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2009年11月10日 (火)

「マーキュリー通信」no.1220【人生に勝利する方程式-47「仕事と家庭のどちらが大切か?」】

マスコミで時々こんな質問をします。そして、最近は仕事より家庭を重視する人の方が増えてきた云々と。

 しかし、「仕事と家庭のどちらが大切か?」といった二者択一式の質問自体がナンセンスなことが多いです。

 私は、「仕事」は「自分を向上させるもの」、「自らの魂を向上させるもの」と捉えています。

 私の好きなTV番組に「ルビコンの決断 」(テレビ東京 毎週木曜22時~22時54分)があります。10月15日の放映では、日本理化学工業が知的障害者を採用するドキュメントでした。http://kakaku.com/tv/channel=12/programID=20582/

 同社はチョークを作るトップメーカーですが、知的障害者を採用するに当たり大きな決断をしました。知的障害者を採用すれば、一般的な経済常識から見れば生産性は低下します。しかし、同社はこの経済常識を覆し、同社の飛躍発展に貢献したのです。
 確かに知的障害者の生産性は一見劣ります。しかし、彼らには与えられた仕事をただひたすら一途に取り組む姿勢があります。健常者と比べて生産効率が悪い分、休憩時間も惜しみ、ひたすら与えられた仕事に集中します。できあがった製品は、最初は問題があっても、慣れてくると、きちんと丁寧に仕上げます。

 知的障害者がなぜここまで一生懸命仕事をするのか?

 それは仕事をやることで、世の中の役に立っていることの喜び、そして、自分が一生懸命仕事をやって、それをほめられれば幸せを感じる、ただこの2点に集中しているからです。
 
 五体満足な人は、彼らの仕事ぶりをみて、そのことを教えられます。「働く」とは、「はたを楽にする」とも言われています。
 つまり仕事の本質は、世の為、人の為になることであり、その結果、働いた人は、その成果として収入が得られるわけです。

 ベンチャー起業家が起業するときに、この仕事の本質を抑えておくことが肝要と思います。

 一方、家庭は良い人生を送る生活基盤であり、家庭の幸福をないがしろにした仕事は本来あってはいけないはずです。私は、カナダに3年半ほど駐在しましたが、カナダ人にとっては、仕事と家庭の両立をきちんととることは当たり前の価値観なのです。
 家庭を持つことで、人間としても成長していきます。そして、良い仕事もできるようになります。

 尚、家庭の仕事、即ち家事も立派な仕事の1つです。経済原則の外に置かれているので、仕事と見られていないこともありますが、これは違います。従って、専業主婦は立派な職業であり、立派な仕事をしていることになります。
 従って、専業主婦の方は、是非自分の仕事に誇りを持ってくださいね。

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