「マーキュリー通信」no.3332【ワンポイントアップの経営術-203「ビジネスの本質を 見抜く」】
電力自由化により大手中小400の企業が殺到しているようです。
そして私の所にも新電力ビジネスが持ち込まれました。
各社は自分の所にメリットがあることを強調しています。
しかし、これだけの過当競争の中でどうやって勝ち抜き、収益を上げていくのでしょう
か。
私の所に来た新電力ビジネスは、1つは普通の代理店ビジネス。こちらはアクティブシ
ニアを対象としているせいかコミッション自体魅力に欠けていました。
2つ目はネットワークビジネス形式。魅力ある報酬プランがうたい文句です。
しかし、これだけの競合の中、どうやって収益を上げ、代理店に報酬を還元していくの
でしょうか。代理店の報酬原資をどうするのか不透明でした。
いずれは短期間の内に淘汰される企業が出てくると思います。その時は自分が動いた分
、時間的ロスとなります。
30年前三井物産在籍中に新電電のビジネスを手がけました。当時新電電(日本テレコム
、第二電電、日本高速通信他)はNTTより3分400円より2割安い料金で提供できることを
メリットに代理店展開していきました。
しかし、過当競争の結果、最後はNTTと大した料金差がなくなり、新電電の代理店ビジ
ネスはフェイドアウトしていきました。
今回の新電力ビジネスは、もともと東電とは大した差はなく、最初から個人ユーザーに
は魅力の薄いビジネスです。
一方、企業向けは東電に足を向けて寝られない企業も多く企業が代理店参入してもそれ
ほど魅力のあるビジネスとは思えません。
経営者としては、どんなビジネス・モデルであろうとビジネスの本質に着目することが
肝要と思います。
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