「マーキュリー通信」no.3320【奇人変人の異見-311「小選挙区制度は憲法違反」】
今回の総選挙で自民党が大勝しました。
最大の理由は野党の分裂ですが、もう1つ小選挙区制による死票の大量発生でした。
もともと小選挙区制は、米国の2大政党制をならい、1996年に導入されました。
しかし、それは政権が交代しても政権を任せられる野党の存在を前提としています。
残念ながら日本には健全な野党は存在しません。従って、小選挙区制自体が意味を成し
ません。
8年前に政権交代を目指して民主党政権が誕生しました。しかし、大失敗でした。国民
にトラウマさえ残っています。
今回行われた総選挙の295小選挙区で、候補者の得票のうち議席に結びつかなかった
「死票」の割合が50%以上となった小選挙区が全体の4割強にあたる133に及ぶこ
とがわかりました。
小選挙区制は、各選挙区で最大得票の候補者1人しか当選しないため、それ以外の候
補者の得票は「死票」になるという根本的な欠陥があります。
小選挙区で、自民党の得票率は48%ですが、獲得議席数は223議席で、議席占有
率は76%となりました。小選挙区制によって大政党が4割台の得票で7~8割もの議
席を独占したことになり、まさに民意をゆがめた「虚構の多数」です。
近年の総選挙の小選挙区では2005年に自民党が219議席、09年は民主党が2
21議席、12年は自民党が237議席を得ました。いずれも4割台の得票で7~8割
の議席を占め、小選挙区制の根本的な欠陥が示されています。
一方、比例代表制もおかしな制度です。国民は政党と候補者、政策等を基に投票しま
す。政党側の都合で当選順位が決められるので、当選して欲しくない候補者が当選する
こともよくあります。
このように民意を反映していない選挙制度は憲法違反と私は考えます。
毎回、選挙区毎の投票格差が話題になりますが、それよりももっと根本的な制度そのも
のにメスを入れるべきと考えます。
◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆
英語では野党をopposition pary, 与党をruling partyと言いますが、日本の政党の実
態を反映させた用語と思います。
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