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2010年3月 9日 (火)

「マーキュリー通信」no.1323【ワンポイントアップの経営術-49「会社倒産の時の引き際でその経営者の器が分かる」】

本日、M社の経営破綻に伴う株主説明会にマーキュリー物産も株主とし

て参加しました。

代理店弁護士が開口一番「債務超過の会社は株主の利益より債権者の利

益が優先される。株主のための説明会を実施するのは初めてのこと」と

説明した。そこにはT社長の姿はなかった。

株主の気持ちを理解できず、感情を逆撫でする説明に、株主より「社長

のTを出せ!」との怒号が飛び交う。

弁護士はこの挑発に怒り、「それなら本会議はお開きにする」と開き直

る。

私が間を取り持ち、「株主の知りたいことは、なぜ臨時株主総会を開か

ず、一方的に倒産を決意したのか、経緯を株主に説明してほしい」と質

問しました。

しかし、残念ながら弁護士は通り一辺倒の説明しかできず、株主は弁護

士に呆れると同時に、T社長に対する怒りに変わっていった。

M社が経営破綻しているのは株主は理解していました。

しかし、14億円も出資している株主に対し、最後は臨時株主総会を開き

、株主が納得のいく形で説明をするのが経営者としての責務といえます

。そうすれば、たとえ会社を倒産させても、T社長に対し、今後応援し

ていこうという気持ちも湧いてきます。

しかし、こういう形で最後逃げてしまうと、株主は皆引いてしまいます

。こんな株主説明会なら不要でした。今夜はみぞれが降り、冷たい冬の

陽気に逆戻りでしたが、株主にとっては辛い説明会でした。

経営者として最後のけじめの取り方によって、どの程度の器かが分かっ

てしまいます。所詮、T社長は技術者としては優秀だったけれど、社長

としては不適格だったわけです。

私もT社長のことをよく知っているだけに、こんな形の引き際で終わっ

たことが残念でした。

本日は、3月9日サンキューの日でしたが、私にとってはノーサンキュー

の日でした。

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