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2008年7月20日 (日)

boblog「マーキュリー通信」no.956【第71回「新しい時代を創る経営者の会」ハリウッド映画化が決まった話題のベストセラー書「ミッテランコード」の著者が語る他では聞けない本音トーク 】

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 ベストセラー中の「ミッテランコード」(白木正四郞著 海鳥社 1785円)のハリウッド映画化が決まりました。
 本日の「新しい時代を創る経営者の会」では、その著者に福岡から空路上京していただき、他では聞けない本音の話をたっぷり聴かせていただきました。

 白木正四郞氏の実兄大五郎氏は、正四郞氏と同じ早稲田大学を卒業後日立に入社。入社後は、労務、人事、総務畑を歩き、最後は日立電子サービスの専務を務め、文字通りエリート街道を歩んだ人でした。そして、昨年リスク・マネジメントを川柳とマンガを交え、分かりやすくユーモラスに解説した「あなたの会社は大丈夫?」を丸善プラネットから出版し、ベストセラーとなり、現在リスク・マネジメントの講演のために全国を飛び回っている方です。

 Kif_2179 一方、弟正四郞氏は、自分の人生に対する「幸福感」に関しては違った考えを持っていました。曰く「自分の夢を追いかける幸せな人生」です。

 正四郞氏は早稲田大学を卒業後出光興産に入社しましたが、39歳の時に自分の夢を追いかける為にスピンアウトしました。

 そのきっかけとなったのは35歳の時に事故に遭い、半年間職場を離れ、リハビリをしていた時のことです。その時に老荘思想に出会いました。
 老荘思想の特徴は物事を全て陰陽で捉えることです。
 高い山の登頂に成功した時に、更に高い山を登ろうと頑張ります。その山を克服したら、更に高い山にチャレンジしようとします。しかし、いつかは終わりが来ます。

 一方、山があれば谷もある。谷で生きる人生のノウハウを得たい。谷なら、更に深い谷を目指すことを考えようとしない。ナンバーワンを目指そうとしない。その代わり自分だけのオンリーワンの人生を送りたいという気持ちに駆られました。

 さて、老荘思想では全てを陰陽で捉えると言いました。これは対立意見を認めることを意味します。老荘思想が最も大事にしていることです。

 例えば、現在地球温暖化が問題となっています。その原因は二酸化炭素だと言われています。しかし、その原因が二酸化炭素だと証明されたわけではありません。

 白木正四郞氏は、現在RKB福岡放送の人気ニュースキャスターですが、対立意見を言えない空気が支配しているそうです。

 地球の最近の温度変化を見ても、30年毎に地球温暖化と寒冷化を繰り返しているそうです。現在の温暖化論争も70年~2000年の間は温暖化が進行し、その時に偶々二酸化炭素の量が増えたということで1つの仮説に過ぎなかったものが、定説になってしまいました。そして、今それに異を唱えようとすると抹殺されてしまいます。

 これを老荘思想の観点から捉えるなら、地球温暖化で誰が得をするかと考えると答えが容易に出てきます。地球温暖化で化石燃料から原子燃料にシフトしていきます。即ち一番メリットを受ける人は、原子力発電推進論者、業界となるわけです。

 二酸化炭素を削減して地球温暖化を防止しようと各国が積極的に取り組んでいます。しかし、100年前と現在の地球の温度差をくまなく網羅して測定することは不可能です。一体、100年前の温度を全世界的に誰が測定したというのでしょうか?
 又、100年後の温度測定も現実的ではありません。そこで取り上げられた温度は人為的に操作されてきます。

 地球温暖化にストップをかけようとする考え方は、大自然の偉大さを知らない人間の奢りに過ぎません。自然科学者の立場からすれば、そんなことはできない代物です。

 現在全世界に65億人の人間が住んでいます。その全体重の10倍以上重い生物が地球には住んでいます。それはシロアリです。地球を代表する生物は、重量でいうならシロアリになります。
 大都会に住んでいると人間は地球を征服したかに見えます。しかし、大自然に接すると人間がいかにちっぽけな人間であることを知ります。
 
 白木正四郞氏は、出光興産に勤務時代、カリブ海でエンジントラブルに遭い、漂流します。その時、静寂な世界と出会い、自然の偉大さを感じました。"Something great"人間の目には見えない偉大な存在に気付かされました。それを人は神とも呼びます。

 さて、「ミッテラン・コード」は、もちろんフランスで一番人気のあった故ミッテラン大統領に因んで付けられました。
 ミッテラン大統領は、大統領演説の中で、「自由と平等と博愛」を唱えました。その中で、「博愛」とは、"respect others"つまり、「他人の意見を尊重する」ことです。
 今、日本では前述の通り、他人の意見を尊重しない空気が蔓延し、危機的状況にあると白木氏は危惧しています。
 最大の原因はマスコミにあります。今年はテレビ開局50周年です。昔は、テレビジョンと言っており、テレビ局にビジョンがありました。しかし、最近ではテレビと短縮されたことにともない、テレビ局からビジョンも消えました。

 全ての情報の中には真実と嘘が隠されています。マスコミの報道はその一面に過ぎません。視聴者としては、別の側面を見る習慣を絶えず養っておく必要があります。

 さて、白木正四郞氏が語ってきた神髄を、「ミッテラン・コード」というミステリー小説の中に知的好奇心をくすぐりながらうまくちりばめられています。
 
 私自身ダ・ヴィンチコードも読みましたが、間違いなく「ミッテラン・コード」の方が面白いです。

 「ミッテラン・コード」のハリウッド映画化は来年上映されるそうです。もちろんフランスや米国でも上映されることになりそうです。
 白木正四郞氏は地元福岡では有名人ですが、来年、映画化で知名度は更にアップしていることでしょう。

 さて、ここで「新しい時代を創る経営者の会」として楽しみなのは、「ミッテラン・コード」の映画化に合わせ、「ミッテラン・コード」をマンガ出版しようと当会の若手経営者から提案されたことです。その絵コンテを見ましたが、若者受けしそうな絵でした。活字離れした若者には、マンガの方が取っつきやすそうです。
 そうなると、小説、映画、そしてマンガと、来年はトリプルの話題をさらってくれそうです。「新しい時代を創る経営者の会」の主催者としては、今からその実現を楽しみにしています。

 最後に、実兄大五郎氏の弟さん思いには頭が下がります。大五郎氏の声掛で「新しい時代を創る経営者の会」は今回も定員オーバーの満席となり、熱弁を奮う正四郞氏を励ましていただきました。
 60代になっても、仲睦まじいご兄弟を見ていると、男兄弟のいない私にとってうらやましい限りです。

 正四郞氏は、「ミッテラン・コード」のベストセラー化とハリウッド映画化で幸福を掴みました。しかし、忘れてはならないもう1つの幸せがあります。それはいつまでも兄弟が仲睦まじいことです。私は、こちらの幸せの方が平凡だけどかけがえのない幸せだと、本日お二人の姿を見て実感した次第です。

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