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2015年11月 9日 (月)

「マーキュリー通信」no.2799【「超ニッチの医薬品製造で創業13周年目を迎えた医薬品ベンチャーノーベルファーマ社の経営戦略」】

今回一橋新経済人倶楽部は、ノーベルファーマ株式会社 代表取締役 塩村 仁社長
に「超ニッチの医薬品製造で創業13周年目を迎えた同社の経営戦略」
というテーマで語っていただきました。
http://www.nobelpharma.co.jp/corp/profile/index.html

一橋大学卒業生が医薬品ベンチャー企業を立ち上げることは極めて異例なことな
ので、そちらも含め私には興味津々のプレゼン内容でした。

塩村社長は、大学受験では京大医学部志望だったそうです。
しかし、いろいろ迷った末に一橋大学経済学部に進むことになりました。

そんな若い頃の夢が、一橋大学卒業後三菱化成に就職し、同社で医薬品関係の事
業に従事することで醸成されていきました。

もともと大企業で一生を終えるより、ベンチャー精神旺盛な塩村社長は、スポン
サー企業にも恵まれ、三菱化成時代に育くんできた医療ベンチャーの道へと道が
開けてきました。
その経験から、社会で必要とされているのに、大きな市場に乗らないために余り
見向きもされない医薬品に注目しました。
そのような医薬品を製造し、世に出して、医薬品の分野で社会に貢献していきた
いと思い、同社を退社し、12年前の2003年6月にノーベルファーマ株式会社を設立しました。
但し、企業家として創業するには当然利益も上げなければなりません。

医薬品業界は、購入者が1社(厚労省)の独占状態で、そこには企業の競争原理
が十分に働きません。医薬品の購入単価は、一定のルールのもと厚労省の裁量で
全て進められます。
しかし、それでもきちんと利益を確保する見通しが立ち、医薬品ベンチャーを創
業する決意をしました。

同社のビジネス・モデルは、自社で新製品開発をする資金力がないので、他社で
スケールメリットが利かないようなニッチな医薬品の開発権利を購入し、製品化
していきます。
又、工場を持たないファブレスです。

この経営戦略により、同社は創業以来増収増益を続け、現在は従業員235名、年
商 70億円の企業へと成長させることができました。

同社は創業10年目の節目の年に、創業以来の使命を見直しましたが、創業時の使
命の重要性を再認識し、若干の修正を加え、「必要なのに顧みられない医薬品・
医療機器の提供を通して、社会に貢献する」という現在の使命となりました。

一橋大学のミッションは"Captain of Industy"です。
これは会社を創業し、その業界でトップ企業を目指すという意味です。

医薬品ベンチャーで"Captain of Industy"になった塩村社長には、規模の追求で
はなく、ミッションを遂行しながら、更に成長軌道に乗せていって欲しいと思い
ます。

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