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2006年7月13日 (木)

「マーキュリー通信」no.425【世界最小の総合商社的経営論18「営業マンはいらない?!」】

市場戦略家町田和隆氏の新著「使えるマーケティング」(ソフトバンククリエイティブ1365円)は実践の書として分かりやすく書かれています。
 その中で私自身はっとさせられたことが、「見込み客開拓は、営業の業務でなく、マーケティングの業務である」という部分でした。

 先日、横浜の耐震・リフォーム業者から、当社に耐震・リフォーム事業でコラボレーションの話がありました。同社のうたい文句は、「営業マンはいません」でした。
 A社の社長は、見るからに職人気質で、とうてい営業をする人間には見えませんでした。同社は、戸塚駅からタクシーで10分ほどのへんぴな場所で、事務所はお粗末な造りでした。しかし、同社長の話を聴いて、大変参考になりました。

 同社は、長年チラシのポスティングで1万件近い個人客を開拓したそうです。チラシの内容も、素人が作ったものと直ぐ判るようなものでした。
 しかし、同社は長年こつこつとチラシを撒き続け、顧客データベースを作り、そのデータベースをもとに毎月DM等を送っているそうです。又、顧客数は引っ越し等で減少してしまうので、絶えずチラシは撒き続け、顧客数は増えているそうです。
 もう1つ大事な点は、A社の社長は60代後半で、一見取っつきにくいのですが、話している内に、この社長の飾らないまじめさが伝わってきました。
 つまり、一度受注した顧客に対し、適正価格でお客様が満足するリフォームをすることが重要であることを感じました。お客様の不信を買えば、顧客数は増えず、毎回新規開拓せざるを得ません。その点、耐震・リフォーム事業というと悪徳商法が跋扈していますが、地道に商売をやることの大切さをこの老社長から学びました。
 
 当社のような中小企業においては、マーケティングは社長の重要な仕事であることを強く肝に銘じ、各種マーケティング戦略を展開しています。

 「ペットのフンも消える家庭用生ゴミ消滅機・環境生活館」は、本年1月にオープンしたウェブサイトの効果が出始め、その他ペットショーへの出展、テレマーケティング、新聞の折り込みチラシ、環境セミナー、環境アドバイザーとしての地元主婦の活用等マーケティング戦略の展開により、商品が売れ始めました。
 
 一方、耐震セミナー耐震・リフォーム事業は、コンピューター・オートコール・システムによる見込み客の発掘、地元豊島区を中心にしたチラシ作戦等メディアミックスにより見込み客の開拓、そして注文へと繋げるという手法の展開によりその成果が出つつあります。

 中小企業にとって、社長が期待するような営業マンはなかなか確保できない。中小企業の業績向上には、マーケティング戦略の取り入れ、社長自らがマーケティングの責任者であることを肝に銘じ、事業展開をしていくことの重要性を、町田和隆氏の新著で再度目を見開かされた感じです。

 「営業マンはいらない?!」の意味は、営業マンを雇えば、「それで事足りませんよ!それだけで売上増は期待できませんよ!」という中小企業社長への自戒の意味を込めたメッセージと受け止めています。Kif_1130

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