のNHK「その時歴史が動いた」で、奈良の大仏建立の陰の立て役者として賞賛していました。 大仏建立に際し、当初は聖武天皇もこれまでの通例に習い、民衆から税の取り立てと役務の提供を課しました。 しかし、度重なる飢饉で民衆の生活は疲弊し、一家離散の民衆も多数いました。聖武天皇からの詔勅に民衆は反発し、大仏建立は思うに任せませんでした。
 
そこで、仏教の民間普及伝道をしていた行基菩薩に白羽の矢が立ちました。 行基菩薩は、宗教の指導者としてのカリスマ性だけでなく、合理的な技術者、経営者、政治家としての天分も豊かに備わっていました。 行基菩薩は、道路や橋の建設、田畑の開墾等に民衆の力を借りました。彼に従う民衆は、菩薩になるための行と信じてよく働くので、池溝の掘削も、道路の建設も、橋の架設も 見る者が驚くほどの早さで進みました。 当時、社会主義的な土地制度の下で、農民の労農意欲が低下していましたが、「資本主義の精神」と民間活力が導入されたことで、農地は著しく拡大されていった。

 そこで、聖武天皇は行基菩薩に習い、大仏建立に際しては、税金として役務を課すのでなく、民衆の役務の提供に対し、政府は対価を支払いました。又、行基菩薩のお陰で仏に対する民衆の信仰が根付き、尊いものに対し自分の力を喜んでお布施させて頂くという民衆の気持ちが力となって、大仏建立は予想以上の早さで完成しました。 ここに資本主義の原型が見られます。日本の資本主義の原型も、欧州と同じで、仏のお役に立つという資本主義でした。

 当時の政府は、行基菩薩のやり方を否定しており、当初は行基菩薩を罪人扱いしていました。しかし、民衆の信仰心を活力とし、インフラ整備、そして仏教を布教していくという行基菩薩のやり方とその力に脱帽せざるを得ませんでした。 そして、聖武天皇をして、「ここに天平15年、菩薩の大願を発して、紗那物の廬舎那仏(るしゃなぶつ)の金剛像一体をお造りすることにする。国中の銅を尽くして像を鋳造し、山を削って仏堂を構築し、仏法を全宇宙に広めて、これを朕の智識(仏への帰依の証明)としよう。そして最後には朕も衆生も等しく仏の功徳を蒙って、共に仏道の悟りを開く境地に至ろう。以下省略。」ということを言わしめました。 上記の詔勅の中で、「最後には“朕も衆生も等しく”仏の功徳を蒙って、共に仏道の悟りを開く境地に至ろう。」という下りは、圧巻です。当時の社会で、天皇と民衆が仏の基では等しいという詔勅を発した聖武天皇の人間性にはただただ敬服するだけです。

 民間の僧侶が時の天皇を動かした行基菩薩の凄さと、NHKで「その時歴史が動いた」で取り上げるくらい画期的な出来事といえます。NHKでは資本主義の精神がそこに流れているとは触れていませんでしたが、まさに仏に対する信仰をベースとした日本型資本主義の原型ができたことは、日本におけるコペルニクス的転回といえるかもしれません。

 私が、シリーズで「日本人の精神的荒廃を考える」を取り上げてきましたが、21世紀の「あるべき日本」を考える際の貴重な歴史的出来事といえます。
 今週、村上ファンドの村上氏が逮捕されましたが、ホリエモン同様日本型資本主義精神の原型の爪の垢でも煎じて飲ませてあげたいです。

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2006年6月10日 (土)

「マーキュリー通信」no.397【老後の人生を2倍エンジョイする「Koala Plan」】

 先日、三井物産時代の元上司大橋洋二氏が私の事務所にひょこっとお見えになりました。大橋さんは、物産マン時代、豪州に長年駐在し、その経験を活かし、これから大量定年を迎える団塊の世代を中心に老後の人生を安くかつ充実して過ごして頂こうと長期滞在型の「Koala Plan」を考案しました。

 シニア世代向けに旅行業界は多様なプランを提案していますが、大半のものは1週間も滞在すれば飽きてしまうそうです。 そこで、3ヶ月~半年間長期に滞在しても飽きないように中味、ソフトの部分を充実させました。 豪州は、月25万円もあればかなり充実した第2の人生を送ることができます。しかし、大多数のシニア世代は、老後を海外で暮らすことに不安を持っています。健康面、言葉のハンデ、生活習慣等日本とかなり違うことが不安です。

 しかし、「Koala Plan」の場合、その不安を取り除くように様々な配慮がなされています。基本的には豪州は親日国で、日本食も手に入り、日本語も結構通じるそうです。 住まいは、家具付きで、3ヶ月~半年間の賃借でもOKなようになっています。気温は1年を通じ温暖で凌ぎやすいです。そして、慣れてきたら更に長期滞在も可能となっています。 大橋さんは、まずは手始めに日本に一番近いクイーンズランド州にあるブリスベーン、ゴールドコースト、ケアンズ等にしぼり、7日間の長期滞在視察ツアー希望者を募っています。ツアーのアレンジは全て三井物産の関係会社MOツーリストが担当しています。 8月~9月にかけ、3回実施します。

詳細は別紙参照願います。関心のある方は、MOツーリストにお問い合せ下さい。
電話03-5295-1874担当:八尋、今関、末広

Koala_plan             Koala_plan2_1    

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2006年6月 9日 (金)

「マーキュリー通信」no.396【私のコミュニケーション論16「ボトルネック」】

 ボトルネックとは瓶の入り口の狭い部分で、ボトルを省略して通常はネックの方がよく使われています。コミュニケーションの場面でも、その人がいるために、コミュニケーション・トラブルを起こすことが多く、ボトルネックになることがよくあります。

 社員用のアパートを確保するために近くの不動産屋MのT氏に仲介を頼みました。T氏はその仕事を部下の女性Nさん(25歳くらい)に任せました。 Nサンは、連絡が悪く、アクションも遅いので、当初からコミュニケーションに不安を感じていました。案の定Nさんが間に入っていることで、簡単にまとまる話がスムーズにいきません。 極め付きは、住民票の件でした。アパートを社宅用に借りる場合でも、入居者の住民票がいるそうです。しかし、当社員Kの場合、事情があって住民票を手に入れるのが困難である旨詳しく説明しました。代わりに免許証のコピーで代用できないか頼みました。Nサンは、「夜逃げでもしたのか!?」と大変失礼なことを当社員Kに向かって言い、住民票が無ければ借りることはできない旨突っぱねてきました。

 そして、結局住民票は入手できませんでした。当社員KはNサンの対応の悪さに呆れ、他の不動産屋に仲介を依頼することとしました。
 ところが、別の不動産屋Jから希望物件の賃貸借契約書が宅配便で私の元に届きました。この物件は、不動産屋Jの仲介物件で、不動産屋Mは当社が希望する物件を不動産屋Jに頼んでいたため、当社に直接不動産契約書が届いたわけです。
 私はだめもとで、不動産屋Jに、当社員Kの住民票が手に入らない旨説明しました。そしたら、不動産屋Jからは「それでは代わりに免許証のコピーは手に入りますか?」と言われ、あのNサンの「免許証の代用は不可」発言はいったい何だったんだろうと唖然としました。 又、Nサン経由不動産屋Jに当社の会社概要は、かなりうさんくさい会社として伝わっていました。不動産屋Jに私の経歴を説明したところ、「是非借りてください」と頼んできました。

 今回の不動産屋MのNさんの話は決して他人事ではないような気がします。当社にも、やはりその人がいるためにボトルネックとなったケースが過去に何度もありました。
 今回のトラブルでもう1つ問題があります。それは不動産屋Mの上司T氏です。自分の部下が問題を起こしたら、自らが謝罪に来るべきですが、謝罪に来たのはNサンだけ。そして、Nサンの謝罪の態度が悪いため、火に油を注いだ形となりました。

 T氏は、Nサンの能力をきちんと把握し、このようなトラブルを頻繁に起こすようなら、早めに止めてもらうことを管理職としてやるべきです。不動産屋Mは、近所の評判も余り良くないようです。もちろん当社としても金輪際不動産屋Mと今後取引するつもりはありませんが。

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2006年6月 8日 (木)

「マーキュリー通信」no.395「本日のばかうけ」

 今朝、事務の女性から、「社長、はぶらしが半額になりました」と言われたので、私は、「あっそう」という気のない返事をしました。そしたら、又、「はぶらしが半額ですよ」と言うので、何故朝っぱらから、仕事の最中に歯ブラシの話をするのかといぶかしんでいました。 暫くして、羽村市の「家庭用生ごみ処理機」の助成金が半額になるのだと気づき、その旨、事務の女性に話したら、これが馬鹿受け。事務所の中が笑いの渦と化しました  o(^▽^)/

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2006年6月 7日 (水)

「マーキュリー通信」no.394【世界最小の総合商社的経営論-16「自分宛の週報、月報を書く」】

 マーキュリー物産は社員10名程度の小さな会社です。その為、社長である私自身がプレイング・マネージャーとして第一線でばりばり動いています。 とにかく1週間、1ヶ月の経つのが余りにも早いです。 時の経過の早さに押し流されないように、私自身自分宛の週報、月報を書いています。 週報、月報は当然社員にも要求していますが、担当者の立場と、管理者の両方の立場で見ることができるようになります。

 週報は、1.概要 2.今週の実績 3.今週の重点行動計画の実施状況 4.翌週の重点行動計画の4項目を基に、私の座席の後ろにあるホワイトボードの日程表を見ながら、先週1週間の行動実績をチェックしながら書きます。 翌週の重点行動計画がどの程度実行できたか、そしてその結果どの程度実績に繋がったかをチェックします。そして、先週の反省も踏まえ、概要で翌週打つべき手も書きます。

 一方、月報も項目は週報と似ていますが、重点は実績です。予実対比です。計画と比べどの程度乖離があるか。ある場合には、何が原因なのか、問題なのかを見ます。数字を見ると、現実の経営状態が見えてきます。経営とは、人モノ金の最適化ですが、それがどの程度実行できたか、月次の数字を見れば、よく見えてきます。自社の問題点が浮き上がってきます。

 中小企業の場合、損益も重要ですが、それ以上に資金繰りが重要です。当社の場合、Bフレッツ営業、「家庭用生ごみ処理機」の販売、耐震・リフォーム事業の3大事業がメインですが、それぞれの事業の資金効率をチェックします。損益面と同時に、資金面もチェックすることで、この事業にこれ以上資金をつぎ込むべきかの判断材料となります。 もちろん、当社のような小企業の場合、会社全体の資金繰りを見ながら、個々の事業の資金効率も見ていきます。

 又、月次決算、B/S、資金収支も都度最新のものにしておくことで、経営が軌道を大きく踏み外さないようにチェックができます。まだまだ、資金繰りも大変ですが、数値面で絶えず現状把握しておくことで、問題点を絶えず把握し、経営の軌道修正も柔軟にかけることが可能となってきます。

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2006年6月 2日 (金)

「マーキュリー通信」no.393【日本人の精神的荒廃を考える-10新渡戸稲造博士の「武士道の精神」に学ぶ】

 本シリーズで度々武士道のことを取り上げてきました。日本人が精神的復興を取り上げるなら是非武士道の精神を学んで欲しいと。これは明治以降の多数の経営者、識者、偉人等が口を揃えて唱えています。

 さて、ここでは武士道の中でも一番ポピュラーな「新渡戸稲造博士の武士道」に関し、簡単に触れておきたいと思います。詳しくは、同博士の著書並びに解説本が多数出版されていますので、是非関連書籍を読んでみて下さい。日本人の精神の原点に触れると同時に、私たちの祖先に対する畏敬の念が沸いてくること必定です。 因みに私が読んだ本は、「武士道」(新渡戸稲造著、奈良本辰也訳、解説 三笠書房、1130円)、「新渡戸稲造 美しき日本人」(岬龍一郎著 KKベストセラーズ、1200円)です。

 新渡戸稲造博士は、著名なベルギーの法学者ラブレー氏から、「日本では宗教教育が無くてどのように道徳教育をしているのか?」といぶしかしげな質問を受けました。 博士は、その時答えに窮したが、日本には学校で道徳教育を教えなくても、「武士道」という精神が脈々と流れていることに気付いた。「武士道」は日本人の壮大な倫理体系の要の石であることが判った。この「武士道」に関し、深く研究し、出版することとなった。 「武士道」は一言で言えば、「騎士道の規律」であり、「武士階級の高い身分に伴う義務」であった。その源泉は孔子の教えにある。
 この基本精神に加え、仏教より、運命に対する安らかな信頼の感覚、不可避なものへの静かな服従、危険や災難を目前にした時の禁欲的な平静さ、生への侮蔑、死への親近感などをもたらした。

 一方、仏教で不足している部分を神道で補った。例えば、主君に対する忠誠、先祖への崇敬、そして孝心などの教義が神道によって教えられた。
 「武士道」には、「義」:武士道の光り輝く最高の支柱「勇」:いかにしてハラを錬磨するか「仁」:人の上に立つ条件とは何か「礼」:人と共に喜び、人と共に泣けるか「誠」:なぜ「武士に二言はない」のか?「名誉」:苦痛と試練に耐えるために「忠義」:人は何のために死ねるかこのような徳目がある。「武士道」は日本の活動精神、そして推進力である。自己の名誉心はこれらの徳目から来ており、これが日本発展の原動力である。

 現在、「愛国心」という言葉を巡り、甲論乙駁だが、何か皮相的な意見を戦わしているにようで空しく思えます。
 新渡戸博士は、日本人以上に忠誠で愛国的な国民は存在しないと主張しています。しかし、これは新渡戸博士が生きていた頃の日本の状況であり、現代の日本人に当てはまらないかもしれない。しかし、日本人の「武士道」は800年に亘り生き続けており、戦後60年の道徳軽視の教育、風潮によりその精神が失せつつあるといっても、これを再び復活することは、日本人の心としての種火に再点火すれば可能ではないかと思います。 但し、新渡戸博士は、日本人が深遠な哲学を持ち合わせていないことは、武士道の限界であることも指摘している。

 私自身、「日本人の精神的荒廃を考える」シリーズの結論部分として、今まさにこの「武士道」の精神の復活こそ重要と考えます。そして、もう1つ仏教的精神を再度深く付け加えることで、日本人に物事を深く考える習慣を付けさせることになると考えます。私自身、仏教の教義も勉強していますが、八正道(正見、正思、正語、正業、正命、正精進、正念、正定)だけを深く勉強しただけでも、物事を深く考える習慣が付いてきて、魂が燻習され、人間力がアップしてきます。

 もし、日本人が「武士道」+仏教の神髄を学び、実践していったなら、日本人の精神的荒廃は死語となり、日本に永遠の繁栄が訪れ、世界から尊敬される国となり、日本は世界文化文明の中心となることは間違いないでしょう。

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