« 「マーキュリー通信」no.676【私の異見・ひと言申す-33「参議院選挙について考える」】 | トップページ | boblog「マーキュリー通信」no.678「創レポート」6月号「ミスを損失にしない3視点」 »

2007年7月14日 (土)

「マーキュリー通信」no.677【私の異見・ひと言申す-34「最低賃金大幅アップに疑義」】

 厚労省が現在の最低賃金時給673円(全国平均)を最大で34円引き上げるよう審議していることが報じられています。

 IT時代の現代において、これだけ産業が複雑になり、個人の能力の差も昔と比べ格段に差がついています。従って、お役所が最低賃金を民間企業に押しつけるのはいかがなものかと思います。
 当社のような中小零細企業にハローワークを通じて来る人の能力は総じて低いです。ハローワークの統計では、営業マンの平均月収は20万円強。当社にも過去3年で約20名の営業マンを採用しましたが、月収20万円を稼ぐ能力のある営業マンは1人もいませんでした。中にはただでも事務所にいてもらうだけでも迷惑の人もいました。
 
 NTTに勤続25年勤務の男性(当時55歳)T氏が当社で「家庭用生ごみ処理機」の営業マンとして働きたいといって応募してきました。とても営業向きとは言えないので、面接の際に即座に断りました。しかし、フルコミッションでもよいから働かせてくれと懇願されたので、フルコミッションでT氏を採用することとしました。

 「家庭用生ごみ処理機」の販売では、まず見込み客に電話をかけて資料を送ることから始まります。その後にフォローアップの電話を入れます。
 資料送付OKの見込み客が1日10名ほど出たので、あの話しぶりにでよく資料送付のOKがとれたものと予想外の成果に驚きました。しかし、その後、「家庭用生ごみ処理機」は1台も売れません。
 これはおかしいと思い、資料送付の見込み客にこちらでフォローアップを入れたら苦情の連続。見込み客からは、「結構です、って断ったのに何故しつこく電話をかけてくるの」とかける電話の見込み客から言われ続けました。T氏は、「結構です、いいです」と言われたのを、資料送付OKと勘違いしたようです。T氏は本人が「私の頭はさび付いているので新しいことがなかなか理解できません」と認めるように、理解力も人一倍劣ります。

 その後T氏は職場の同僚から千円~2千円の寸借を始めたので、寸借したお金を全額社員に支払い、辞めてもらいました。

 賃金とは、その人の能力と受給で決まります。お役所が最低賃金を決めなくとも、市場の需給関係で変わります。㈱もしもしホットラインに働いていた頃は超人手不足でした。私のところで時給1500円で働いていた女性は、私の原稿を渡したら、「石原裕次郎」が「石原欲次郎」に変わり、「オピニオンリーダー」が「オリンピックリーダー」になっていました。彼女を注意したら、「私の字が読みにくいのいけない」と逆に開き直られました。

 現代は女工哀史の時代とは違います。これからますます人手不足の時代が来ます。放っておいても賃金は上昇します。しかし、能力のない人はいかんともしがたいです。役所がやることは、母子家庭、肉体的、精神的ハンデを負っている人たちに対する自立支援です。
 それよりも中小企業にとって負担が大きいのは、社会保険、労働保健関係の負担です。一人社員を採用すると15%程度はかかるでしょうか。これが一番きついです。それ以外に役所とお付き合いを始めると、役所の非効率さに巻き込まれ、何かと書類を要求され、その事務負担だけでも大変です。中小企業が成長していく際に、一番厳しいのは、直接間接にかかる役所コストです。労働保険は、内容からして非常に高いです。これも役所の非効率な経費が反映されているからです。社会保険も、社会保険庁が、あれだけひどいことをやって、その負担を全て民間企業に押しつけています。現代版搾取です。役所が無駄を廃し、保険料負担を軽減すれば、最低賃金の30円程度はどうってことない中小企業も多いと思います。

| |

« 「マーキュリー通信」no.676【私の異見・ひと言申す-33「参議院選挙について考える」】 | トップページ | boblog「マーキュリー通信」no.678「創レポート」6月号「ミスを損失にしない3視点」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「マーキュリー通信」no.677【私の異見・ひと言申す-34「最低賃金大幅アップに疑義」】:

« 「マーキュリー通信」no.676【私の異見・ひと言申す-33「参議院選挙について考える」】 | トップページ | boblog「マーキュリー通信」no.678「創レポート」6月号「ミスを損失にしない3視点」 »