「マーキュリー通信」no.553【販売員の販売姿勢】
昨年ビックカメラで自転車を購入し、タイヤの空気が少なくなってきたので、空気を入れようとしたところ、空気が入らず、タイヤの空気が全部抜けてしまいました。
ビックカメラの自転車売場に行って、そのことを話したら「この自転車には米国式の空気入れが必要です。」と言われたので、「それなら自転車を買う時に、その旨ひと言言ってよ」と言いました。
すると、その販売員は、「そのことは取扱説明書にちゃんと書いてあります。それを読まないお客様が悪いのです」と言われました。
「自転車のように誰もが持っている商品は、普通取扱説明書は読まないよ」と言い返すと、「読む読まないはお客様の勝手です。ちゃんと読んでいればこういうことにはなりませんけど」とビックカメラ側には全く非がなく、「悪いのは取説を読まなかったお客様が悪い」の一点張り。
米国式の空気入れの値段は僅か998円。「それなら、自転車を買った時に、『この自転車は米国式の自転車なので、日本式の空気入れは使えませんが』とひと言言ってくれれば良かったのに」というと、「今では、空気入れは、日本式、米国式、フランス式の3通りあります」と説明され、そんなことも知らないのかとバカにした口調でした。
ビックカメラの販売員の主張することは確かに正しいかもしれません。取説を読まなかった客が悪いのでしょう。
しかし、客の立場に立てば、購入時にひと言米国式の空気入れを勧めれば、お客様は理解して、その時点で空気入れも売れたはずです。
これが商売の原点の筈です。私がもしビックカメラの社長だったら、このようなやりとりをお客様とやっていたことを知ったなら、猛烈な勢いでしかりとばしていたことでしょう。
組織が大きくなると、「お客様の為」「顧客満足」というお題目を経営課題としてあげながら、現場レベルでは、その通りになっていないことが往々にしてあるようです。
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