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2007年12月22日 (土)

「マーキュリー通信」no.811【人生に勝利する方程式-26「考える力をつける」】

P1010010  日本人の苦手な部分の1つに「考える力」があります。単一民族で同質社会に育った日本人の場合「あうんの呼吸」等と言って、特に深い議論などをしなくても物事がスムーズに行くことが多いです。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」式に上司、会社の命令なら特に深く考えずに習慣としてやっていることが多いです。
 
 しかし、相変わらず企業の不祥事が今年も続いてます。外部から冷静に見たら何であんな事をしたんだろうと思うことが多いです。社会保険庁の問題などその典型例です。ここに「考える力」が働いていたら5000万件の不明データ問題など起こらなかったはずです。昨日、NHKで「年金問題を考える」視聴者参加型の特集番組があり、視聴者から「年金問題は、少子高齢化で制度の破綻を危惧していたけれど、まさか事務処理ミスで年金制度が破綻しているとは考えても見なかった」という意見がありました。政治家や官僚の「考える力」があれば制度の破綻も事務処理の破綻も防げていたはずです。

 それでは「考える力」をどのようにすればつくのか?大前研一著「考える技術」(講談社刊1680円)にそのヒントがあります。
 その問題の原因は何かを見極め、正しい解決方法を導き出すこと。つまり「本質は何か」を見抜くことです。問題の本質を見抜く為のプロセスを辿れば、正しい結論を導き出すことができます。
 その際、重要なことは、「正しいことは何か、なすべきことは何か?」を考えることです。例え、社長が反対の立場をとっても、社長を説得する勇気を持つこと。事実に対し、忠実になることです。これが問題解決の大原則です。

 さて、「考える力」を発揮し、国家として成功したのが北欧諸国です。北欧諸国は高福祉国家として、1980年代には高コストのコスト競争力のない諸国として没落の一途を辿っていました。しかし、教育に力を入れることで見事蘇りました。
 北欧諸国では小学生の時から教育現場で「考える力」をつけさせている。1クラス25人の生徒が「全員違う答えを出した時が最高だ」という考え方をしている。北欧諸国は人口の少ない小国なので、世界で生き残る為に、子供の時から「国際化できる企業を創り、世界に出て活躍すること」が重要と学校で教える。英語も小学校からやるが授業を英語で教えているので、英語という授業がない。そういえば北欧を訪れた時、皆さん当たり前のように英語を使っていました。少子高齢化が急速に進展する日本にとってとても参考になる事例と思います。

 日本の教育制度を見た時に、一番かけているモノに「考える力」を教える場が、数学を除いてありませんでした。本来「考える力」をつけさせるのは大学の役割でしたが、残念ながら「考える力」をつける教育を受けませんでした。

 私自身も「考える力」が足りないことを感じています。私がそれに気づいたのが15年ほど前で、それ以来「考える力」をトレーニングしてきていますがまだまだ不十分です。boblog「マーキュリー通信」で「私の異見・ひと言申す」で私の考えを述べていますが、「考える力」のトレーニングを実践している場といえます。

 「考える力」をつけることで、人生を戦略的にいきることができます。自分はどういう人生を生きるべきなのか絶えず考えることで充実した人生を生きることができます。
 私の場合で言うなら、「資源のない日本が世界の中で生きていく為には貿易立国が重要」と考え、総合商社三井物産㈱に就職しました。
 そして、現在考えていることが、「これまでの経験を活かし、世の為、人の為になれるような人間となりたい」ということです。そして、まだまだ力不足の自分を痛感すると同時に、日々自分作りをしていく喜びを感じています。

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