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2012年4月 9日 (月)

「マーキュリー通信」no.1877【放射能汚染、いったいどちらの専門家の意見が正しいのでしょうか?】

放射能汚染に関し、これまで多数の関連書籍を読んでみた結果、基本的には年間100マイクロシーベルト/時以下なら特に発がん性の問題はないと理解しました。

今回、更に2人の専門家の書籍を読みました。

◆東京大学先端科学技術研究センター(システム生物医学)教授&アイソトープ総合センター長児玉龍彦著「内部被爆の真実」(幻冬舎新書720円+税)

◆東京大学医学部附属病院放射線科准教授中川恵一著「放射線医が語る被爆と発がんの真実」(ベスト新書762円+税)。

両氏の主張を比較してみました。

児玉教授の意見は、総論的に放射線の危険を訴えるだけで、各論の分析や把握が力不足です。

一方で、中川准教授は科学的に詳細な分析を試みています。

例えば、児玉教授は、福島原発の放射線物質はを広島原発の20発分を撒き散らしたと憤りを露わにしています。
そして、100km圏で5マイクロシーベルト/時、200km圏で0.5マイクロシーベルト/時、更にはそれを超えて静岡の茶畑にまで拡散が及んでいると訴えています。
しかし、年間換算では5マイクロシーベルト/時は43.8ミリシーベルトとなり、全く問題ない水準と中川准教授はデータを基に安全性を主張しています。

児玉教授は、チェルノブイリ原発事故では甲状腺がんが起きたが、他のがんの可能性も提起しているが、これも知見不足です。

中川准教授は放射線医の立場から、甲状腺がん以外は発生しないと明確に断定しています。

甲状腺がんの発症理由はヨウ素ですが、海洋民族日本人は日常海草からヨウ素を摂取しているので、ヨウ素に対する免疫力はついている。

しかし、チェルノブイリ原発付近のロシア人は普段海草を摂る習慣はなく、一時的に大量のヨウ素を摂取したため過剰反応を起こし、その結果甲状腺がんを発症した。特に子供に影響が大きかったと結論づけています。

さて、児玉教授は、東京大学先端科学技術研究センター(システム生物医学)であっても、放射線の専門家ではありません。

それなら、出版する前に同じ東大教授同士で意見交換をして、お互いの知識の補足をしないのでしょうか。この点疑問に残ります。

要は、原発、放射線の2つをとっても専門分野が細分化されます。従って、それぞれの専門家が垣根を越えて、お互いの利害や立場にとらわれずに、どうしたら最善の解決策を見つけることができるかを徹底的に議論すべきと考えます。

本来その音頭をとるのが政府の役割なのですが、残念ながら民主党政府では力量不足であることが判明しました。

それでも科学者の立場なら、どうしたら国民の被害を最小限に抑えることができるかを真摯に議論すべきと考えます。

現在、年間20ミリシーベルトの上限を設定していますが、これを100ミリシーベルトに上げるだけで、福島原発の周囲は安全地域に変わり、多数の住民が復帰できます。

そして、福島産の農産物、海産物の風評被害から守ることもできます。

更には、東電の損害賠償額も天文学的な数字から実現可能な数字まで下げることができます。

言い換えれば税金の支出も抑えることができます。その分復興資金に回すことができます。

政府民主党の頭は消費税増税に集中していますが、こちらも極めて重要なことです。

◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆

専門家が、専門外の領域までさも知っているふりをして論評するから国民や

マスコミをミスリードし、話を複雑にさせます。そして、風評被害を起こし

たりすることになります。

多数のジャンルの書籍を読み込んでいると、専門家の専門外の無知、不見識

を見抜くことができます。

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コメント

「出版する前に同じ東大教授同士で意見交換をして、お互いの知識の補足をしないのでしょうか。この点疑問に残ります。」というご意見、しごくまっとうですね。

今は平常時とは異なり、日本の知見を総動員して一致団結して、この事態を解決しなくてはいけない時。まさに強いリーダーシップ(総理大臣?)のもとで、国を導いていかなくてはいけないのに・・・

菅谷さんのブログ、いつも自分の気持ちを新たにさせていただいております。ありがとうございます。

投稿: 長戸 美樹 | 2012年4月 9日 (月) 09時32分

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