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2007年8月21日 (火)

「マーキュリー通信」no.702【私の異見・ひと言申す-42「美しい国へ」を再読して】

安倍首相人気は参議院選挙以来低迷したままです。
 さて、私自身今回の参議院選挙はマスコミによって作られた民意の結果と繰り返し訴えています。

 そこで、安倍首相が、首相になる前に出版した「美しい国へ」(文藝春秋766円)を再読してみました。為政者が書いた本を読むことはなかなかできませんが、安倍首相の首相としての理念、政策等が網羅されています。

 安倍首相の原点は、祖父岸信介元首相にあるようです。岸信介元首相は、安保条約=悪とマスコミ他多数の識者からも決めつけられ、悪役のレッテルを貼られました。
 しかし、日本国の安全保障、即ち米国に守ってもらうことで、日本の経済は発展するとの固い信念の下、身体を張って安保条約の法案を通させました。戦後、日本の高度経済成長はこの岸信介元首相の政治的英断にあったことは歴史の証明するところです。
 
 さて、安倍首相は自らを「闘う政治家」と位置づけいてます。ここ一番、国家、国民の為なら批判を恐れず行動する政治家のことです。
 現在の憲法を始め、教育基本法まで占領下に作られたものであり、現在その歪みがあらゆるところで出ている。
 例えば、損得が重要な価値判断の基準となり、損得を超える価値、家族の絆、生まれ育った地域への愛着、国に対する思い等が軽視されるようになった。だから安倍首相は教育基本の改訂を急いだわけです。

 一方、現行憲法下では、日本の周辺国有事の際に出動した米国の兵士が、公海上で遭難し、自衛隊が彼等の救助に当たっている時、敵から攻撃を受けたら、自衛隊はその場から立ち去らねばならないという矛盾がある。日本国周辺は、北朝鮮を始め緊迫した状況となっており、平和的解決手段以外の道も模索しておかなければならない状況にあるので、今や憲法改正が急務となっている。尚、憲法改正は9条だけの改正でなく、多くの条文で時代にそぐわなくなってきており、もっと国民全体で議論していくべきです。

 又、北朝鮮による拉致問題を、自立した国家への主権侵害と捉えている。単に、被害者家族を救うという次元を超えた高度な政治的判断、方針をとっている。北朝鮮は安倍首相退陣を願っており、マスコミによる安倍首相バッシングは大歓迎な訳です。

 さて、私自身安倍首相の所信表明的な本書の各項目に対し、専門的な議論をするだけの知識は持ち合わせていません。又、安倍首相の方針に全て賛成しているわけでもありません。大事なのは、本書を読めば、この人なら日本の首相として任せても良いと思えることです。後は、本書の通り安倍首相が政治姿勢を貫き、改革を断行していくかどうかを国民としてチェックしていきたいと思っています。

 ついでに言えば、「美しい国へ」というタイトルの割には、美しい国について多くを語られていないのが残念です。
 私流に解釈すれば、美しい日本の素手は「繁栄」だと思います。四季の変化に富んだ日本では、調和しながら繁栄しています。大きな木の下には、小さな植物が生えており、共生しています。その植物を動物が享受し、人間も恩恵に預かっています。ここにも損得勘定を超えた、自然の営み、調和、共生、繁栄等学ぶこと大です。
 「繁栄」というキーワードを、損得勘定だけで捉えるのでなく、自然の循環、調和の原理、共生の原理の下に捉えることが、21世紀的な「美しい国」の基準となるのではないでしょうか。「20078210001.jpg」をダウンロード

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