「マーキュリー通信」no.1232【シリーズ日本の生命保険の意義と問題点を再考する-3「巨大な力を持った生保は、生命保険のあるべき役割から逸脱していった」】
平成19年末の生保の総資産は326兆円と巨額に上っていることを前回ご
説明しました。
生保は、この巨額の資金を基に、本来の保険事業とは異なる金融機関と
不動産事業を営んでいます。
しかし、生保会社は保険事業に本来限定されているはずなのに、監督官
庁は拡大解釈して認めています。
生保がこの2つの巨大事業に進出することで、強大な力を持つに至りま
した。
この2つを武器に各企業に保険外交員いわゆる生保レディを送り込みま
した。
そして、餌食になったのが、各企業の世間知らずの新入社員です。丁度
釣り堀に糸を垂らすがごとく新入社員をつっていきました。
会社が認めた生保レディが、あめ玉戦術で生保商品を必要としない新入
社員の下に何度も足繁く通います。それも数社の生保レディが訪れます
。
新入社員の世間知らずを良いことに、終身タイプの高額な保険金をかけ
させました。死亡保険金5千万円をかけさせられた独身の新入社員も多
数いると聞き及びます。
生命保険会社にとっては、この種の生命保険商品が一番儲かる商品だそ
うです。
因みに、掛け捨てや年金タイプの生命保険商品は、あまりうまみがない
そうです。
そして、いつしか生命保険商品は、生保レディ、言い方を変えるなら生
命保険のおばちゃんの非効率な営業による販売商品というイメージが
定着し、男性が一生涯胸を張ってやる仕事ではないという世間的イメ
ージとなりました。
生命保険商品は、複雑でよく分からない。だから3分の2近い保険契約者
が、保険内容を不十分もしくはよく分からないと思っているわけです。
この辺に生命保険商品と営業の問題点が潜んでいます。
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