「マーキュリー通信」no.2606【奇人変人の異見-248「善意で舗装された道の先は地獄」 】
東日本大震災発生後4年が経過しましたが、未だに仮設住宅に住む人が23万人もいる
そうです。
メディアからは被災者の困難な生活だけが報道されます。
被災者の方の困難な生活には同情します。
しかし、一方で国の保護が被災者の自立を困難にしている一面もあります。被災者の中
で自立心が旺盛な人は1週間2週間で親戚や友人知人を頼りに自立の道を求め、緊急避
難所の体育館や仮設住宅を去って行くそうです。
その一方で高齢者等生活弱者はどうしても行政に頼りがちとなります。そして依存体質が強まると現状の生活に甘んじていきます。
中には求職活動を止め、パチンコ等に興じる避難民も多数いるようです。
こういう生活を送っていると次にメンタルヘルスの問題が起きてきます。将来の展望も
ない生活は生ける屍化していきます。
一方で、生活保護受給者数は216万人(26年2月現在)もおり、全人口の1.7%にも相
当します。これは最近の最低受給者数だった平成4年の58万人と比べ3.7倍に急増してい
ます。
支給総額は、2012年(平成24年)度の支給額は3兆8000億円を超え、更に増加の一途をた
どっています。特に年金では食べていけない経済弱者が急増しているので、支給総額は
今後天文学的な数字に急増し、年金財源不足と同様の大きな財政負担となっていきます
。
生活弱者を救うことは重要施策ですが、きめ細かい自立支援策を実行していかないと、
生活保護受給者数は更に増加していきます。因みに、生活保護受給者数の内、約半数は60歳未満です。
生活保護受給者の立場から見ると、将来の展望が見えないことと、働いても低賃金の為
、どうしても安易な生活を選んでしまいがちです。
当然、年金を納めることもできないので、年金受給年齢に達しても、年金が受給できず
、これが更に足を引っ張っていきます。
「善意で舗装された道の先は地獄」という格言があります。善意にすがっている人は、
本人にとっても地獄となっています。
生活保護受給者数を削減することは、今や国民経済的にも大きな問題となっており、役
所だけに任せず、民間の知恵と協力を得て、解決していく姿勢が強く求められます。
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