「マーキュリー通信」no.739【人生に勝利する方程式-11「原因と結果の法則」】
京セラ創業者稲盛和夫氏の最新刊「人生の王道-西郷南洲の教えに学ぶ」の一節に、リーダーの最も重要な資質として「純粋さ」をあげていました。これは19世紀から20世紀のベストセラー作家、J.アレンというイギリス人が書いた「原因と結果の法則」(サンマーク出版1260円)から引用です。本書は、聖書に次ぐくらい世界中で大ベストセラーとなったそうです。
そこで、数年前にベストセラーとなった同書を再読し、新たな発見をしました。
「原因」とは各人の「思い」であり、これは植物に例えれば種の部分に当たります。そして、種を蒔くことが「行為」です。そして、結果は果実であり、現在ある「環境」です。
即ち、現在の自らを取り巻く環境は、全て過去の思いと行いの結果といえます。
一例を挙げるなら、気高い思いは、自制の効いた穏やかな生き方として、続いて平和に溢れた静かな環境として姿を現します。
勇気と信念に満ちた思いは、速やかに決断し、行動する生き方として、続いて自由と成功と豊かさに満ちた環境として姿を現します。
好意的で寛容な思いは、優しさに溢れた生き方として、続いて安全と安心に満ちた環境として姿を現します。
上記のような思いと行いをずっと続けることはなかなか難しいことです。しかし、そのように常日頃心がけようとすることで、そのような環境に少しでも持って行くことは可能です。こう思うと他人とのコミュニケーションで嫌な思いもギヤシフトすることができます。
中村天風師が、西郷隆盛が幕末から明治維新にかけて最大の偉人となり得たのは、天を相手に自らの思いを切り替えることができたことにあると喝破しました。自らの思いと行いを神の御心と照らし合わせて、日々反省し、修行していった結果、あのような大力量人になり得たといえます。
本書でも、人間は穏やかになればなるほど、より大きな成功、より大きな影響力、より大きな権威を手にできることができると言っています。
どのような環境にあっても心穏やかに「心の平和」を得られたときに、貴重な人格的要素を身につけることができる。これが究極の目標であり、知恵の極致ともいえます。仏教ではこれを解脱といい、そのような境地を涅槃寂静と言います。ここまで来れば、人生の最大の勝利者になったといえます。
さて、私たちが成功を得るには、目標の達成をどれだけ強く決意し、その計画の上にいかに強く心を固定するかに加えて、自分の欲望をどれだけ犠牲できるかにかかっている。
そして、私たちが自分の心を高めれば高めるほど、より気高く、より公正な人間になればなるほど、私たちの成功は、より大きな、より祝福された、より持続的なものとなります。
宇宙は、神は、例え表面的にどのように見えようとも、貪欲な人間、不正直な人間、不道徳な人間を決して援助することはありません。
宇宙は、神は、慎み深い人間、正直な人間、清らかな人間のみを支え、援助するのです。
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コメント
失礼します。
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投稿: あだち | 2008年6月17日 (火) 22時50分