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2010年11月23日 (火)

「マーキュリー通信」no.1538【奇人変人の異見-138「就職氷河期なんてウソ?」】

来年の大学卒の就職内定率が未だに57%だそうで、大学生の求人活動の

大変さをマスコミでクローズアップしています。

政府は、就職浪人に補助金までつけようとしています。

ところが有効求人倍率は1.28倍で大学生全員が就職でき、まだ求人難の

企業が存在するわけです。

つまり、学生が安定志向で、いかに著名な大企業中心に就職活動をして

いる為に、就職できないでいるわけです。

はっきり言います。

学生には自分の適正を見極める力はありません。

一方、企業の会社案内に踊らされてもいけません。会社案内はあくまでもイメージであり、実際に入社してみるとそのギャップが大きくて、直ぐに辞めてしまう若者がたくさんいます。

それでは就職活動のポイントは何でしょうか?

それは自分がどういう人生を歩んでいきたいのか、そのひと言に尽きます。なぜなら大学卒業後の人生の大半は仕事で費やされるからです。

私の場合、「世界を股にかけるビジネスマンになりたい」と思い、総合商社を選びました。そして三井物産に入社しました。

新入社員の時は、自分が行きたくなかった経理部門に配属されがっかりしましたが、入社時に経理業務を経験したお陰で、今でも大変重宝しています。

「世界を股にかけるビジネスマンになりたい」という軸足がぶれていなかったので、その為に英語の特訓をしたり、自分自身を磨いていきました。

どういう人生を生きてきたかによって、その人の価値観、人生観も大きく変わります。

だから会社の大小で選ぶのではなく、自分がどういう人生を歩んでいきたいのかで是非選んで欲しいと思います。

後は自分自身を磨き、力を付ければ、収入は自ずとついてきます。

日本のように累進課税のきつい高所得者層に高率の税金をかけている国

では、年収1000万円の人と500万円の人では、手取り収入は倍の開きはありません。

私が三井物産に入社した昭和47年の初任給は47千円でしたが、他産業と

比べ、決して高い方ではありませんでした。大企業だからとか給料で三井物産を選んだのではなく、「世界を股にかけるビジネスマンになりたい」という思いで三井物産を選びました。

収入の多寡で自分の進路を決めるのではなく、やりたい仕事、生き甲斐を感じる仕事を中心に進路を決めて欲しいと思います。

この軸足がぶれていなければ、自分の人生を振り返って、決して後悔はしないと思います。

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