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2010年7月20日 (火)

「マーキュリー通信」no.1448 【第7回新しい国づくりセミナー「日本人が知らない中国の実態と国家戦略」】

参加者からのリクエストも考慮し、先月までのリバティセミナーを改めて、今月から新しい国づくりセミナーとして再出発しました。

講師も、先月まで大好評だった聖学院大学鈴木真実哉教授に代わり、新しく中国生活35年の鈴木正信先生に、日本人が知らない中国の国家像を語って頂きました。

鈴木正信先生は、1929年満州の大連市生まれで、数奇な運命の方です。

終戦後の1953年24歳の時に本国の土を踏みました。

中国経験を活かし、NHK国際局勤務の後、総合商社兼松に転職しました。

鈴木先生は、1968年北京出張中に突然スパイ容疑で逮捕されました。時代は丁度毛沢東国家主席が主導した文化大革命(1966年~76年)の最中で、その影響で5年2ヶ月も監獄暮らしを強いられました。

当時は日中国交回復前なので、日本政府は何もすることができませんでした。又、マスコミも北朝鮮の拉致問題同様、話題にしませんでした。

鈴木先生は、いわば文革の犠牲者ともいえます。

鈴木先生は、田中角栄内閣による1972年日中国交回復の翌年に永久追放という形で釈放されました。

しかしその後、兼松に復職した鈴木先生は、中国に対するODAで再び活躍します。その頃、文革は終了しました。

鈴木先生は、中国の衛生大臣(日本の厚生大臣)から招待された時、「あなたも文革の難友だった」と慰められました。難友とは、お互いに困難な時期を過ごした友人という意味だそうです。中国人は絶対謝罪をしないそうですが、これは最大の謝罪の意を表しているそうです。

さて、日中関係は経済的にかなり益々緊密な関係となっていますが、日本人は、中国人の基本的な考え方を知った上で、つきあうことが重要と力説します。

中国人はいわゆる中華思想を持っており、中国は5千年の歴史を持つ大国だが、その内2千年は儒教を基に、近隣野蛮国を支配してきた。

日本のことは、東夷小島と考えており、古来中国に対し臣下の礼をとってきた。

昨年末、小沢大訪中団が訪中し、胡錦濤国家主席に朝貢外交を行ったが、中国側としては、小沢大訪中団が臣下の礼をとったモノと理解している。

一方で、中国は外国から受けた侵略等をいつまでも恨みに思っている。

英国による1840年のアヘン戦争も未だに恨みに思っているし、日本軍の中国侵略も当然恨みに思っている。

だからその恨みをいつかは晴らそうと思っている。

最近、中国が猛烈な勢いで対日経済進出を行っているが、喜んでばかりいられない。

中国人は、日本の不動産を買い漁っているが、最近は山林を熱心に購入している。目的は山林ではなく、水資源です。中国は深刻な水不足なので、日本の水資源に注目している。

一方、民主党が法制化している外国人参政権は非常に危険である。在日中国人は60万人いるが、もし法制化されたら、日本の地方自治は中国人

に支配されてしまう。

彼らは地方自治を支配するために、大量の住民票を、支配しようとする自治体へ短期間に移すことくらい平気でやってしまう。

これまで、中国共産党は富裕層も手名付け共産党員にする一方、貧困層にも生活必需品をばらまき、懐柔し、共産党の一党独裁を不動のモノにしてきた。

しかし、鈴木先生は今後の中国に関しては、来年が清国から中華民国を建国した孫文による辛亥革命100周年に当たり、何かが起こるかもしれないと見ています。

現在の中国は不動産バブルが顕著だし、いずれ破綻することは目に見えている。

農民だけでなく、都会労働者の中には日当1ドルの貧困層が多数いるので、暴動の火種を抱えています。

一方、政治的にはまず尖閣諸島が実効支配されるのは時間の問題といえる。

次に沖縄は、中国自身中国領土と思っているので、沖縄を手に入れに来るだろう。

同様に台湾も中国領土と思っているので、この辺の周辺国家は中国の覇権主義の犠牲になることは時間の問題といえる。

そして、太平洋ハワイ以西は中国の支配下に置くことは2~3年前に米国に申し入れてあるので、中華思想に基づく国家戦略の位置付けと言えます。

鈴木先生は、中国監獄生活5年の経験を基にした「北京の檻」(文藝春秋社刊 1950円)を2006年に出版しました。

私も拝読しましたが、名著です。ご一読をお薦めします。

◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆

※今年も8月15日に靖国神社参拝をすべきかどうかが話題となる時期が来ました。

しかし、中国側にとって、日本が騒ぐほど靖国神社には関心がありません。ただ、靖国問題で日本を脅すと直ぐにびくつくので、外交カードの1つとして使っているに過ぎないと言えるわけです。

※中国の一人っ子政策の落とし子は小皇帝と呼ばれ、甘やかされ放題で育ってきたので、わがままこの上ない人間に育っています。その年代も既に20代となり、この年代が政治経済の実権を握る頃には中国はとてつもなく傲慢な国になっていることでしょう。

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コメント

転載させていただきました<(_ _*)>
よろしく お願い致します。

投稿: sakuya | 2010年7月22日 (木) 15時27分

追加(^▽^;) 明日UP予定です

投稿: sakuya | 2010年7月22日 (木) 15時30分

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