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2011年11月 7日 (月)

「マーキュリー通信」no.1777【元中国人が語る迫り来る中国の脅威】

元中国人の中国問題評論家石平氏は、日本に帰化し、中国問題を鋭く深層まで突っ込んで分析することで定評のある文化人です。

最新刊「中国版プライムローンの恐怖」(幻冬舎新書777円)では、そのリスクを鋭く分析します。

鄧小平以来経済至上主義路線を走る中国は、輸出と固定資産投資が成長経済の2つの牽引となっています。

輸出に頼るのは、国内市場が小さいためです。GDPで日本を抜き世界第2位になったとはいえ、1人当たりに国民所得はまだまだ圧倒的に少ないです。最近になり労働者の賃金上昇はしてきていますが、それでもまだまだ市場規模は小さいと言えます。

土地の私有財産を認めない中国では、国民にマンションを購入させ、マイホーム取得の夢を実現させてきました。

実体経済以上に紙幣を刷りまくってきたために、毎年インフレが続いています。マンション価格は、ひどい時には年率60%も上昇しました。まさに日本のバブルと似ています。

米国のサブプライムローンによるバブル崩壊は、本来マイホームを取得できない低所得者層に持たせたことが原因でした。

中国の場合は、マイホーム取得の夢を実現した国民が、2軒目の家に投資し始めています。貯金をするとインフレによる目減りがするので、毎年値上がりする不動産投資に魅力を感じています。しかし、国内市場が小さいため、借り手は少なく、数千万戸の家が空室になっているそうです。
北京市だけでも、売れ残った不動産は12兆円にも上るそうです。

それでも国民は借金をしてまでもマンション投資を続けます。それは、政府が何とかしてくれると思っているからです。
マイホームをもった国民はインフレを期待します。それは借金の負担が相対的に軽減され、所得も上昇していくからです。

中国政府は、金融引き締めをすると、バブル崩壊の引き金を引くこととなり、日本の二の舞になる事を恐れています。

中国政府が不動産を止められない理由に、賄賂があります。高官から下級官吏まで賄賂を業者に公然と要求し、その額が何と不動産原価の2割にも達しているそうです。
ひどい高級官僚になると、妾の数でその権力を誇示することが半ば公然とおこなわれており、妾のためにマンションを業者に買わせます。当然、不動産コストに含まれます。

一方で、このままいくと益々実態のない不動産投資が続き、花見酒経済はいつか終演するとの不安を持っています。

インフレは庶民の生活を直撃します。食料品価格の高騰により各地で暴動が多発しています。

又、ツイッターやFacebookのようなSNSも中国で普及しだし、中国政府もその統制に躍起になっています。

一方で、中国軍部は治外法権となっています。中国には軍を統制する憲法や法律がないそうです。胡錦濤主席も軍部をコントロールできていません。

本年1月11日に、米国ゲーツ国防長官が訪中し、胡錦濤主席と会談しました。

その最中に、中国軍が、次世代ステルス戦闘機を打ち上げ、ゲーツ国防長官を挑発した形となり、会談は険悪な雰囲気になり、米中関係がぎくしゃくしてきました。

軍人の待遇は破格です。当然エリートとしての軍人志望者には志願が殺到します。

最近「国防動員法」が成立し、いつでも中国政府が発動した戦争には、無条件で全国民が戦争にかり出される仕組みができあがりました。

もし、バブルが崩壊したら、中国民は暴徒と化する可能性は大です。

その際、ガス抜きとして日本人悪玉説により国民の不満の矛先を日本人に向けることは容易に想像できます。尖閣諸島侵略を日本に仕掛けてくる可能性は充分に可能性はあります。

中国政府は、いずれ15億人になろうとする国民を10億人が適正レベルと考えています。

過剰となった5億人の国民を減らすのに有効な手段が戦争です。唯物論国家中国は、国民をモノとしか考えていません。動物と同様、増えすぎた国民を殺戮することなど何とも思っていません。
事実毛沢東は、数千万人の国民を殺戮しました。天安門事件でも多数の国民を鄧小平は殺しました。

人命は尊いと考える日本人とは価値観が全く異なることを理解して中国と対処することが肝要です。

バブルが弾けると日本企業にも大きな影響を与えます。
同時に、政治的にも大きな影響が出てきます。

そのことを予想しながら、今後の政治経済の対応をしていくことが日本のリーダーに求められます。

本書の一読をお勧めします。

◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆

made in Japanとmade in Chinaの違い

中国人の給与が上昇するに従い、市場としての中国は魅力に移ります。しかし、工場としての魅力は薄れていきます。

私が若い頃、made in Japanは安かろう、悪かろうでした。それが今では中国に取って代わられました。

しかし、中国製品が現代の日本製品に取って代わられることはないでしょう。

なぜなら、コピー大国、品質軽視等高品質を中国製品には期待できないからです。

中国人の給与が高くなるにつれ、ベトナム、タイ、ミャンマー、バングラデシュ等他の東南アジアにシフトしています。

その結果、巨大市場としての中国はそれほど期待できるとは思えないと私は予想しています。

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