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2008年2月13日 (水)

「マーキュリー通信」no.870【私のコミュニケーション論-62「空気を読む、読まない」】

最近は「場の空気を読む」ことが話題になっており、「空気を読めない人」は協調性がない言われ、周囲から煙たがられているようです。

 現在、連続テレビドラマで観月ありさ主演の「齋藤さん」(毎週水曜日午後10時 日テレ)を放映しています。人の名前を番組名にしているところが変わっていますが、この「齋藤さん」は、正義感が強く、世の不正や間違ったことが大嫌いで、直ぐに行動に出て、注意します。しかし、場の空気を読まずに、言葉遣いもけんか口調なので、注意された相手はついかっとなって素直に従おうとしません。しかし、最後は齋藤さんの正論が通ります。

 齋藤さんは30歳の主婦で幼稚園児潤一の母親でもあります。正義感は強いのだが、協調性がない為、周りの幼稚園児の母親から浮いている。

 さて、この番組では「空気を読む、読まない」が一つのテーマとなっています。齋藤さん以外の圧倒的多数派の母親は周りの空気を読みながら、子供達の幼稚園での生活が大過なく、問題が起きないようにと気を遣う。
 しかし、ここで一番問題なのは、子供達に対する真の愛情ではなく、自分たちの体面とか世間体とかそういうものが優先してしまう。
 
 先週の番組は、新しく齋藤さんの友人となった真野さん(26歳)の息子尊(タケル)が将来良い学校に入学できるようにと母親の見栄で塾に通わせることにした。まだ、幼稚園児の尊(タケル)には遊びも我慢しての塾通いにだんだんとストレスが溜まっていく。そして、同じ幼稚園の友達にいじめを働いてしまう。最初、真野は尊(タケル)の塾通いがストレスとなり、いじめに発展していることに気づかない。
 Yukidaruma しかし、齋藤さんはそのことを見抜き、真野に気づくように体を張って努力し、最後には分からせる。

 空気を読めない齋藤さんの正論が最後に勝つのは何故か?
 それは齋藤さんに私心がなく、愛情と誠実さで物事に真剣に立ち向かっていくからだ。そのひたむきさが最後には周りの人の心を打ち、協力者が現れ、問題の解決へと向かっていく。

 Ojigi 「場の空気を読む」ことも大事だが、余りそれに捕らわれすぎ、もっと大事なことを見失っていないだろうか?「場の空気を読む」と言っても、その場のリーダー格の意見にごもっともと相づちを打ち、自分の考えも主体性もない。そして、後でそんな自分に疲れ、陰口をたたいて、ストレスを発散する。このドラマでもそのようなシーンを多数見かけます。

 日本的調和の社会では、「場の空気を読む」ことはもちろん大事だが、最近忘れかけた大切なものを思い起こさせてくれるのがこのドラマ「齋藤さん」です。但し、正論を言うにしても、TPOを考えながら、別の場で本音を引出ながら、正論を展開していくことも大事です。しかし、これはかなりのコミュニケーション能力を必要とします。

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