「マーキュリー通信」no.1219【私の異見・ひと言申す-107「小さな義と大きな義」】
「マーキュリー通信」no.1219【私の異見・ひと言申す-107「小さな義と大きな義」】
今年のNHK大河ドラマ「天地人」では家康を野望の為に手段を選ばぬ狡猾な人間として描いています。
淀君は、かつて秀吉の家臣だった家康の臣下にはならないことが「義」と考え、結局自滅し、豊臣家は滅びてしまう。
淀君は、世の中の情勢分析にも疎い。最早家康の優位は動かず、これを覆すことは不可能な状態。
家康が天下を取ることは、100年以上続いた戦国の世に終止符を打ち、平和な社会になるという「大義」があった。淀君はこの「大義」を理解できなかった。
さて、現代の鳩山外交もこれに似たところがある。
オバマ大統領と面談した際に、非核三原則を表明した。戦国の世でいうなら、「鉄砲は多くの人を殺す危険な武器なので、私は持ちません。」といっているのと同じです。
鳩山首相は、国防力=外交力ということに気づいていません。「友愛外交」を強調すればするほど外国の首脳が、、「この首相は外交の素人」と内心馬鹿にしていることに鳩山首相は気づいてません。皆、本音等言うはずがありません。
それでは現代の大義とは何でしょうか?
我が国を外国の侵略から守り、国民の生命と財産を守ることです。その国家の基本中の基本要件が、鳩山政権の下、大きく崩れようとしています。
昨日の「海の武士道 DVD BOOK」出版記念パーティで、田母神元幕僚長が明快に述べていました。
「核兵器を持つことで、戦争はなくなる」という厳粛な事実にもっと真剣に議論すべき時が来ました。核兵器保有国同士が戦争した場合、お互いに壊滅的打撃を与えるので、戦争抑止力が働きます。
事実、これまで戦争をしていた中露、印パは核兵器保有後、戦争は止んでいます。
核保有の5国の本音は、この5国以外には核保有をさせずに、自国の軍事力の維持と外交力維持をもくろんでいます。オバマ大統領の「核廃絶」宣言は、きれい事と見抜かなければなりません。
逆に日本が「3度目の被爆を防ぐ為に、核兵器保有を検討する」と宣言しただけで、外交力がぐんとアップします。
日本は、バブル崩壊以降軍事費を減らしてきました。
一方、お隣の中国、韓国、北朝鮮は軍事費を増やしてきました。20年前、日中の軍事力は、日本が上回っていました。しかし、現在は逆転してしまいました。
鳩山外交の前から、日本の防衛体制は、お公家的軟弱防衛です。既に、韓国に竹島はとられてしまいました。
200海里を国の面積とするなら、海洋国家日本は世界第7位になるそうです。巨大な海底資源は殆ど手つかずの状態です。
その権益が東シナ海で既に中国に脅かされています。中国の国家戦略には、日本の属国化があります。その戦略の1つに近い将来東シナ海のガス田の権益は中国に抑えられることになります。
その時、米国は助けてくれない可能性の方が大きいと思った方が良さそうです。
鳩山首相が、オバマ大統領に対等の日米外交を伝えましたが、これを言質に「東シナ海のガス田問題は日本が独自に解決して下さい」といわれるのが落ちです。
又、対等の日米外交の基本は、日本が自立してからが基本です。しかし、現状は、小学生の子供が親に向かって対等宣言をしているようなもので笑止千万です。
このように鳩山外交は、淀君、秀頼の豊臣氏の末路を着々と歩んでいる状態です。
しかし、私のような発言をすると、物事を深く考えずに、直ぐに短絡的に「軍国主義者」のレッテルを貼り、「議論をする余地なし」と声高に叫ぶエセ有識者がいるのが残念です。私は真の平和主義者です。だからあらゆる手段を検討して、日本の平和を守る義務があります。
(写真は旧古河庭園 09/11/8撮影)
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コメント
対等を目指す、というのは正しいと思うけど、自衛隊をしっかり強化する必要があるでしょうね。
日本は、米国とも中国とも対等に渡り合っていけるような防衛力を持った国になってもらいたいと思います。
しかし、そんなことは一朝一夕にはできないので、当面は米国に何とか助けてもらわざるを得ないでしょうね。
投稿: tora | 2009年11月10日 (火) 04時59分