「マーキュリー通信」no.874【第66回新しい時代を創る経営者の会「スペインのスロー文化に学ぶ」】
「新しい時代を創る経営者の会」は6年目に入りました。今年第1回目の「新しい
時代を創る経営者の会」は、当会として初めて非営利事業でした。
NPO法人スペイン文化交流センターサラマンカ河村浩一理事長は、製薬会社に
勤務しながら時間外をNPO活動に当てています。
河村理事長は、学生時代にスペインを旅し、スペイン文化に魅了されました。社会
人になってから、6年前にスペインの大学都市サラマンカを中心に1年間滞在しま
した。そこで更にスペイン文化に魅了され、4年前にNPO法人スペイン文 化交流セ
ンターサラマンカを設立しました。
スペインは国土は日本の1.3倍の50万平方kmですが、人口は3分の1の4000万人
の国です。言わずとしれたフラメンコ、闘牛等で有名な観光立国です。
我々日本人にとってうらやましいのは、多数のスペイン人が6~9月の3ヶ月近い長
期バカンスをエンジョイすることです。この時期は、40℃以上の非常に暑い日が
続き、避暑がメンタル的な健康管理にも重要な役割を果たしています。
又、日常生活もスペイン人独特のスローライフ文化が定着しています。一般的な1日
の生活スタイルは、朝7時に起床して、軽食を取り、職場に行ってから10 時頃朝
食をとります。そして、2時に帰宅して家族全員で食事をとります。その後、シ
エスタ(午睡)又は家族団らんの時間があり、5時前後から再び仕事に出かけま
す。シエスタは暑さ対策です。シエスタの時間帯は仕事をしませんので、商店等
が営業しておらず、旅行者でシエスタのことを知らないと痛い目に遭うことがた
びたびあります。
夕方の仕事は、7時半頃に終了し、その後は職場の仲間や家族と食事となります。1日に食事が4~5回もあります。日常生活の中に、食事と休憩と家族団らんがう
まくとけ込み、スペイン人独特のスローライフ文化が定着しています。
尚、日曜祝日は、デパート、スーパー、旅行代理店等は法律により基本的に閉店
しています。スペインはカトリックの国であり、多くの人が教会に行きます。
さて、スローライフ文化のスペインでもEU加盟の際に、かなり厳しい条件を突きつけ
られたことで、生活も含め様々な部分について一部見直しが行われました。
特に、鉄道、新幹線、高速道路などの交通インフラの整備が進んだことがその表れ
です。また、鉄道、新幹線、バスの運行時刻は皆さんの想像に較べ、非常に正確
です。何と新幹線(マドリード-セビーリャ線)では僅か5分以上遅れると料金
を全額払い戻しとなります。逆に言うと、それくらいしても問題にならないくら
い正確な運行ができるシステムとなっています。
河村理事長は、スローライフ文化に憧れてNPO法人を作り、スペイン文化の普及活動
をしています。しかし、サラリーマンとの2足のわらじを履いている為、現状は
スローライフとほど遠い生活をしているそうです。
将来の夢は、スペインに家族で移住し、思いっきりスローライフ文化をエンジョイしたいとのことです。
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