「マーキュリー通信」no.724【人生に勝利する方程式-6「自分に正直に生きる」】
「人生に勝利する方程式」のシリーズでは、お金も大事だけれど、お金よりもっと大切なものがあることを訴えています。
村上ファンドの村上代表が、「お金を儲けて何が悪いんですか?」「たまたまその情報を知ってしまったんです」という迷言をはきマスコミからバッシングされました。これなどいくら頭が良くても、お金に翻弄された人生であり、自分に全く不正直な人生を歩んでいるといえます。
私が調布中学3年生の時に、同学年でS子さんという子が美人で人気がありました。ある時、S子さんがこれまでの長い髪を2つにまとめたヘアースタイルに変えました。ちょっとださい感じがしました。私には、「その髪ださいよ」とアドバイスする勇気はありませんでした。そこで、親友のI君の名前でS子さんに「その髪ださいよ」といった内容のはがきを送りました。私はそのはがきを見てS子さんが髪型を変えてくれたらと思っていたのですが、事態は思わぬ方向へと発展して行きました。
S子さんは、私の担任のK先生にそのはがきを持って、「こんなひどいことをされた」と泣きながら訴えてきました。I君はK先生から叱られました。それを傍らで見ていた私は、「実は僕がやったんです」と言い出す勇気がなく、不正直な自分に心は傷みました。
その後、調布中学卒業30周年の同期会でS子さんと再会しました。私はS子さんにその時のことを謝罪しました。S子さんはそのことはすっかり忘れていたようで、お互いに笑いながら談笑しました。
最近親しくさせて頂いている白木大五郎氏(日立電子サービス元専務)は、現在ベストセラー中の企業リスク・マネジメント「あなたの会社は大丈夫?」(丸善プラネット 1470円)の中で、「性悪説」の代わりに「性弱説」を唱えています。元来悪い人間はいないのだ。「人生生きていく中で、様々な誘惑、しがらみ、会社の縛り等により本来自分の心には反していることでも、ついついやってしまうものだ。人間とはそれらに勝てない弱い人間なのだ。」ということを説いています。
私の周りにも人をだまして平然としている?人間が多数います。人をだましていることに気づき、内心傷ついているときは、まだ心の状態が正常です。しかし、心の傷みすら感じなくなったとき、人生のどこかで大きな蹉跌に見舞われます。
ホリエモンのように、一世を風靡した時代の寵児も、自分に不正直に生きていると、逮捕されるという結末となります。
だから「自分に正直に生きる」ことの重要性を私は訴えたいのです。そして、これが「人生に勝利する重要な方程式」の1つなのです。
| 固定リンク | 0
コメント