boblog「マーキュリー通信」no.1028【私はコミュニケーション-76「コミュニケーションと仕事能力」】
11月24日の独立開業支援セミナーで、私はコミュニケーションの重要性を訴えました。
GEを超エクセレントカンパニーにした名経営者ジャック・ウェルチも、1にも2にもコミュニケーションが重要と説いていました。
そのジャック・ウェルチが師匠と仰ぐ20世紀最高経営コンサルタントピーター・ドラッカーもコミュニケーションの重要性を、彼の書物の中で力説していました。
私がM&Aで関わっている企業で本日こんな出来事がありました。
コンピューターが苦手な年配社員I氏が、成田で1時に待ち合わせするとのことで、ヤフーの路線図で、接続を確認したうえで電車に乗ったほうが良い旨アドバイスしました。そして、成田まで行き方を印刷して、きちんと説明し、「新橋駅で都営浅草線に乗るのがベスト」というアドバイスまでしました。
さて、午後1時30分頃取引先から電話がかかり、30分経ってもI氏が現れないので困っているとのことでした。取引先の担当者もI氏の携帯に電話しても、一向につながりません。
こちらからも、彼の携帯に電話をしてもつながりません。その内、I氏から私の携帯に電話が入り、相手の担当者の携帯を教え、取引先にも散々迷惑をかけた上で、一件落着しました。
皆を騒がせた当の本人は、「東京駅から乗ったら接続が悪く、乗り換えるたびごとに30分前後待たされて、えらい大変な思いをした」と謝るふうもなく、弁解していたので、「だからそうならないようにヤフーの路線図をコピーして、新橋から行くのがベストと説明したのに」、「菅谷さんの言うとおりだった」と人の話を全然聞いていなかったようです。
又、「Iさんの携帯に電話がいかなかった?」と聞くと、「そういえば、電車に乗っている最中に、何度も携帯に電話がかかってきた」とI氏は答える。
I氏は自分の携帯電話に電話番号を登録していません。そこで、先日、私の分だけ登録方法を教えて、「仕事上よく電話をする人の電話番号を登録するとよい。」と教えたのですが、本人は全然やっていません。
一方、約束の時間に大幅に遅れ、その間自分の携帯電話に電話がかかってくれば、待ち合わせの件だろうと思うのが常識であり、基本動作ですが、I氏の場合、着信履歴の相手先にコールバックするやり方をどうやら知らないかったようです。
さて、このエピソードを聞いて、皆さんはどのように感じましたか?
「いくらなんでもそこまでひどくないよ」と言う人が多いと思います。
しかし、自分では気がつかないうちに、折角の文明の利器を使わないで、コミュニケーションをまだまだ活用していない人を多数見かけます。
例えば、携帯の留守録にコールバックをお願いしても返事が返ってこない人、
何秒間着信が鳴ったら留守録モードに切り替えるように携帯操作をしていない人、
仮に留守録モードにしなくても、着信履歴が残るので、コールバックをしない人、
会議中はマナーモードにしないで、会議中に電話が入り、周りに迷惑をかける人、
その場合、周りの迷惑を考えないで、電話で話す人、
ケースを上げれば、まだまだいろいろと出てくることでしょう。
さて、I氏の場合、困るのは反省がないことです。これほど周りに迷惑をかけても、あっけらかんとしていることです。こういう脳天気な人の場合、同じミスを再び繰り返すでしょう。
私からは、携帯電話に電話番号を登録することを強く勧めました。IT時代の現代、最低限のビジネスマナーを心得ていないと、周りから馬鹿にされることも説明したのですが、本人は気にしていないようです。
I氏は、相撲で言えば押し相撲一直線で、つぼにはまれば力を出すタイプです。しかし、このような基礎的なことができないと、IT時代の現在、特定の仕事しか任せられないことになります。
独立開業支援セミナーでは、「仕事能力をアップする為には、習慣化することです。仕事の中で習慣化するのが一番得策です」と解説しました。しかし、自分の仕事能力を高めたいと強く思っていない人には余り効果が出ません。だから長年の間に仕事能力の格差が歴然としてくるわけです。
本日は、コミュニケーションの面から仕事能力を測る思いがけない体験をしました。
http://venture.ganriki.net/
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◆◆編集後記◆◆
独立開業支援セミナーでは、ちょっとした工夫で仕事能力が大幅にアップする
ことを解説しました。本日の携帯電話の電話番号登録など基本動作の1つですが、
それをやっていない人もたまにいますが、それを改善しようと努力しない人は、
しまいには周りから見放されていきます。そのことに気がつかないことは本人の
為にならないのですが、本人はそれに気がつきません。いかに本人の心の持ちよ
うが大切であるかを身をもって知りました。
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