「マーキュリー通信」no.836【私のコミュニケーション論-55「ドラッカーのコミュニケーションの原理-2「我々は知覚することを期待しているものだけを知覚する」」】
第2の原理「我々は知覚することを期待しているものだけを知覚する」は、第1の原理
「聞く者がいなければコミュニケーションは成立しない」と似ています。
人は、他人から説明を受ける際、関心のあるものしか反応しない。人は長年の人生経験から、様々な偏見や思いこみを知らず知らずのうちに持ちます。これには個人差があります。
昨日の続きです。共済(特定の団体に加入している会員向けの保険商品)の説明をすると、大半の人が先入観を持ちます。大半の人は、現在自分が加入している保険商品の内容もよく理解してないにも関わらず、いろいろな反論を試みます。最初から心理的障壁を築いてしまう人も多いです。
それでは、どういう心理状態が先入観を持たないのでしょうか?
EXA共済は、既存の保険商品と比べ同じ内容なら半額程度の掛け金で済みます。但し、他社との差別化を図る為に、保険内容をぐんと充実させた商品内容にしています。例えば、通常入院保険は180日(半年)で終わりですが、EXA共済は何と1000日(3年間)まで保障しています。
私がEXAの説明を4年前に聴いた時に、商品内容で理解できなかった事への質問とEXAの業績、それと万一EXAが破綻した時に再保険はかけているかでした。
そして、説明を受けた後、当時掛けていた保険商品とEXAと比べ本当に安くて、保障内容が充実しているのかをチェックしました。その結果、説明の通り保険料が安く、内容が断然優れていることを確認しました。
又、当時ソニー生命保険の営業マンからも説明を受けていたので、資料を基に商品内容と保険料をチェックしたところ、やはりEXAの方が断然優れていました。そこで、私は大手生保(三井生命と第一生命)の保険を解約し、EXAに切り替えました。
残念ながら私が辿ったチェックプロセスをやる人にはなかなか出会いません。それではどうすればよいのか?
それはピーター・ドラッカーの第2の原理「我々は知覚することを期待しているものだけを知覚する」に戻ればよいのです。つまり、相手の反応を見ながら、どの部分を知覚したかを確認しながら、会話のキャッチボールをしていく訳です。会話のキャッチボールをしながら、相手がなかなかこちらのボールを受け取らず、心理的障壁を除こうとしない場合には、何故取り除こうとしないのかを理解するように努めます。そして、その原因を把握し、それ以上説明しても相手がボールを受け取らないと判断した場合には、途中で切り上げます。自分の説明したことを一方的に説明しても、相手が知覚しない限り、その情報は届かないと肝に銘じることです。そうでないとその説明に費やした時間は空費したことになります。
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