「マーキュリー通信」no.722【21世紀のIT戦略はデジタルネイティブを狙え!】
昨日の田内ゼミ情報交遊会は、日経BPクリエーティブ鈴木浩編集委員の話でした。
田内ゼミ情報交遊会とは、22年前に一橋大学商学部田内ゼミのOBが田内先生を囲んで毎月勉強会をやろうという趣旨の下に集まった異業種交流会です。私が10年間世話役を務めた後、先生が他界されたのを機に、りそな銀行辻氏が2代目の世話役をやっています。
デジタル・ネイティブという発想は、2000年頃から米国メディアに登場している。デジタルネイティブとは、16歳以下の生まれながらにしてITを使いこなす世代をいう。一方、それ以降の年代をデジタル・イミグラントという。
16歳以下というと中高生の年代。この年代は携帯メールよりむしろパソコンを使いこなす。一方、大学生は携帯メール中心の生活だそうで、パソコンに関しては中高生にかなわないそうだ。
10年後、20年後にはデジタルネイティブが社会の第一線で活躍している。ITを駆使しして仕事で活躍するデジタルネイティブ世代がいる一方で、この世代をターゲットにしたIT戦略が重要となってくる。そのキーワードはポータルであり、ポータル戦略に勝つ者がIT時代の勝者となる。現時点では、その最有力はグーグルといえる。
一方、携帯電話は全世界で10億台普及しているが、2011年には50億台に急膨張する。携帯のコンテンツは、パソコンと比べ遙かに進化している。最近ではおサイフ携帯も登場し、決済手段にも躍り出た。
そして、その主役がデジタルネイティブであり、デジタル・イミグラントの世代でもある。携帯の待ち受け画面はいずれポータルサイトが主流となろう。デジタル・イミグラントの大半はネットショッピングを携帯から行う。
先日も、品川インターシティのフリーマーケットで、若い女性が自分の着た物や身の回り品を売りに出していた。彼女たちは、ネットショッピングでどんどん品物を買うが、ちょっと気に入らないとすぐに売りに出す。こういう性癖を持っている。この消費性向を把握しておくのがIT戦略に欠かせない。私のように物を大事に使う世代には理解できない消費性向であり、とうていついて行けないが現実にはそうなっている。
いずれにしろ、各世代、年代の消費性向とIT能力を把握した上でのIT戦略の確立が21世紀のIT時代の勝者の決め手となるといえる。
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