「マーキュリー通信」no.992【私を育ててくれた元上司達-番外編1「三井物産㈱元会長橋本榮一氏」】
「マーキュリー通信」no.992【私を育ててくれた元上司達-番外編1「三井物産㈱元会長橋本榮一氏」】
三井物産㈱元会長橋本榮一氏が8月12日に98歳で永眠されたという訃報に接しました。私が昭和47年に三井物産㈱に入社した時には副社長でした。当時は雲の上の存在の人でしたからもちろん面識はありません。
橋本榮一氏が昭和44年に当時の八幡製鉄所の社員を前に講演しました。その内容を取りまとめた小冊子が昭和59年に「人が仕事をつくり、仕事が人を磨く」として、社員向けに配布されました。
この度訃報に接し、改めて橋本榮一氏の遺作を20数年ぶりに読んでみました。すると当時とは又違った感覚で読むことができました。
その中で一番印象に残った箇所は、商社マンとメーカーの人間のものの考え方の違いです。
メーカーの頭の回転の仕方は、車の軸心の動き方、即ち、求心的に深く動く。スローでいいから、非常に深く、じっくりと動く。これがメーカーの頭の仕方、ものの考え方である。
一方、商売人の頭の回転は外輪的な動き方をする。頭も体の回転は、遠心的に大きく回らなければいけない。
この一節は、若い時に読んでもピンと来なかったと思います。今だからこの一節を充分理解できるわけです。現在の私の頭の構造も、体の動き方もまさに橋本榮一氏が指摘した通りになっています。
だから私のものの考え方や動き方は商売人そのものであり、商売人とメーカーの人間との役割分担があるのだと思います。
そして、この小冊子のタイトルを改めて眺め、まさにその通りだと実感しました。私自身も、自ら多数の仕事を作ってきたし、仕事を通じて成長できてきたことを実感します。
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【 編 集 後 記 】
私の前を歩いていた若い女の子2人が、周囲に全く気を遣う様子もなく火のつ
いたままたばこの吸い殻を突然ぽーんと捨てました。
一方、近くの山手線大塚駅前では、「豊島区ではたばこのポイ捨ては禁止です」
と歩行者に訴えかけています。
先日、JTの社長が、英国のたばこが1箱1000円なので、日本もそれに倣い、
1000円にすべきだとの意見があるが、それは横暴だと憤慨していました。
喫煙者のマナーは最近大分良くなってきたので、今後もマナー改善に尽力して
きたいと抱負を語っていました。
喫煙者と非喫煙者の意見やものの見方は全く視点も異なります。確かに、昔と
比べれば、喫煙者のマナーは改善されたと思いますが、「たばこを吸ってもよろ
しいですか」と非喫煙者を気遣い、一声かける喫煙者はまだまだ殆どいません。
このような気遣いをすることが、マナーの原点だと私は思いますが。
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