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2006年8月 4日 (金)

「マーキュリー通信」no.441私の異見・ひと言申す-1【格差社会論議】

 自民党総裁選は、福田氏の辞退で安倍晋三氏の独走となり、何ともつまらない総裁選となりました。総裁選に立候補しても議員資格がなくなるわけでもないので、落選承知で自分の主張を堂々と主張する骨のある政治家の出現を期待したいです。当落で立候補する小粒の政治家ばかりが増えて残念です。
 
 一方、落選承知で立候補した谷垣財務省はそれなりに評価しますが、靖国問題、消費税問題、どれ1つとっても政策内容がこの内容ではお粗末すぎます。これでは、次の首相にはなって欲しくない人です。
 その中で、格差社会是正をリップサービスで謳っています。
 
 私は最近の格差社会論議に疑問を呈する一人です。
 日本はこれまで官僚主導型の社会主義政策をとり、世界でも稀な経済成長を遂げました。しかし、今その社会主義政策に歪みが出ています。社会のあちこちで悪平等がまかり通っています。従って、今後はこの行きすぎた悪平等を是正していくことが肝要です。まだまだ金持ち冷遇のきつい累進課税制度、懲罰的な相続税等是正すべき課題は多数存在します。
 
 一方、起業家に対しては、もっともっと起業しやすいように制度を改革していくべきです。起業しようとすると、官の見えない壁が立ちはだかります。大きな障害となっています。このような障害を取り除き、努力した結果、成功者が多くの収入を得る。その結果生じる格差を社会が評価し、受け入れるべきです。
 今のマスコミを含めた論調は、このようなことまで否定的な風潮です。社会的弱者には救済の手を差し伸べることはもちろんのことです。

 一方、今早急に是正すべき格差は、一部の特権階級の既得権を無くしていくことです。天下り、官僚、政治家の特権を無くしていくべきです。
 
 私の事務所(東池袋)の近くに造幣局の官舎があります。4階建ての低層住宅には、テニスコート等職員の専用庭があり、家賃も民間より一桁安い家賃です。
 このような官舎は都内に多数あります。民間人がこれらの住まいを購入しようとすると億ションで手が出ません。借りた場合でも家賃が50万以上もするので無理です。

 まずは、このような官舎を民間に売却し、高層マンションを建て、賃貸住宅とし、そこに官民が同じ条件で住むなら国民は納得します。

 先日人事院勧告が出され、公務員の給与は今年も据え置きと発表されました。今回は50人以上の中小企業まで対象を引き下げた結果、給与水準が上がらなかったと説明しています。
 これなども国民を愚弄しています。全ての中小零細企業の給与を対象とすべきです。因みに、ハローワーク経由で就職する中小企業の営業マンの平均給与は20万円強という低額です。
 更には、公務員の場合、民間人と比べ、生産性が劣ります。その分も割り引くべきです。
 又、公務員の場合、休日の面でも圧倒的に恵まれています。
 今は夏休みです。民間人なら1週間の休暇を取るのが精一杯です。しかし、学校の先生なら1週間以上の長期休暇、中には半月以上の休暇を取る教師も多数いると聞きます。
 こういう官民格差を是正していくことが政治家の仕事です。
 この官民格差を実現します。実現の暁には、消費税をアップさせてください。こういう主張なら、谷垣財務省を応援します。しかし、単にマスコミが作った風潮に悪のりしたポーズだからぐっと惹かれるモノがないわけです。
 本当につまらないポスト小泉夏の陣です。

 

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