「マーキュリー通信」の読者からシャウプ税制に関する質問がありました。
面白い視点と思い調べてみました。
当時は戦後まもなく大半の国民は貧しい状態でした。インフレで国民の生活は極めて厳しい状況でした。
また、脱税も横行していたそうです。
そんな社会情勢の中、GHQの指示により、シャウプ博士が日本の実態を踏まえた上で、今後の民主国家日本を目指した税制を勧告しました。
その内容は、直接税主体の税制でした。勤労者には、基礎控除、扶養控除の引上げをしました。
また、所得に応じて累進課税制度を採り入れました。
相続税、贈与税も入っていました。
その後、日本経済は高度成長の時代に入り、雇用確保の為に、終身雇用制度が定着していきました。
その中で日本独自の源泉徴収制度により、税収源の安定確保から見れば、非常に効率よい制度として戦後の日本税制の根幹をなしてきました。
ただし、当時も今も法人及び富裕層に対する課税制度は、建前は良くても実際には不公平であり、それが現在でも続いています。
よく964(くろよん)とか1053(とーごーさん)と揶揄される不公平制度です。
即ち、勤労者は、源泉徴収制度により、ほぼ100%と税金を徴収されるのに対し、法人にすると様々な経費控除が認められており、中小企業の多くは赤字法人として法人税を納めなくて済んでいます。
また、富裕層は、配当収入が多く、20%の源泉課税で済んでおり、累進課税制度はあまり作動していていないと言われています。
あれから70年以上経ちましたが、シャウプ勧告による直接税主体の税制は、1989年の消費税導入により崩壊しました。
当初3%だった消費税は、現在10%まで引き上げられ、今後も財務省主導で引き上げが検討されています。
シャウプ勧告でも主張しているように、間接税である消費税は一般庶民には不利となり、ますます国民を苦しめることになります。
一方、GHQの方針は、日本を二度と米国に刃向かえない国に弱体化することですから、税制面でどのように反映させたのかを考えてみました。
日本の相続税制度を諸外国と比べ、庶民レベルで比べると高いことが分かります。
米国は、20億円以上から18%が課税されるのと比べると異常に高いことが分かります。
これでは子々孫々に自分の財産を遺すことは厳しくなり、富裕層と貧民層に格差拡大していくことになります。
富裕層は、自分の財産を法人にしており、法人税の優遇制度の適用を受けることができます。
なお、独仏は一般庶民にも相続税を課していますが、税率が一桁代と低いです。
日本 10~55% 3,600万円~
アメリカ 18~40% 1361万ドル(約20億円)
イギリス 40% 32万5,000ポンド(約6,240万円)~
フランス 5~45% 1,500ユーロ(約24万円)~
ドイツ 7~30% 2,000ユーロ(約32万円)~
財務省もディープステートのコントロール下にあります。
消費増税は、格差社会を拡大していきます。
これに高い相続税を課すことで、格差拡大となります。
さらに円安を背景に、外資の日本企業買収が加速化しています。
外資の目的は、日本企業を彼らのグローバリズムの一環に組み込むことと配当収入です。
前述の通り、配当収入は20%の分離課税という特典を受けています。
また経団連企業の大半は、輸出企業です。トランプ政権が現在問題にしている輸出還付金の恩恵に浴しています。その財源は消費税です。だから経団連は消費増税に賛成し、財務省と利害が一致しています。
DSのコントロール下にあるマスコミは当然消費増税に賛成の立場です。自らもちゃっかり消費税に軽減税率の適用を受けています。
80年前のGHQの方針が現在にも引き継がれ、グローバリストの方針であるごく一部の超富裕層と貧民層にますます格差は拡大していくことになります。
今回の論点とは異なりますが、寄付金に関しては、財務省のコントロール下、NPO法人制度が設けられ、財務省が規定する特定非営利活動に沿ったNPO法人だけ寄付金の税額控除を受けられます。
全部で18項目がありますが、その一部に人権の擁護又は平和の推進を図る活動、国際協力の活動、男女共同参画社会の形成の促進を図る活動と規定されていました。
これはDSが促進するグローバリズムの臭いがします。
寄付金に関しては、公益、公共に資する活動に関しては、原則OKにすべきと思います。
ただし、監査制度を厳しくして、脱法行為には寄付の取り消しや最悪関連法人の廃止を規定したら良いと考えます。
シャウプ税制勧告をググってみると、下記内容が出てきましたのでご参考に供します。
シャウプ勧告は、占領下において連合国最高司令官(マッカーサー元帥)の要請に基づきカール・s・シャウプ博士を団長とする7名の税制使節団により提出された「日本税制報告書」の通称である。
最初に出された勧告の序文は1949(昭和24)年8月27日付で、その1年後1950(昭和25)年9月に「第二次日本税制報告書」が提出された。
日本政府は勧告を受けとめ1950(昭和25)年度税制改正はほぼシャウプ勧告に沿った税制改革を実現した。
それは所得税、富裕税などの直接税中心の税制であった。その後、1953(昭和28)年以降シャウプ税制は次第に崩壊していくこととなるが、その骨格は今日でも残っておりシャウプ勧告を戦後日本税制の原点と位置付けることに異論はないだろう。
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