「マーキュリー通信」no.1513【「歴史を知らない政治家が国を亡ぼす!」】
上智大学名誉教授渡部昇一氏がこの度緊急提言「歴史を知らない政治家が国を亡ぼす」を致知出版社より出版しました。
過去1年間に及ぶ民主党政権の迷走振りはここに来てダッチロール現象となって来ました。
私は以前民主党が天下を取ることは「丁度日本国民がタイタニック号に乗船させられることと同じです」と訴えました。
最近の尖閣諸島事件では、タイタニック号の中が浸水し始め、一部の乗員が気づき始めた段階です。
さて、渡部昇一氏は、本書で日韓併合100年の菅首相談話を真っ先に取り上げています。
日本は、韓国統治時代、港湾、鉄道、建造物等のインフラ構築に現在の貨幣価値に換算して約9兆円の投資をし、韓国の近代化に大きな貢献をしました。
欧米諸国の植民地政策は現地の資源の収奪に他ならないことから見れば格段の差です。
このインフラは戦後賠償の一環として全て韓国に寄付され、全て法的に解決しています。
従って、日本が韓国にこの期に及んで謝罪するいわれは一切ありません。このような事実は歴史を少し勉強すれば分かるのに、菅首相の不勉強振りには呆れるばかりです。
更に詳しくは、「朝日新聞が 報道した!「日韓併合の真実」」(徳間書店 1680円)に詳述されています。
さて、渡部昇一氏の主張も、私がこれまで民主党政権の危険性を訴えてきたことと基本的に同じです。
渡部昇一氏も左翼政権の危険性を切々と訴えています。民主党政権は、永住外国人への地方参政権付与、夫婦別姓制度、人権擁護法案のいわゆる日本解体三法案をマニフェストにも載せず、国民の知らない内に国会を通過させようとしています。
もしこの法案が法制化されたら日本国は解体への道と加速化していきます。
なぜ日本は解体への道と加速化していくのでしょうか?
それはこの3法案が可決して一番喜ぶのは中国だからです。中国の日本侵略の為の重要な法案となるからです。詳しくは同書をご覧下さい。
一方、本書から海上自隊のインド洋給油活動の重要性を改めて認識させられました。
インド洋給油活動は、日本が中東諸国から石油輸送する為に安全保障上極めて重要な外交戦略です。
インド洋給油活動は、諸外国から感謝され、欧米との外交戦略で軌を一にしていました。
しかし、民主党政権になり、インド洋給油活動を中止することで、せっかく得たこの権利を放棄するだけでなく、諸外国との信頼関係を一気に崩壊させてしまいました。代わりにアフガニスタン支援に5000億円を投じました。
この5000億円は全くの無駄金でどぶに捨てるのと同じ事だと渡部昇一氏は憤慨しています。民主党政権の外交音痴の極めつきとも言えます。
インド洋給油活動を中止して一番喜んでいるのは中国です。中国はインド洋から南シナ海、そして東シナ海に及ぶシーレーンを制することにより、日本を始めアジア各国に政治面と経済面の両方、更には軍事面で強力な外交カードを持つことになります。
さて、中国の今後のアジアの覇権主義は、まず第1に尖閣諸島の実効支配を行うことです。
次ぎに台湾もしくは沖縄の実効支配へと移ります。現在、11月28日の沖縄県知事選を控え、沖縄の作られた民意は米軍基地の県外移転です。
もし、米軍基地が県外移転となれば、中国にとって思うつぼです。沖縄を簡単に奪うことができます。
この時点で、タイタニック号はかなり浸水しており、やっと中国の軍事的脅威にやっと大半の国民が気づき始めます。
そうなったらタイタニック号が一気に沈没したように、日本も一気に解体へと突き進んでいきます。
その時点で、日本は米国の属国から中国の属国となっていることでしょう。
最悪チベット、ウィグル、モンゴル同様中国の自治区になる危険性も出てきます。
自民党政権時代も能天気な社会主義政権でしたが、民主党政権は更に輪をかけた能天気な左翼政権です。
今や左翼思想は国を亡ぼす極めて危険な思想だということに菅首相を始め民主党の政治家は気づいていないのでしょうか。
中国は武力で日本を支配することを基本的に考えていません。軍事的脅威と経済パワーを活用して日本を実効支配することが彼らの国家戦略です。
却って、軍事的打撃を受けるより、非軍事的支配の方が怖いと言えます。既にNHKや朝日新聞を始めとした日本の大手マスコミも中国のご機嫌を取ることに終始し、思想面での中国の実効支配はかなり進んでいることに最近日本人も漸く気づき始めたようです。
最後に渡部昇一氏は、米国の占領政策の一環として洗脳されてきた日本が全て悪いという自虐史観を改め、正しい歴史認識に基づいた歴史教育の重要性を力説します。
これを根本的に変えることなくして、21世紀の日本の発展繁栄は難しいと言えます。
◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆
明治の天才的外交官陸奥宗光と小村寿太郎の2大政治家の霊言が「日本外交の鉄則-サムライ国家の気概を示せ」というタイトルで幸福の科学出版より緊急出版されました。
本書を読めば、この2人の見識の高さ、胆力そして器の大きさ、そして日本を思う愛国精神等まさに脱帽です。
これまでの自民党の為政者、そして現在の民主党のトップも謙虚な姿勢で本書を熟読し、爪の垢を煎じて飲んで欲しいものです。
本書には、現代のチャイナリスク解決と真の国防戦略構築のヒントが至る所で語られています。
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