「マーキュリー通信」no.1314【第2回リバティセミナー「不況対策と日本繁栄のための提言」】
先月に引き続き 聖学院大学政治経済学部鈴木真実哉教授をお招きして
、リバティセミナーを開催しました。
民主党政権により不況が更に悪化しているが、それもそのはず同党の実
施している諸施策はまさに社会主義政策だからです。
農家最低所得補償制度や子供手当はまさに社会主義政策の一環です。
この財源を確保するために、事業仕分けを実施し、不要財源を切ってい
った。しかし、政策の中味を知らない民主党代議士が、きちんと中味を
精査せずに、最初から廃止ありきで臨んだ。
民主党はマニフェストを実行しなければ、今度の参議院選に勝てないと
の危機意識があり、党利党略のために、無理矢理不況対策にならない諸
施策を実行している。
前回の総選挙で民主党は大勝利したが、実際には民主党以外の得票数の
方が多い。これが小選挙区制度の特徴だったからだ。
こんな社会主義政党の民主党を国民が支持している日本人の精神構造は
水戸黄門の影響を受けているかもしれない。
時代劇水戸黄門では、商人、金持ちが悪の権化のように裁かれている。
しかし、水戸黄門のドラマの世界ばかりだったら、江戸時代は260年
間も続いていない。実際には、悪徳商人も代官もごく一部であり、江戸
時代は総じて平和な良い社会だったといえる。
あれだけ強大な権力を持っていた秦の始皇帝の統治の世界は僅か30年
ほどだった。それは民衆を苦しめたからだった。
日本人には、どうもマスコミを通じ、自己責任のなさ、依存心、嫉妬心
、たかりの精神が植え付けられている面がある。
これでは日本社会は良くならない。
今後日本社会が繁栄を謳歌するには、その精神構造を変える必要がある
。自己責任、自助努力、祝福の心、過去の常識、慣習にとらわれない自
由な精神が求められる。
有名な経済学者シュンペーターは、洞察力が必要と言っている。洞察力
とは、本質的なものとそうでないものとを見抜く力を言う。
民主党の行っていることなど、まさに本質的でないことに大半の時間と
お金を費やしている。だから、きれい事だけに終始し、戦略が全く欠如
している。
ピーター・ドラッカーは、体系的破壊を訴えている。今止めても絶対に
困らないものは止めるべきだと。
その為には、断行する強い意志が必要だ。古いものを壊し、新しいもの
を作ろうとすると、当然古い勢力からの抵抗に遭う。この抵抗に耐えら
れるだけの忍耐が求められる。
GMはフォードを抜けず、自動車業界で万年第2位だった。大不況の時、
デザイナー上がりの副社長が、新型モデルを発表し、消費者に支持され
、宿敵フォードを抜き去り、念願の首位に躍進した。それ以来フォード
に敗れていない。
トヨタも、自動織機を作っていたが、豊田佐吉の死去に伴い、2代目豊
田喜一郎社長の英断により自動車事業にシフトした。全員反対だったが
、この大英断が現在のトヨタ繁栄の素になっている。
さて、民主党政策には、成長戦略が欠如している。これでは座して死を
待つだけだ。
GDPを現在の3倍にして、米国を抜き、世界ナンバー1になるくらいの
大きいことを考えてみよう。
それではどうしたらよいか?
世界ナンバー1の条件は、基幹産業を持つことが絶対必要だ。
英国は石炭と鉄鋼で産業革命を起こした。
米国は、自動車産業で世界ナンバー1となった。現在は金融とITにシフ
トした。
ドイツは、化学、精密機械、電気機械でナンバー1となった。
それでは日本の繁栄の為にはどうしたらよいか?
1つ目は交通革命。JRには新幹線を輸出するという考えがない。新幹線
事業はメンテという収益事業が付随している。
2つ目は防衛産業だ。空母を1艘建造するのに10兆円かかる。空母建造
は資産となる。これで内需の喚起となり、格好の景気対策となる。そし
て、日本の安全保障に極めて有効だ。
◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆
鈴木真実哉教授の講義は、非常にわかりやすく、いかに民主党の政策が
ひどいかをわかりやすく解説して頂きました。
民主党政権が長く続けば続くほど、日本は奈落の底にまっしぐらです。
日本を良くするために、今年の参議院選では、民主党政権打倒の意気込
みで、このような地道なセミナーを繰り返し実施して行きたいと思いま
す。
次回は3月23日(火)19時~20時30分です。
場所:南池袋喫茶店ルノアール会議室
参加費:千円
ご希望の方は菅谷信雄までご連絡いただけますでしょうか。
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