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2015年10月 7日 (水)

「マーキュリー通信」no.2778【経験から学ぶマンション管理の重要性-35「長期修繕積 立金不足対策の秘訣」】

今週号の日経ビジネスで、マンションの長期修繕積立金不足問題が大きな社会問題とな

っている記事を目にしました。

特に2回目の大規模修繕で資金不足となり、金融機関から借入を余儀なくされるケースが

目立っているそうです。多くのマンションで、1回目の大規模修繕で長期修繕積立金を使

い切ってしまうことがその原因だそうです。

大規模修繕では、管理会社任せの管理組合にその傾向が目立つようです。

長期修繕積立金は、マンション販売会社が営業政策上売りやすくするために低めに設定

していることが多く、それが入居後に問題となってきます。

私の住むライオンズシティ池袋(60戸)は築20年のマンションです。

私が初代理事長の時にその事実に気づき、長期修繕積立金を毎年月額千円ずつ増やすこ

とで対処していきました。

一方、私は大規模修繕工事の責任者として管理会社も含め相見積もりをとり、管理会社

の見積書より1000万円程安く発注することができました。

これで第2回目の大規模修繕工事の蓄えをとっておくことができました。

ところがその後管理会社から提出された長期修繕計画を見ると築40年頃に長期修繕積立

金が1億5千万円不足することが分かりました。

そこで、私は4回目の理事長の時に、長期修繕積立金不足解消のため、全力投球しまし

た。
この対策の1つとして、理事会の諮問機関として長期修繕積立金不足対策委員会を発足

させ、そちらで長期修繕計画をチェックさせました。

すると当マンションの機械式駐車場で5千万円程度費用が浮くことが分かりました。
最大の理由は、長期修繕計画は、屋外の機械式駐車場の例を基に計上されていたことで

した。

一方で、理事会として、携帯電話基地局収入を始め、各種削減策を実施して、長期修繕

積立金1億5千万円不足の解消の目途が立ちました。

この経験から、
1.マンション管理を全て管理会社に任せないこと、
2.その為に、組合員がリーダーシップを発揮しながら、管理会社はアドバイザーとし

て活用すること。
この2つを教訓として学びました。

いずれにしろ戸建て同様マンションは自分の財産であることを明確に認識し、区分所有

者である組合員が積極的に理事会運営に関与していくことが、最重要であることを認識

しました。

ライオンズシティ池袋は築20年のマンションですが、管理がしっかりとしているので、

資産価値は高いようです。

又、長期修繕積立金も充実していること、交通の便を始めとした生活の利便性が抜群に

良いため、人気物件として未だに売却に出しても直ぐに売れています。

◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆

これまでの私の4期に亘る理事長経験と大規模修繕工事のリーダーとして、当マンショ

ンの改革改善の大半に当たる約50の案件を実行してきました。

これまでメルマガとして発信してきましたが、年内にはこれを再編加筆して出版したい

と思っています。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

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