昨日1月7日は昭和天皇の命日でした。そして、昭和最後の日でもありました。
あれから丁度35年経ちました。昭和に換算すると、今年は昭和99年、来年は丁度100年に当たります。時の流れの速さを感じます。
さて、昨日は朝6読書会の分科会として高尾にある浅川金刀比羅神社池田珠生宮司主催で多摩御陵参拝ツアーに参加しました。総勢40名以上の参加でした。
昭和天皇の武蔵野陵の前で池田宮司が昭和天皇の玉音放送を読み上げました。
玉音放送は、私を始め多くの国民は「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」の部分しか知らないと思いますが、全文を聴くの初めてでした。
改めて昭和天皇の国民の安寧を思う御心に接し、思わず涙が溢れてきました。
今日の私たちがあるのは昭和天皇の不惜身命の想いが玉音放送に込められていました。そして、陛下に改めて心より感謝申し上げます。
読者の皆様には是非玉音放送の全文を謹んで拝読して頂きたいと思いますが、その中から私が感じたことを下記いたします。
昭和天皇の想いは、まずは大東亜共栄圏で謳った宣言文の骨子を国民に伝えています。この箇所が最重要部分です。
帝国臣民の安寧と、万国が共存共栄して楽しみを共にすることは、天照大神から始まる歴代天皇、皇室が遺訓として代々伝えてきたことで、陛下はそれを常々心がけてきました。
米英両国に宣戦布告した理由も、日本の独立自尊と東アジア全域の安定を希求したモノでした。
決して、海外に進出して、他国の主権を奪い、領土を侵略することは毛頭考えていませんでした。
敵国は日本各地の大空襲、そして最後は残虐な原子爆弾を投下して罪のない臣民を大量殺戮した。
このままでは日本は滅びてしまう。だから苦渋の決断としてポツダム宣言を受託しました。
同時に、終始一貫して東アジアの解放に協力してくれた同盟国には遺憾の意を表明されました。
そして、戦場の地で亡くなった多数の兵士達、その遺族、そして日本国内の臣民に対し「五臓六腑が引き裂かれる想い」だと、その胸の内を素直に吐露されています。
その後に、大半の日本人の脳裏に残る「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」、平和な世の中を目指そう臣民に呼びかけています。
今後国民は、幾多の困難に出逢うだろうが、頑張ろうと励ましています。
最後に、終戦に反対する勢力に対しては、天下の大道を踏み外すモノと戒めています。
当時、終戦に反対して内乱を起こそうとした軍部に対し、この一節が大きな牽制となりました。
このご聖断がなければ、日本国内で内乱となり、連合国の原爆投下は続き、日本は滅亡した可能性もありました。
当時の世界情勢は、欧米の植民地主義によるアジアアフリカ、中南米の侵略がピークの時代でした。
米国はハワイを侵略して、自国の領土としました。
玉音放送では、陛下は自分の命より、国民の命を優先しました。
この天皇の勇気あるご聖断により、GHQマッカーサー元帥は心打たれました。
当時、米国内では陛下の戦争責任を追及し、死刑の声も多数上がりました。
しかし、身命を賭した陛下のご聖断が高く評価され、日本の国体は護持されました。そして、陛下は人間宣言をして、平和の象徴として現在に至ります。
一方、大東亜共栄圏の遺志は、アジア諸国に引き継がれ、戦後続々と植民地から解放され、独立していきました。
さらに、アフリカ諸国、中南米諸国の独立にも大きな影響を与えました。
その意味で、大日本帝国は戦争には負けましたが、陛下の玉音放送は、欧米の植民地主義に終止符を打ち、日本のみならず世界の平和に貢献した永遠に後世に語り継がれる名演説といえます。
しかしながら、戦後50年の村山談話では「日本のアジア侵略」という全くのご認識を世界に発信してしまった戦後最悪の愚策に憤りを感じました。
さらに故安倍首相の70年談話でも、最悪のご認識を明確に訂正しませんでした。
終戦直後でGHQに支配されている頃ならいざ知らず、50年以上経ってもいまだ米国の見えざる圧力があるのでしょうか。一国民としては嘆かわしいことです。
GHQによる戦後の自虐史観教育は教育現場にも未だに大きな影響を与えています。
国旗掲揚、国歌斉唱は、独立国家なら当然のことですが、日教組を中心とした左翼自虐史観に洗脳された心ない国民が未だに反対しているとは同じ日本人として恥ずかしいです。
昭和天皇の武蔵野陵の前には国旗は掲揚され、「天皇陛下万歳」の旗も立っていました。
「天皇陛下万歳」というと、未だに右翼のレッテルを貼られますが、ここではごく自然に素直に受け止めることができます。
その前で、参加者全員で君が代を斉唱させて頂きました。
その後は、池田宮司による大祓詞の解説と皆で唱和しました。
昭和天皇の右横には香淳皇后のお墓、武蔵野東陵(みささぎ)がありました。
そして、左には大正天皇の多摩陵と貞明皇后の墓地、多摩東陵(みささぎ)が御安置され、一緒に参拝させて頂きました。
多摩御陵は高尾駅(JR、京王線)から徒歩20分ほどの地にあります。
多摩御陵は、自然林に囲まれ、そこで過ごすだけで平和をこよなく愛してきた日本の伝統、和の精神、そして、日本という国体の素晴らしさを五感で感じることができる素晴らしいパワースポットといえます。
読者の皆さんも是非ご参拝をお薦めします。
現在昭和の日は4月29日になっていますが、この日は昭和天皇の誕生日に変えて、1月7日を昭和天皇の遺訓の素晴らしさを再認識する昭和の日として祝日とすべきと考えます。
最後に、多摩御陵ツアーを企画して頂いた池田宮司には心より感謝申し上げます。
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