「マーキュリー通信」no.5119【ワンポイントアップの思考力-97「思考力と先見力のなさと自己保身の歴史だった明治以降の日本の政府」】
幕末には、欧米の侵略の危機を察知し、勝海舟、龍馬等先を読めるリーダーが、国内で争っている場合ではない、海軍力を強くしないと、侵略されてしまうと立ち上がりました。
そして、徳川幕藩体制は無血革命の下、政権委譲しました。
明治新政府では、殖産興業と富国強兵の2大国是で邁進してきました。
しかし、明治維新以来150年以上にわたり一番重要な点を見落としてきたようです。
殖産興業と富国強兵は、外国から侵略されないための手段であり、この2つが国民の生命と財産を守る最重要事項です。
しかし、日本は資源が少ない国です。だから絶対戦争をしてはいけないということです。
日本は江戸時代からロシアの脅威にさらされていました。その防御に最大限力を注ぐことは大切です。だから殖産興業と富国強兵が重要なのです。
日清、日露戦争で勝利したけれど、莫大な予算を使い、多くの若者を戦死させました。
一部領土を割譲したけれど、それで国民は幸福になったわけではありません。
そして、日米開戦。当時、日本は日中戦争の最中でした。
だから日米開戦をしたら、米国から石油資源を断たれることは容易に想像できたはずです。
また、両国の国力の差は歴然としていました。
真珠湾攻撃の際の、最高司令官山本五十六は、それを充分認識していたので、最初は日米開戦は反対していました。
しかし、陸軍と海軍の派閥争いに巻き込まれ、真珠湾攻撃を余儀なくされました。
当時、山本五十六は広島県呉市にいたそうです。真珠湾攻撃の指示をした後、これで自分の役割は終わり、後は現場に任せることにして、将棋を指していたそうです。
こういう思考力、先見力のなさが国土を焦土化し、数百万人の日本人を死なしてしまうなど全く想像できなかったようです。
日本のトップリーダーの思考力、先見力のなさは、現在まで続いています。
ロシアのウクライナ侵攻では、米国バイデン大統領からの要請で岸田首相は1兆円以上の支援金を出してしまいました。
国民はコロナ禍で苦しんでいるのに、自己保身に走りました。
その結果、故安倍元首相時代は、緊密な関係だったプーチン大統領を敵に回してしまいました。
日本最北の町稚内市からロシアまではわずか40キロ程度です。向こう岸が見えます。そんな至近距離に核兵器を持った独裁国家を敵に回してしまった脅威と恐怖を感じないのでしょうか。
そこで、私は明治維新の原点、殖産興業と富国強兵の重要性、それが国民の生命と財産を守る最重要事項だということを政府のトップリーダーは認識して欲しいと思います。
日本国憲法前文では、日本は戦争を起こす悪い国、周りの国は平和を愛する国々と記載されていますが、真逆だということを再認識して欲しいと思います。
◆◆◆◆◆◆追記◆◆◆◆◆◆◆
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