「マーキュリー通信」no.6072【知らぬが佛と知ってる佛-90「地政学的に世界の歴史、各国の攻防を俯瞰すると見えてくるモノは」】
「マーキュリー通信」no.6072【知らぬが佛と知ってる佛-90「地政学的に世界の歴史、各国の攻防を俯瞰すると見えてくるモノは」】
朝6読書会では、先週今週と、国際地政学研究所研究員 上田恭久氏にご登場頂き、地政学に関して語っていただきました。
今週のテーマはマッキンダーの名著『デモクラシーの理想と現実』でした。
マッキンダーはユダヤ系英国人、「ハートランドを制する者が世界を制する」と語っています。
本書は今から100年以上前の1904年に出版されました。
同年は日露戦争開始の年であり、日本は翌年ロシアに勝利しました。
その2年前、英国は日本と日英同盟を締結しました。
これを英国側から見ると別の違った見方ができます。
英国は本書の理論を基に地政学を重視した国家戦略を立てます。
当時、米国はまだ覇権国家ではなく、英国が覇権国家でした。
ユーラシア大陸のど真ん中に位置するのがロシアです。すなわちハートランドです。
ロシアは英国が世界制覇する上での軍事上の要であるし、資源が豊富な国です。ロシア支配は、英国の要の軍事戦略となります。
よって、日本を使ってロシアを攻撃させ、敗戦に追い込んだことは、自国の戦力を使わずに勝利し、大成功でした。
ロシアはその後1917年にロシア革命が起こり、ソビエト連邦が誕生します。
さて、ハートランドの征服を狙って、世界は海軍を中心としたシーパワー国家(英、米、日本他)とランドパワー国家(独、ロシア、中国他)に別れます。
世界の歴史をランドパワー国家とシーパワー国家のせめぎ合いの歴史と捉えると興味深い。
最初は陸軍中心のランドパワー国家の時代。ローマ帝国、オスマントルコ帝国、そしてモンゴル帝国の世界制覇が挙げられる。
次に世界は大航海時代になると、スペイン、ポルトガルさらには英国の時代へと移り、世界を制覇していった。
しかし、その後鉄道が発達し、ドイツ、ロシアのランドパワー国家が台頭してきた。
20世紀に入ると航空機の時代となり、エアパワーの米国が覇権国家になった。
マッキンダー理論によると、時代は更に進み、世界の大陸を島と見做すと、全てシーパワー国家と見なすことができる。その中心にある大英帝国が世界を制覇していった。
さて、歴史を現代に移すと、ウクライナは、シーパワーとランドパワーの辺縁部に当たり、そこで衝突が起きた。
ウクライナに核攻撃すれば直ぐに終戦となるが、ウクライナはロシア正教の文化的発祥の地であり、そう簡単に理屈通りにならない。
現代の世界は米国中心に回っており大半の国は従米国家。
トランプ大統領が、G7からコア5(米露中印日)に移行する旨宣言した。日本は米国の属国としていれておく。
トランプ大統領がグリーンランドを欲しがるのは資源。
シーランドパワーとランドパワーの両方で成功した国はかつてない。
一帯一路政策で、その2つで世界制覇を進めてきた中国は、現在経済的に失速し、中国の国家戦略は崩れつつある。
マッキンダーが本書を出版してから100年以上経つが、いまだにマッキンダーの地図が世界支配に活用されている。
同地図とは、私たちが日頃目にしているメルカトールの地図ではなく、北極圏を中心にした地政学。欧米諸国は、これを基に軍事戦略を立てている。
高市自民党が歴史的大勝利を収めたが、今後米国に飲み込まれないよう、日本の国益も考えた国家戦略を立て、対応していって欲しいと思います。
◆◆◆◆◆◆追記◆◆◆◆◆◆◆
戦後日本では地政学を研究することを禁止されていたそうです。
知らぬが佛の内に、世界は自国の利益、利権拡大の為に、地政学を活用しながら動いてきたことが良く理解できます。
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