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2026年5月30日 (土)

「マーキュリー通信」no.6163【ワンポイントアップの経営術-308「松下幸之助の経営哲学に学ぶ」】


今朝の朝6読書会の著者インタビューは、 私設松下幸之助資料館館長 田宮卓さんでした。

松下幸之助の経営哲学は、
雨が降ったら傘を貸す:当たり前のコトを当たり前にする
人間大事:とことん人を大事にする
というシンプルなものでした。
そして、「商いの原点は、どうしたらお客様に喜ばれるか」でした。
ただし、企業は利益を上げ、税金を払うことも、企業の使命の1ッと語っていました。

100年以上続く長寿企業の数は、日本が世界一ですが、幸之助哲学が根幹に座っています。
松下電器時代、松下電器7精神を毎日唱和していたそうです。

しかし、2008年社名をパナソニックに変えたときから、別会社に変貌してしまった。
久住前社長時代、12千人の黒字リストラ。社員と家族の幸福を考えていた幸之助翁が生きていたら怒り心頭だったことでしょう。
社員を大切にする経営ではあり得ないことです。
幸之助氏は、傾聴の達人でした。
だから、松下時代は、年間何万件のアイデアが出てきた。

しかし、いつの間にかトップダウン経営に変貌していた。だから、社員の創意工夫がなくなってしまった。
カスタマーセンターを通じた顧客の声も、トップには上がらなくなってしまった。
現在では、韓国の同業他社サムスンには、株価総額で25倍にも引き離されてしまった。

幸之助翁は、松下政経塾を起こし、多数の経営者、政治家を輩出している。
そのなかで、最大の後継者は、京セラ創業者稲盛和男といえる。
稲盛氏は、幸之助精神を倒産したJALの経営再建で最大限の力を発揮しました。

幸之助翁は、読書家ではないが、傾聴の達人として誰からも学ぼうとした。
コンピュータの黎明期では、「コンピュータに使われてはいかん。人間が使いこなすことが大切」と言っていた。
もし現在生きていたら、AIに対しても、同様のことを言っていたことでしょう。

日本企業は、パナソニック同様、今だけ、カネだけ、自分だけの企業に変質してしまっている。
今一度松下精神を復活させることが日本企業再生には大切なのではないでしょうか。

◆◆◆◆◆◆追記◆◆◆◆◆◆◆

私が三井物産在籍中の1987年6月に㈱もしもしホットラインを創業しました。
その時、使命感と4つの誓いを創り、毎朝始業前に従業員全員で唱和していました。
使命感
高度情報化社会に貢献し、会社の発展を通じ、従業員とその家族の幸福及び株主の利益に寄与すること

通信の自由化元年の年、時代のニーズを取り込むことで、会社は成長していく。その利益を真っ先に従業員に還元すること。

◆従業員とその家族の幸福:同業他社にない就業制度を作りました。
当時週休2日制度は、月1度土曜半休の時代。時代に先駆けて完全週休2日制度導入。親会社三井物産より早く導入しました。
当時のテレマーケティング業界はサービス残業は当たり前の時代。しかし、サービス残業をなくしました。
当時、三井物産子会社の年収は、三井物産の7割程度を上限とするという不文律がありました。
これに対し、業績を上げて三井物産の年収を上回ること、20代で部長職輩出、年収1000万円を目指し、実現しました。

◆従業員持ち株制度の導入
最大の福利厚生は、従業員持ち株制度の導入でした。同社上場時、Ⅰ億円以上の売却益を手に入れた従業員もいました。
なお、私のような出向者は対象外でした。しかし、上場時のキャピタルゲイン500億円が原資となって、現在企業年金を同社のメインバンク三井住友信託銀行から隔月受け取っています。

◆事業戦略
もしもしホットラインは高コスト体質の会社なので、同業他社とは価格競争では太刀打ちできません。
そこで業界で初めて、クライアント専用のオペレーション室を作り、そこに専任マーケッターを就業させました。
当時は企業の機密保持、個人情報の取り扱いは希薄な時代でしたが、時代を先取りしたサービスとして現在では定着しています。

その他、もしもしホットライン創業時の様々な経営内容等は拙著「あなたの経営力10倍アップの極意」(セルバ出版 1650円)に詳述しています。
関心のある読者には、著者サイン入り送料込み1000円でお譲りできます。

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