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2007年12月 5日 (水)

「マーキュリー通信」no.788【ワンポイントアップの仕事術-23「信頼残高を築く」】

昨日は、「人生に勝利する方程式」として、私が人生で一番大事にしているモノの1つとして「信頼残高を築く」を説明しました。

 「信頼残高を築く」は、もちろん個々の仕事の面でも大変重要です。皆さん、普段仕事をしている時でも、信頼残高の多寡により仕事のはかどり方が異なることを身をもって体験されていることと思います。
 Bonenkai しかし、長年ビジネスをしていると信頼残高を壊している人を多数見かけます。信頼残高の見方に関しては、経営者・管理職から見る側面と、担当者からの側面、取引先等様々な側面があります。

 最近、私自身経営者・管理職から見た信頼残高を考える時に、担当者の性格、能力等も加味する必要があることを痛感しています。特にマーキュリー物産のような中小企業の場合、そのことを痛感しています。

 私自身三井物産という大企業出身者なので、新入社員の時と営業転出1年目を除き、基本的には全て仕事を任されてきました。
 私自身10カ所の異なる職場を経験しましたが、前任者からの引き継ぎは精々1週間です。前任者が去った後は、周りの者に聞くか、取引先に聞くかして商品知識、業界知識を走りながら体得していく感じです。そのうちだんだんと新たに水槽に入れられた金魚の如く、新しい水にも慣れてきて、取引先、上司等との信頼残高が増していきます。上司からの質問も、当然知っていることが前提で聞いてくるので、「知りません」とは言えないわけです。

 そのような企業風土で育ってきた私にとり、マーキュリー物産のような中小企業の場合、かなり違うことを痛感しています。三井物産の時のように、全面的に信頼して任せることができないことが分かりました。
 各担当者の能力は個々人によりまちまちです。私が質問してできない場合には、概ね「言い訳、自己弁護、自己主張等」をして、できない事の正当性を訴えようとします。この「言い訳、自己弁護、自己主張等」が出てきた時に、担当者の能力、性格等も加味しながら、どこまで任せて良いのかを判断する必要があります。この部分はマニュアルがないので、経営者、管理職としては高度の判断力が要求されます。

 一方、担当者の立場からするなら、いかにして業務知識を深化させ、生産性を向上して業績に結びつけるかを常日頃努力精進しながら自らを切磋琢磨していくかが「信頼残高を築く」ポイントです。「言い訳、自己弁護、自己主張等」は、決して上司との信頼残高アップにはなりません。
 この部分に気づくだけでも、1ポイントどころか2ポイント、3ポイントと仕事能力は向上していきます。「信頼残高」が高ければ高いほど、仕事をこなすスピードが速くなります。「信頼残高」が高ければ、上司に説明した時に、一言説明しただけで、上司より、「分かった、任せる」となり、業務処理時間が短縮されます。逆に、上司から信頼されていない人は、上司に対する説明時間も長くなり、各種資料の作成を求められたりし、社内処理の時間がかかります。
 このことは取引先にも当てはまります。業務処理ミスの多い人は、きちんと業務処理が成されたかの確認が必要で手間がかかります。しかし、信頼残高の高い人は、一言「よろしく」とお願いしただけで全て終わりです。この差は大きいです。

 このように仕事、ビジネスを、「信頼残高を築く」という切り口で見ると新たな見方ができ、判断力の養成にも役立ちます。

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