「マーキュリー通信」no.3073【ワンポイントアップの経営術-169「高橋是清流の交渉術 に学ぶー安売りしない」】
日露戦争で勝利したモノの、当時の日本は莫大な軍事費を使い、国家財政を圧迫してい
ました。
そこで大量の国債を発行することにしたのですが、当時の日本はまだまだ国際的な地位
は低い時代でした。
欧米諸国は、「国債を少額なら買うよ」と言って、安く買いたたこうとしました。
しかし、当時の高橋是清蔵相はこれを拒みました。安値で売ったら、欧米諸国からは更
に安く買いたたかれることが目に見えていたからです。
しかし、その後国際情勢の変化で、日本国債が注目されるようになりました。そして、
予定通り1億円の国債を捌くことができました。
更に日本国債の人気は急上昇し、あっという間に3億円を売ることができました。この金
額は当時の国家予算の半分程度だったので、国債の規模がうかがい知れます。
さて、これを企業の商品販売に当てはめるとどうなるでしょうか。
自社の商品を早く売りたいために、値引きをしたら、それが伝わります。その結果、せ
っかくの商品の利益率が落ちていきます。
それよりも顧客が臨むような付加価値を徹底的に強化し、他社との差別化を図ります。
その結果、値引き販売をしなくても、売れるようになります。
商品の販売は、ある意味で顧客との心理ゲーム的な要素も加わります。
従って、顧客の望む付加価値を徹底的に追求することで、値引きしないでも商品は売れ
ていきます。
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