「マーキュリー通信」no.2564【ワンポイントアップの人間力-63「人気と人望の違いと は?」】
年始の番組で、「独占!長嶋茂雄の真実」を特集していました。
現役の頃、長嶋茂雄は日本一記憶に残る男としてずっと晴れ舞台を歩き続けてきました
。
しかし、全日本の監督を65歳で引き受けたとき、突然の病魔が襲います。一時は生死を
さまよいますが、あれから13年間懸命のリハビリを続け、何とか人前に姿を現すように
なりました。
まだ右腕が思うように動かず、ろれつも良く回りません。それでも懸命に生きているそ
の様は多くの人の心を打ちます。
監督をやっていた頃の長嶋茂雄は、プロ野球界一の人気者として君臨していました。私
も長嶋さんが巨人軍に昭和33年に入団して以来のファンです。
しかし、病気で倒れてからの長嶋さんは、「与える愛の存在」的な感覚で受け止めてい
ます。長嶋さんの存在自体が、国民に勇気を与えてくれます。
38歳で巨人軍を現役引退したときの心境は、まだまだ2~3年はできる感じでしたが、フ
ァンに衰えた長嶋茂雄を見せたくないというプライドがそれを許しませんでした。
しかし、今の長嶋さんは、少なくとも格好は良くない。しかし、懸命に生きているその
姿を見てじーんときます。人間は恥を克服し、誰かの為にお役に立とうと心底思ったと
きに、人間力が一気にアップし、人の心を打つのではないかと思っています。
一方、小泉、細川元首相がタッグを組み、反原発運動を展開しています。
細川元首相は、一時は日本新党ブームを巻き起こしましたが、僅かわずか9カ月の短命政
権に終わりました。熊本のお殿様に一国の総理など務まるるわけないので直ぐに馬脚を
現しました。
小泉首相は、下馬評に反し、5年5ヶ月の長期政権となりました。その政治手法は、小泉
劇場の主役として、「聖域なき構造改革」、「郵政解散」等中見よりワンフレーズのキ
ャッチコピーで国民の支持を集めました。
しかし、「聖域なき構造改革」と叫んだ割には、殆ど改革できていません。結局「ワン
フレーズ首相」としてなんだか訳が分からないまま政界引退した総理でした。
さて、2人の元首相による反原発運動ですが、何か裏があるように思えてなりません。
現役の首相時代は、エネルギーの安定供給が最重要課題でしたし、今もエネルギーの安
定供給の重要性は変わりません。長期的には原発依存を下げていくのは必要かも知れま
せん。
国家の長期的なエネルギー戦略を無視した無責任な反原発運動のおかげで、電気代は約5
割も上がり、庶民の家計を圧迫しています。2人の金持ちには庶民の台所事情など分から
ないのでしょう。
この2人の人気は当然落ちています。細川元首相は過去の人です。しかし、人望が全くつ
いてきていません。人望には確かな智慧の裏付けが重要となりますが、この2人は、政治
家を辞めてから何で反原発を訴えているのかさっぱり理解できません。
反原発運動は左翼の市民運動家の国家転覆の強力な手段であり、それに利用されている
ことが分からないのでしょうか。
原発廃止で一番喜ぶのは中国です。原発技術を温存しておくことは、核兵器を作れる技
術の温存につながるからです。その技術を葬り去ることは、核大国中国にとり、更に日
本侵略作戦が容易になるからです。
元首相ならそういう政治的裏事情も考慮する必要があるのに、単なる左翼の市民運動家
のレベルまで堕ちたのかとしか言えません。
人間力とは、総理経験者なら、当然国家レベルのことまで考える必要があります。
現職の首相なら言えないこと、例えば国益を余り考えない左翼マスコミ紙やそれに踊ら
されている平和ぼけした国民の目を覚ます為に、中国リスクを声高に訴え、中国から日
本を守る為に非核3原則の撤廃、核兵器の必要性、集団的自衛権の必要性等を声高に本音
で主張するなら拍手喝采となる事でしょう。
人間力とは、過去の経験に裏付けられた叡智を発揮するときに、大きくアップしていき
ます。
◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆
長嶋さんが監督を辞任し、浪人中の頃、私は仙台からの新幹線の中で一人ぽつんと座っ
ている姿を目にしました。長嶋さんとは目線が合いました。
私はその時、緊急事態が発生し、トイレに駆け込む最中でした。トイレで用を済ませた
後に、長嶋さんに挨拶をすれば良かったのに、その勇気がありませんでした。
私の生涯で悔やまれる一瞬でした。
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