「マーキュリー通信」no.794【私の異見・ひと言申す-57「高速道路料金値下げは道路公団民営化に逆行するモノ」】
最近のガソリン価格の高騰の為、政府は高速道路料金の値下げの検討に入ったと報じ られています。しかし、これはなんだか変です。道路公団は民営化したので、高速道路料金は民営化のコスト削減の努力の課程で値下げとして国民に還元されるべきです。政府のやるべき事は、ガソリン税の値下げです。
小泉内閣の行政改革の失政の一つに道路公団の民営化が挙げられます。道路公団は民営化でなく、廃止するのが本筋です。先進国で未だ高速道路を有料化している国は珍しいのです。従って、高速道路料金は無料にするのが先進国の政府としてとるべき政策です。高速道路の維持費はナンバープレート課税でまかなえば済みます。建設費はガソリン税等道路関連諸税で賄えばよいのです。
何故、道路公団を廃止しなかったかを、今回の防衛相守屋前事務次官の汚職事件で分かりました。守屋前事務次官の汚職問題は、氷山の一角です。もっと大きな犯罪は、天下りの構造を作っている政官財癒着のシステムです。ここにメスを入れない限り、いつもトカゲのしっぽきりで終わります。汚職は古くて新しい問題で一向に無くならないのは、天下りを廃止しないことも大きな要因です。
道路公団を民営化して温存したのも、天下り先を確保する官僚の悪知恵です。民間も、大企業を定年退職すると関係会社に天下りします。民間が許されるのは、営利企業だからです。OBの受け入れ先である関連会社が赤字で倒産しそうなら整理統合の対象となります。
一方、天下りが何故いけないかは民間人なら誰でも知っています。役人が天下れば、そこには持参金がつきます。そして、その見返りに商売がもらえ、機密情報も入手できるからです。こんなの常識です。もし、これが期待できないなら誰も働かない役人を受け入れません。そして、このような癒着構造がコスト増となって税金の無駄遣いとなります。
この辺のけじめをきちんとつけない限り、国民は消費税の値上げには納得しません。
| 固定リンク | 0
« 「マーキュリー通信」no.793【音響メディアの流行の移り変わりに驚く】 | トップページ | 「マーキュリー通信」no.795【私の異見・ひと言申す-58「行政改革にはリエンジニアリングと意識改革が必要」】 »
コメント