耐震防災

2015年1月17日 (土)

「マーキュリー通信」no.2571【本日は阪神大震災から丸20年の日です】

本日は阪神大震災から丸20年の日です。20年前の本日被災で亡くなられた方々のご冥福

をお祈りします。

あれから20年の歳月が流れ、耐震防災に関する意識はそれなりに上がったと思います。

特に、事務所や借家の場合、重要事項説明の中に旧耐震基準かどうかが義務づけられて

います。

しかし、日本人全体で見た場合、まだまだ耐震防災意識は高いとは言えないようです。
阪神大震災の後は、耐震防災意識はかなり高まり、耐震診断の依頼が殺到しました。し

かし、その後、時間の経過と共に耐震防災意識は低下していきました。

4年前の東日本大震災直後では、再度耐震診断の依頼が殺到したのですが、その後関心は

薄れていきました。

日本は世界一の地震大国です。いつ日本全国のどこかで大地震が起きても不思議ではあ

りません。その為の防災の備えが重要なのですが、意外と盛り上がっていません。

NHKのクローズアップ現代で、阪神大震災発生後の20年の被災者の軌跡を放映していまし

た。その軌跡は悲惨だったということをクローズアップしていました。

しかし、そうした悲惨な状況に陥らないように日頃から防災意識を持つことが大切と考

えます。

お役所側で余り盛り上がらないのは、役所というのはいざ問題が発生してから動き出す

というのが基本的な思想です。

震災で亡くなった人より、震災で生き残った人の方が、その後の人生でもっと大変かも

知れません。

阪神大震災20年を機に、「明日は我が身」という格言を肝に命じ、耐震防災のことを再

び考えて見たらいかがでしょうか。

◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆

私は20年前にマンションを買い換えました。

当時江東区のマンションに住んでいました。当時そろそろ首都圏に大地震がくるかもし

れないという噂でした。

そこで、地盤の弱い江東区より、大地震が来ても心配のない場所を選ぶことにして、、

現在の場所(豊島区北大塚3丁目)に引っ越しを決めました。その時、特に活断層がない

かどうかを役所の図面で確かめました。

さて、契約時は阪神大震災発生の1年前でした。
当時、仲介業者に頼んだところ、前のマンションは80㎡で5400~500万円で買い手がつき

ました。しかし、入居時期が折り合わず、見送りとなりました。

その後、阪神大震災が発生し、マンションの1階がつぶれた写真や、傾いたマンション

の写真がマスコミで多数取り上げられました。

その結果、中古マンションの相場は暴落しました。私の住んでいたマンションも2000万

円以上暴落しました。

阪神大震災のおかげで私も経済的に2000万円以上損害を受けました。このマンションは

、バブル最盛期には1億3千万円まで値がついたマンションでしたが、時代の栄枯盛衰

をその時感じました。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

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2014年3月11日 (火)

「マーキュリー通信」no.2357【本日は東日本大震災から3周年】

本日は東日本大震災から3周年です。まずは震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。政府の無策が今でも被災地に大きな影響を色濃く投影しています。

原発事故があった福島では、14万人以上の人々がいまだに苦しい避難生活を続けています。原発事故の放射線による死者は1人もいないのですが、避難生活による体調不良や過労、自殺などの原因で亡くなった震災関連死の犠牲者は、福島県で1600人を超えました。

放射線による人体への影響があることが分かっているのは、一度に100ミリシーベルト以上浴びた場合です。同じ線量でもゆっくり受ける年間累積だと人体への影響は少なくなるため、年間100ミリシーベルト以下では健康被害はないと国際的にも認識されています。

福島では、ほとんどの地域で、年間20ミリシーベルト以下で、わずかしかありません。つまり、現在避難区域とされている大部分の地域も安全ということです。

被災地の放射能汚染レベルはほとんどの地域で専門家の測定で問題ないレベルまで低下しているので、政府が早急に実施することは、福島原発の周辺地域で避難を余儀なくされている方々の一日も早い地元復帰です。

さて、私が主催するビジネス情報交換会は本日で丁度30回目です。これまでは奇数月の第4水曜日に開催していましたが、震災3周年を機に、毎月11日に開催することにしました。但し、祝日、土日に当たる場合は、その前後で開催します。

それと参加費をこれまでの千円から2千円にアップしました。これまで千円の参加費で収支とんとんでしたが、2千円にアップすることで剰余金が出ます。それを1年間貯めて、毎年3月に被災地のお役に立てることにしました。

本日のビジネス情報交換会は、震災3周年にふさわしい2人のスピーカーです。

1人目は、阪神大震災以来災害ボランティアとして活躍しているスーパーソフニーグループ代表取締役の坪井健社長です。坪井さんは経営の傍ら、10年以上に亘り、ボランティア活動を続けています。その活動記録を映像で拝見しました。坪井さんは、「もし、自分が被災したら助けて欲しい、だから自分がやって欲しいことは、他人にもやって欲しいという思いで、震災ボランティアを行っている」とのことでした。

2人目は、アーバン・クリエイト㈱ 代表取締役で構造設計一級建築士木村太社長に「新しい法律に基づく耐震診断の現状と今後」についてプレゼンして頂きました。

旧耐震基準(1981年6月以前)に建てられた建物は耐震診断が義務づけられました。耐震診断費用は、国、自治体が負担することになっていますが、財政事情が厳しい自治体の場合、3分の1は企業が負担することになっています。

地方自治体は、財政事情が厳しい自治体が多く、又、中小企業の場合、耐震診断を実施する余裕がない企業も多いので、果たして政府が期待するほどの耐震診断が実施されるのか。

更には、耐震診断の結果、耐震強度に問題がある建物は耐震補強が求められますが、これも中小企業の場合、耐震補強を実施する余裕があるのかどうか、その点疑問視されます。

いずにしろ東京直下型地震、南海トラフ地震はいつ起きてもおかしくない状況にあり、政府のかけ声通り耐震診断、耐震補強が実施されるのかいろいろと課題があるようです。

◆◆◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆◆◆◆

本日は東日本大震災3周年の日に当たります。

震災当日、余震の影響で東京ビッグサイトは、頻繁に建物が揺れていました。そして、私は東京ビッグサイトで一夜を明かすことを余儀なくされました。

私にとっては、生涯忘れられない1日でした。

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2007年1月17日 (水)

「マーキュリー通信」no.551【阪神大震災12周年の日に思う】

  本日は、阪神大震災が発生してから丁度12年経ちます。
 マスコミでは、この時期になると阪神大震災特集をします。今年の日経には被災者が未だに社会復帰できていない例が紹介されていました。その他、近所の家屋は倒壊していないのに、我が家の建物は倒壊し、倒壊家屋の住宅ローンと、建て替え後の住宅ローンの二重苦に苦しみ、ローンの重圧と、あの時耐震補強をやっておけば良かったと、自己を責め、精神的重圧に耐えきれない人の例を紹介していました。
 尚、本日の民放で耐震診断と耐震補強の重要性を報道しており、この点マスコミも少し進歩した感じがします。

 最近、「凶器になる家、ならない家」(金谷年展著、日経BP刊、1680円)という本を読みました。

 日本は世界一の地震ハイリスク国であり、大都市で比較をすると、東京は世界で断トツの地震リスクが高い都市です。東京の地震リスク指数は710と第2位のサンフランシスコ167の4倍以上です。第6位ニューヨーク42の17倍のリスクです。因みに、大阪、神戸、京都は世界第4位の92となっています。(ドイツの保険会社の調査)
 マグニチュード6以上の大地震は、日本で21%も発生しており、まさに地震ハイリスク国となっています。

 被害総額で見た場合、阪神大震災が断トツの1位で1000億ドル、第2位米国ノースリッジ大地震で440億ドル、第3位が中越地震の280億ドル。もし、首都圏で大地震が発生したら、阪神大震災の10倍の1兆ドル(120兆円)が予測されています。因みに平成18年度の国の歳入は約50兆円です。

 これに対し、日本の家屋の状況は、旧耐震基準の家屋(昭和56年5月以前に建築)が1000万戸、集合住宅が150万棟あり、その大半が耐震基準を満たしていない。
 それ以降の家屋でも、平成12年(2000年)以前に建築された建物は、耐震補強に必須の筋交いのバランスが悪かったり、筋交いを止める金物が充分でなかったりしていて、必ずしも安心できないので耐震診断が必要となっています。

 NHKで13日(土)に耐震診断と耐震補強を放映していました。一般市民の住宅を例にして、耐震診断と耐震補強を実施しました。築35年の旧耐震基準の家屋です。
 ここで、番組に登場した夫婦の認識と実際とにずれがあったことが、現在の日本の耐震診断、耐震補強に関する実態を表しているようです。
 その家屋は、壁が少なく、軟弱地盤が悪く、2階部分の増築箇所を柱で支えている住宅で、阪神大震災では多数の家屋が倒壊した極めて危険な建物です。大地震の際には、マイホームそのものが凶器に変わる代表的事例でした。
 国土交通省の評価ポイントで1.0未満は、倒壊の恐れ有り、0.7未満で大倒壊の恐れ有りですが、私が見た感じでは、そのお宅は精々0.2程度かなと推測しました。
 そのご主人は、司会者からどの程度の評価ポイントと聞かれ、「0.5はあるだろう」と回答していました。
 耐震診断結果は、0.17と極めて恐ろしい結果が出ました。ご主人はあまりのひどさにびっくりしていました。普通の旧耐震基準の家屋でも0.17という数値はなかなか出ませんが、上述のような家屋の状況なので、この数字も致し方方ありません。

 「凶器になる家、ならない家」には、分譲住宅より、注文建築の方が、耐震強度的に劣る家が多いと書いてあります。
 その理由として、日本の大工さんは、施主の要求をできるだけ取り入れようとするので、どうしても窓の多い快適な住宅となります。その反面、耐震強度は落ちるわけです。
 一方、分譲住宅は、買い主と建築会社の接点がない為、どうしても手抜き工事が多くなります。

 次に、耐震補強費用は、290万円と見積もられました。そのご主人は、これだけ耐震強度が劣るので、この費用に関しては前向きに受け止めていました。しかし、奥さんの方は、やはり高い印象を持ったようです。

 0.17という評価ポイントは、大地震が来たら、確実に倒壊する耐震強度なのに、このご夫婦は悠然と構え、これから検討するとのことでした。
 因みに、このようなひどい家屋はマレで、通常の旧耐震基準の老朽家屋の場合、評価ポイントは0.7前後です。その場合、耐震補強費用も概ね100万円程度です。これを10年で割ると、月8千円程度の費用負担となり、毎月8千円の地震保険料を支払ったと思えば安いものです。

 私が耐震防災事業に関わって4年になりますが、これが日本の現状です。時々、人間ドックを受けたら、生活習慣病のオンパレードを宣告されるような人が、怖くて人間ドックを受けたくないという人がいますが、まさに同じ状態です。

 耐震診断を受けたら、耐震強度に問題があることを恐れ、耐震診断を受けようとしない家庭が多いです。又、耐震診断の結果、「倒壊の恐れ有り、大倒壊の恐れ有り」と出ても、「死んだらそれまでよ」という人が未だに圧倒的に多いのです。

 そして、いざ大地震が来た時に、冒頭で述べた「こんな筈じゃなかった」と大後悔する人が非常に多いわけです。死にきれずに、未だに肉体的、精神的にダメージを受けて生きている人が多数いるわけです。

 しかし、極めて重かった役所の腰も自治体によっては前向きに捉える動きが出てきました。横浜市では耐震補強した家屋に対し最大で150万円も補助金が出ます。税金が支払えない低所得者には225万円も出ます。

 一方で、東京都では、固定資産税の減免措置を講じる等徐々に耐震補強に関する助成措置が講じられ始められました。

 又、集合住宅の家主に対しては、賃貸の際に重要事項で耐震診断の有無を説明することが義務づけられました。耐震強度の弱い集合住宅を貸した場合、家主の損害賠償責任も問われる時代となりました。実際に、阪神大震災では、1億2900万円もの損害賠償命令が出された判決も出ました。
 司法、行政の動きも、耐震防災の重要性に気付き、具体的となってきました。

 しかし一番大事なのは、自らの命と家屋は自らが守るという自助の精神、その支えとなるのが補助金でこれを公助といいます。更には、住民同志が助け合うという共助により、地震が来た際に被害を最小限に食い止めることができます。
 自助、公助、共助なにやら日本の政党の名前を冠した語呂ですが、更に我々民間業者が耐震防災事業を促進し、手助けできればと思っています。これが民助です。これで全政党名がそろいましたね。

 尚、耐震診断を当社で5万円で実施していますので、ご希望の方は、その旨ご連絡ください。尚、通常耐震診断は、7~15万円程度かかります。

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2006年12月27日 (水)

「マーキュリー通信」no.538【私の異見・ひと言申す-22「耐震偽装事件結末の実態は事実の隠蔽とトカゲのしっぽ切り」】

本日の日経一面に耐震偽装事件の姉歯被告に懲役5年、罰金180万円と報じられていた。これに対し、日経の論説はあれほど大事件を犯したことに対し、刑が軽すぎると批判していた。又、判決では姉歯被告の単独暴走との判断を下した。

 しかし、この判決を見て、姉歯被告の単独暴走とは国民は誰も見ないでしょう。三権分立は憲法で保証されているのに、この判決を見て、裁判官も政治に屈したのかと遺憾に思い、日本の司法制度は事実上機能していないと見るのは私だけでしょうか?

 昨年末、耐震偽装事件は、今年最大の政治スキャンダルに発展すると予測したが、本事件は、政治的にもみ消され、結末としては事実の隠蔽とトカゲのしっぽり切りに終わりました。

 昨年、北側国土交通相(公明党)が、異例のスピード判断で、姉歯物件の取り壊しを命じた。ここから何か政治的なきな臭さを感じていました。

 全国には、耐震強度に問題のある一戸建て住宅が一千万戸、集合住宅が150万棟あります。9月1日防災の日にNHKがクローズアップ現代で、東京には、大地震発生で1万棟近い集合住宅が倒壊すると放映した。
 それなのに何故姉歯物件だけが、行政命令で取り壊しをしなければならないのか疑問に感じていました。大地震が来れば、阪神大震災の時のように、近隣に被害が及び、消防車の進入を塞ぎ、消防活動を妨げる倒壊危険のある集合住宅に関しては蚊帳の外なのはおかしな話です。

 さて、耐震偽装事件の真相を覆い隠そうとしても、現代はIT時代。グーグルでキーワードを、「耐震偽装事件とS学会」で検索すると何と166千件も取り上げられていました。
 姉歯被告はS学会員、そして、耐震偽装事件の首謀者の大半はS学会員です。耐震偽装の大御所、総研の内河健所長、ヒューザー小嶋社長他これらの人物は過去1年間耐震偽装事件で騒がせてきた連中ですが、皆S学会だそうです。しかし、最近ではマスコミに余り報道されなくなったので、グーグルで検索したら「ああ、そういえばこういう悪党もいたな」程度に忘却の彼方に去っていきます。
 これらの連中は、政治的に裏で小泉政権と繋がっていたとか。もしそれが事実だったとしたら、小泉政権は途中で転覆し、安倍政権への禅譲はできなかったことでしょう。
 
 魑魅魍魎の政治の世界に、これ以上私自身首を突っ込む気はありませんが、しかし、国民感情としては許せません。

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2006年12月 7日 (木)

「マーキュリー通信」no.526【賃貸住宅フェアに3年連続出展して】

「マーキュリー通信」no.526【賃貸住宅フェアに3年連続出展して】
12月5~6日の2日間東京ビッグサイトで開催された全国賃貸住宅新聞社主催の賃貸住宅フェアに3年連続出展しました。昨年までは耐震防災事業で出展しましたが、今年はマル・コーポレーションと組み、住宅リフォーム事業として出展しました。

 さて、今年は大手が撤退した為に、耐震ブースは当社だけでした。その為、当社のブースは大盛況でした。アンケート調査を実施しましたが、予想の倍近いアンケートが回収できました。2日目フェア終了時、ブースをたたんでいるところに、最後駆け込みで耐震診断のコラボレーションを申し出た企業もありました。Kif_1431_1
 そして、耐震偽装事件があった為に、賃貸住宅の家主、管理会社等耐震補強の関心を持っていました。特に阪神大震災で、倒壊したアパートの家主が1億2900万円の損害賠償を裁判所から命ぜられたという記事はインパクトがあったようです。
 今年1月に法改正があり、アパート、マンションを貸す際に、重要事項説明書に耐震診断の有無を記載することが義務づけられました。その為、昨年と比べ管理会社がかなり関心を持ち始めました。
 政府も地方自治体も民間も耐震強度に関し一気に盛り上がってきたわけではないですが、確実に関心度合いが年を追って高くなってきているようです。

 一方、今年はYKKのプラマードUという断熱、防露、防犯を兼ねた窓枠の展示をしました。さすがYKKの知名度と威力を感じました。おいてあるパンフレットを来場者がどんどん持って行き、あっという間に無くなり、追加のパンフレットを翌日入れました。

 賃貸住宅市場は、非婚化、晩婚化、高齢社会の影響で、年々増大しています。今後は、政府が持ち家重視政策から脱却し、賃貸住宅政策も同様に推進していけば、日本も良質な賃貸住宅が増加していくことと思います。大和ハウス等大手が提供している賃貸住宅は内容もかなり充実しています。但し、狭いのが難点です。人口減少社会に移行しているのだから、政府がもっと広い賃貸住宅を国民に提供する義務があると思います。マイホームは、所有からライフスタイルに合わせ利用の時代に入ったことをもっともっと国民にPRすべきと考えます。Kif_1433_1

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2006年11月29日 (水)

「マーキュリー通信」no.522【私の異見・ひと言申す-18「安倍新総理に期待する-4「防災都市国家を目指せ」】

 復党問題では、理念無き数集めの論理で、国民からの人気が落ちていますが、安倍内閣で真っ先に取り組むべき問題の1つに防災都市国家があります。

 阪神大震災から既に10年以上経過していますが、国の動きは非常に遅いです。首都圏に大地震が発生したら100兆円以上の経済被害額を想定している割には、国、自治体ともまだまだ他人事のような感じがします。阪神大震災以降で、耐震診断した家屋、集合住宅、非住宅が僅か1000件強、耐震補強した住宅・非住宅は僅か500件強です。
 防災白書を見ても、役人の作文の域を出ません。首都圏に大地震が来ると言うことは、大東亜戦争時の東京大空襲と同じことを意味します。東京都でも、都市防災より、オリンピック誘致の方に関心があるようで、極めて残念です。
 
 都市防災には、明確なビジョンと強力なリーダーシップが必要です。

 国土交通省が、耐震強度に問題のある家屋は全国で一千万戸、集合住宅で150万棟あると発表しました。その為に、魅力ある税制面と補助金を全面的に打ち出すと同時に、耐震補強しない住宅には税制面でのデメリットを与える等アメとムチの政策を使い分けるべきです。

 税制面では、向こう3年間に亘る固定資産税の減免措置が打ち出されましたが、手続きが煩瑣であることと、減税額も少なく、余りメリットは感じられません。
 又、補助金に関しても、まだまだポーズの役所が多いです。私の住む豊島区でも、今年9月1日防災の日に、耐震補強家屋に対し、40万円の補助金制度が発表されました。しかし、よくよく調べてみると、様々な条件が付いていて、役所の予算は僅か4件しか見込んでいないことがわかりました。
 まだまだポーズの自治体が多いのと、補助金計画すら考えていない自治体が3分の2もあることが先頃の調査で判明しました。

 国としては、耐震補強に関する各種優遇制度を実施することで、数兆円の民需に繋がります。この民需は、大企業、中小企業全てにあまねく好影響を与えます。そして、税収が増えるという好循環となります。

 大地震が首都圏で発生すると、経済的損失のみならず1万人以上の尊い人命が失われます。
 公的補助である公助も大事ですが、最終的には我が家の耐震補強は自分で行うという自助努力、自助が重要であることを広報を通じてもっとPRすべきです。

 一方で、高齢社会においては、高齢者の活用も重要です。高齢者が中心となり、地域住民による防災意識を高め、町ぐるみで防災に強い町作りをすることも重要です。これを共助、互助といいます。

 公助、自助、共助の3つをベースとしたビジョンや戦略を掲げ、具体的なところで各自治体に落とし込んでいくことも重要です。耐震補強に消極的な自治体はペナルティを課すぐらいの意気込みが欲しいです。

 自治体の財政は逼迫していると言われていますが、住民側から見れば、まだまだ無駄が多すぎます。縦割り行政の非効率さが随所に見受けられます。予算不足の部署がある一方、予算が余って無理に消化しようとしている部署もあります。仕事を効率化し、余剰人員を耐震防災事業に振り当てれば、もっともっと地域も活性化し、防災に強い都市国家作りが可能となります。

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2006年11月17日 (金)

「マーキュリー通信」no.518【まちづくりメッセ「耐震補強フォーラム」に参加して】

 15~17日の3日間東京ビッグサイトで「まちづくりメッセ」が開催されました。その中で、「耐震補強フォーラム」が開かれ、国土交通省住宅局小川課長の講演を聴いてきました。小川課長は、役人には珍しく結構本音で語ってくれました。
 建築基準法は、ざる法と揶揄されてきて、だから姉歯のような耐震偽装事件が起こった。しかし、一方で、検査基準を厳しくして、検査率が平成10年と比べ、38%から76%へと2倍に上がった。
 
 現在全国4700万戸の建物の内、耐震性が不十分な建物数は25%に当たる1150万戸と推計される。これを今後10年間で10%迄に引き下げていきたい。
 国の方針としては、
①高齢社会が進展し、建て替え余力が低下している
②環境問題:建て替えを促進すると大量の廃材が出る
高齢者の中には、「死んだらそれまで」と答える人が多いが、自分だけのことを考えずに、住民の生活路が塞がれ、消防車が進入できなくなり、2次災害に繋がるので、地域住民の中の自分という考え方も浸透させていきたい。

 一方で、今後耐震補強政策を進めていく上で、各自治体の協力が不可欠だが、残念ながらまだ協力する自治体数は少ない。今後、耐震補強に関する補助金制度を検討する自治体は3分の一程度に止まっているのが残念だ。

 これに関し、私の方から質問をしました。「補助金を出している自治体でも、まだポーズのところが多い。例えば、私が住む豊島区の場合、9月1日に40万円の補助金を耐震補強した家屋に出す旨発表したが、実際に役所に問い合わせたところ、補助金支給の条件が多すぎて、予算は僅か4件しか確保していないとの回答。
 一方、役所の指名した業者しか補助金が下りず、業者との利権構造ができている。このような参入障壁を取り除くよう、国としても頑張って欲しい。そして、業者の為の耐震防災事業でなく、住民の為の耐震防災事業を展開して欲しい」という質問をしたところ、さすが役人の答弁で、「地域住民が一体となりそのようなポーズを打ち壊していって欲しい。又、政治家を使って、利権構造を取り除くよう住民が一致団結して欲しい」との回答でした。

 阪神大震災から10年以上が経過したのに、耐震改修状況は、僅か500件強。これを見てもいかに国、自治体が耐震補強に力を入れなかったかがよく分かります。

 そうこうしている内に、昨日北海道でM8.1の大地震が発生しました。首都圏をいつ襲うか判らないのに、「笛吹けども踊らない」状況が続いています。

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2006年11月 6日 (月)

「マーキュリー通信」no.513【耐震診断日誌「家を建てることと耐震診断は別問題」】

「耐震診断」を勧めると、よく「我が家は出入りの工務店に頼んでいるので大丈夫」という答えを頂きます。しかし、工務店、町の大工さんもまちまちです。
 
 先日、豊島区のS邸の耐震診断をしました。S邸は、出入りの大工さんに最近リフォームを頼み、耐震補強の要といえる筋交いも入れて、耐震性は大丈夫と思われていましたが、Sさんから念のため耐震診断をやって欲しい旨依頼されました。
 
 しかし、耐震診断をしてびっくりしました。ダイニングとリビングの行き来をスムーズにする為に、ダイニングとリビングの間の壁を取り払ってしまいました。
 又、筋交いは両サイドに入れたのですが、リビングと玄関の2方向の筋交いは1箇所のみで入れていませんでした。要は、マッチ箱の中箱をとった状態の建物で、耐震性能は最悪でした。つまり、中箱をとったマッチ箱は、縦方向に揺すれば簡単に崩れます。同様にS邸も、国交省が定める合格基準1.0を大幅に下回る0.11と、過去3年以上に亘り私が診断した家の中では最悪の結果が出ました。因みに、評価ポイント0.7を下回ると、大地震の際に大倒壊の恐れ有りと診断されます。

 一方、S邸では、奥様が洗濯物を干す場所を確保する為に、屋根の上にモノ乾し場をつくりました。しかし、モノ乾し場に行く階段は狭く急勾配です。私が上っても、危険と感じました。因みにS夫人は70代です。階段を踏み外し、事故に繋がる危険性は大きいです。

 S氏に、聞いたところ、S邸の出入りの大工は、「お客様のいうことはごもっとも、全てお客様の言うとおりにする」そうです。

 S邸の場合は極端かもしれませんが、耐震診断をすると耐震性能に劣る家はいくらでもあります。全国に推定1000万戸の木造家屋が耐震上問題有りと国交省が発表しました。又、集合住宅の場合は、150万棟だそうです。

 日本の家屋は、経済力のアップに合わせ、大地震等で問題が発生すると、それに合わせ、耐震基準をアップさせてきたのが行政の実情です。
 昭和56年6月に建築基準法が改正されましたが、新潟地震で多数の死者と家屋倒壊が契機となっています。
 
 商品、サービス、建物等全てにおいて第3者による評価が求められることは、ビジネスをやっている人なら直ぐに理解できることです。しかし、優秀なビジネスマンでも、プライベートのことになると事情が変わり、想定されるリスクを回避しようとするチェック機能が働かない人が多いことに驚かされます。自分と家族の命、そして財産に直接関わることなのに、「自分の所は大丈夫だろう」という非論理的なことでたかをくくってしまう人が非常に多いのにびっくりさせられます。そして、大地震が来た際に、テレビで悲惨な被災現場を映しだす。これが過去繰り返し繰り返し行われてきたことです。

 最近になって、耐震補強に関し、行政もポーズから少しずつ重い腰を上げ始めました。しかし、基本的には自助、自己責任というの行政のスタンスです。この行政のスタンスに早く気付かないと、悲劇は何度でも繰り返されるだけです。

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2006年10月 3日 (火)

「マーキュリー通信」no.494【最勝の総合商社的経営論-27「安心して住める快適な住環境を提供します」】

 過去2年半「世界最小の総合商社」というユニークな冠言葉を付けて、オンリーワン企業を目指してきました。

 今年は、「選択」と「集中」の経営方針の下、「耐震・リフォーム事業」「ペットのフンも同時に処理できる生ごみ処理機・環境生活館」「NTT 光ファイバー」の3大事業に注力してきました。

 そして、会社の理念として、より明確に「安心して住める快適な住環境を提供します」ということになりました。今後は、この経営理念の基に、更にお客様サービスを徹底して、会社の発展繁栄を図っていきたいと思います。

 その延長線上に、3年後に私の夢である寝た切り・痴呆老人をゼロにする老人ホーム「ユートピア館」の建設に結びついていきます。「keieirinen061006.doc」をダウンロード

 又、世界最小の総合商社は、最勝の総合商社というネーミングに変え、私の夢に向かって突き進んでいきたいと思います。まだ最勝の総合商社とまではいきませんが、思いだけは最勝の総合商社として「ユートピア館」第1号館の建設イメージができあがっています。今後もご支援の程よろしくお願い申し上げます。

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2006年9月 1日 (金)

「マーキュリー通信」no.464「防災の日に思う」

  本日は関東大震災が発生して83年となります。又、阪神大震災発生後既に12年目となります。阪神大震災では、あれだけの被害を出したにもかかわらず、国や地方自治体の耐震防災事業は遅々として進んでいませんでしたが、ここに来て国もやっと最重要課題の位置づけとして取組始めてきたようです。
 しかし、平成18年版「防災白書」を見ても、耐震防災事業に関してはまだまだポーズの域を出ていないように受け止められます。
 地方自治体の動きも、やっと重い腰を上げ始めたといった感じです。Jisin_book
 
 我が地元豊島区でも9月1日から耐震補強した家庭には最高で40万円の補助金が出る旨発表しました。しかし、実際にチェックしてみると、建築基準法に合致した2階建て以下の木造住宅で、昭和56年5月以前の個人住宅といった条件を始め、補助金認可のためにいろいろと条件が付いています。豊島区の条件に合致した木造住宅は余り該当が無く、担当者に聞いたら、予算枠は僅か3世帯分120万円しかとっていないそうです。その担当者に、「これではポーズとしか受け止められませんよ」と聞いたら、「そのように受け止められても致し方ない」と回答していました。
 
 又、補助金は、建築事務所協会経由でないと受けられない仕組みになっています。
 役所側の論理としては、門戸を開放すると、役所の基準に合わない耐震補強がなされたり、不正行為や悪徳業者にも適用されかねない恐れがあることが上げられます。従って、日頃付き合いのある業者に任せた方が安心です。
 
 それはそれで一理あります。しかし、区民側からすると、せっかく耐震補強をしても、このような参入障壁を設けると、区民間で不公平が生じることになります。
 又、役所と業者のこのような利権構造は、役所と業者の癒着、更には汚職にまで発展します。日本各地でこのような問題が多数発生していますが、役所の対応は旧態依然としています。まさにお役所的対応には辟易としますが、役所側は何と言われようが、お役所的スタンスを崩すことは一向にありません。

 一方、東京都も耐震補強をした家庭には固定資産税の減免措置を3年間認めています。しかし、かなり面倒な手間をかけさせた割には、実際の還付金額は1~2万円程度の微々たるものです。都税事務所の担当官に聞いたら、「余り期待しないでくださいね」との回答。こちらもポーズでした。

 行政の実態は概ねこんなところが多いようです。「耐震補強して、地震に強い町作りをしていこう」とのかけ声はまだまだお題目といえそうです。そして、最終的には、「耐震補強は、市民一人一人の自助努力に期待します」という役人答弁で逃げてしまいます。
 大地震はいつ来てもおかしくない状況ですが、行政の実態とはこんなものです。
 その意味では、役所に過度の期待をしてはいけない。やはり自助努力で自らの建物と家族の命を地震から守ることの重要性を新たに感じた次第です。
 <追記>
9月29日(金)14時~15時30分 「0609292.doc」をダウンロード NPO法人日本耐震防災事業団http://www.nittaibou.jp/小口悦央理事長をお招きして、防災セミナーを行います。詳しくは添付案内状をご覧下さい。

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