「マーキュリー通信」no.1674【奇人変人の異見-152「オサマ・ビン・ラデンが殺害されても米国vsイスラム間の対立構図は無くならない」】
アルカイダのリーダー、オサマ・ビン・ラデンが米国軍により殺されたというトップニュースが本日世界を駆け巡りました。
日本の各氏の論調も、オサマ・ビン・ラデンが殺害されも、テロは無くならないと危惧しています。
それよりも米国vsイスラム間の対立構図は無くならないと思います。なぜなら、これは宗教対立だからです。
よく、魂の救済をすべき宗教がお互いに醜い戦争をするのかと疑問に思う日本人も多いと思います。
キリスト教とイスラム教は、ユダヤ教から分かれた兄弟宗教です。元を辿れば教義に似た部分があります。
しかし、なぜ1200年にも及ぶ対立があるのでしょうか。
それは宗教とは、その地域、風俗、習慣に合わせて説かれたものです。キリスト教もイスラム教も一神教であり、排他的な宗教です。神仏融合の柔軟な考えを持つ日本人の宗教観とは全く異なります。
イスラム教は、キリスト教より600年ほど後発で、西暦610年頃マホメット(最近ではムハンマドという)を始祖としてアラビア半島で起こった宗教で、神(アッラー)です。私達日本人には余りなじみがありません。
キリスト教徒は、十字軍遠征により多数のイスラム教徒を殺害しました。キリスト教徒は、同じキリスト教徒であっても転生輪廻を説くグノーシス派を異端として、根絶やしにするという恐ろしいことをやっています。
イエス・キリストはそんな恐ろしいことを説いていません。後の権力者が政治的に利用したわけです。
同様なことをイスラム教徒も行っています。イスラム教は、「目には目を歯には歯を」の教えてですから、キリスト教徒に対し、一千年以上の恨みが積もっているわけです。
我々日本人は、イスラム教の世界はよく知らず、情報は専ら欧米からの情報ですから、イスラム教を異端視し、イスラム教徒を悪の存在のように見がちですが、どちらが正しい、間違っていると言えるようなものではないようです。
エジプトのムバラク大統領が追放されました。今後は、イスラム教対ユダヤ教との対立構図が先鋭化するでしょう。同時にそれはイスラエルを支持する米国との対立構図にもなってきます。
ここを押さえておかないと、アルカイダのリーダー オサマ・ビン・ラディンを殺害したからと言って、世界の混乱は納まるわけではないと思います。
◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆
Osama bin Ladenの日本語表記を、読売、産経はウサマ・ビンラーディン、朝日はオサマ・ビンラディン、日経はウサマ・ビンラディンと各紙で異なる表記をしています。
International Herald Tribuneのビデオニュースを聞くと、オサマ・ビンラディンと聞こえます。オサマはオとウの中間の発音なので、どちらでも良いでしょう。
但し、Osamaのスペルはオバマ大統領のスペルObamaと1文字違いであり、Obamaをオバマと表記するなら、Osamaもオサマと表記すべきと考えます。
尚、bin Ladenは2Wordsなので、ビンラディンではなく、ビン・ラディンが正しい表記と思います。
外国人名の表記1つとってもマスコミの不勉強ぶりがうかがえます。
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投稿: ぎゃる子 | 2011年5月 3日 (火) 19時02分