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2008年1月14日 (月)

「マーキュリー通信」no.838【私の異見・ひと言申す-68「インド洋給油法のような高度の政治判断を要する国際政治に民意を問う愚」】

参議院で否決されたインド洋給油法が、衆議院で再可決され、法案が成立した。
 これに対し、マスコミ各社は国民の世論調査をしています。
日経世論調査:「支持」43%・ 「支持しない」38%
朝日新聞:「賛成」36%・ 「反対」40%
共同通信社;「評価」44%・ 「評価しない」44%(産経、東京新聞は共同通信社の調査を掲載)

 P1010033 質問の仕方が各社違うので国民の回答の仕方も若干の誤差が出るかもしれません。しかし、日経が支持が不支持を5%上回っているのに対し、朝日新聞は反対が4%上回っているという逆の結果が出ています。この結果は、「インド洋給油法」に対する日経と朝日新聞の姿勢の相違なのでしょうか。だとするなら民意はマスコミの思惑によって変わってきます。
 もし、私が質問を受けたら、「一応賛成」と回答します。しかし、私は国際政治の専門家でないので、絶対「賛成」と言い切るだけの論拠も能力もありません。ここは国際政治専門家の意見をしっかりと聴きながら、政府がベストの判断を下させばよいと思っています。従って、マスコミ各社のこの種の世論調査は各社の恣意が入り、民意を歪曲してしまうおそれがあるので、そちらの方が怖いです。先の参議院選挙で自民党が大敗したのは、マスコミがアンチ自民の空気を作ったことも一因です。

 一方で、11日の日経に、07年中国貿易黒字が過去最大で前年比47%増の28兆8000億円と報道されていました。最大の黒字の相手は米国で1633億ドル(約18兆円)、次いで対欧州連合(EU)で1342億ドル(約15兆円)となっています。因みに、対日本は319億ドルの赤字(約3.5兆円)となった。

 このことは何を意味するのか?米国の関心は、今後益々対中国にシフトしていき、これが日米同盟に影響していくということです。更に米国の巨額の貿易赤字は、日本に対して今後益々軍事費の肩代わりを要求してくるでしょう。
 一方、日本の立場からすれば、今後とるべき外交政策は、日米軍事同盟を基本としながらも、対アジア外交にも軸足を移した展開をしていく必要があります。
 その中で、対テロ特措法をどうすべきかを考えていくべきです。従って、マスコミが安易に「対テロ特措法に対する賛否」を問うのは愚かです。本日のテレビで、インタービューを受けた主婦が、「そんな所に金を回すのなら、もっと国民の生活が豊かになる方に回して欲しい」と応えていました。主婦に聞けば、こういう回答が帰ってくるわけです。国家の重要外交政策と庶民向け政治とは別の次元であり、これを一緒にしてしまうマスコミの愚かさ、見識のなさを反省すべきと考えます。

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コメント

「民意」の上に成り立つのが「民主制」だろうと思います。この制度が「独裁制」に比べて著しく劣る点が二つあります。一つは政策実行まで時間がかかる点。時々、「スピーディ」対応を求める新聞論調等を見ますが、それなら「独裁」的に進行しないとならないでしょう。「1院制」論議も同じでは? 
 そして「民意」は時として間違うという点です。あの「ナチス」も当初「選挙」で選ばれていました。間違った世論も尊重できないのなら「民主制」は辞めた方がいいでしょうね。ソクラテスではないですが「悪法も法なり」!? その道のプロの意見とど素人の意見が同じ1票であるところにこの制度の特徴があると思う次第です。これは認めないといけないでしょう。
 尚、小生はこの法案には反対です。それはともかくアメリカがこれからどのくらいの速度でその国力が衰えていくのか? 又、借金だらけの米国の「個人消費」に頼っている市場経済をどのような形で変貌させていくのか?その見極めが鍵ではないかと感じます。つまり「ポト・アメリカーナ」社会の構築の仕方でしょうか。
 日本全土から米軍が去る日も意外と近いかもしれません。又、米国の購買力がかなり落ちた時に「輸出」と「為替」に頼っている経済はどうなるのか? 短期的には課題山積!
 ただ、日本は「心配性」の国民ですが時々大きな間違いをするもののたくましく生き延びてきてます。間違いというのは「神国」だの「大日本帝国」だの力んだ状態。国土の狭さなみの
「謙虚」さがキーワードでは??
 

投稿: j nishimura | 2008年1月15日 (火) 11時34分

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